悪い予感ほどよく当たる そうならないために
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臨時休業をした整体院 入り口にあった『貼り紙』に「これは仕方ない」「いい職場」2024年11月14日に、ある理由で臨時休業をした、同店。 「お許しください」といった言葉とともに、臨時休業を知らせる貼り紙を、Xのアカウント(@msgCura)で公開したところ、大きな注目を集めることになりました。
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吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さん。先生の日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…様々な『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
悪い予感ほどよく当たる…そうならないために
悪い予感ほどよく当たる。何だか嫌な感じがするなあと思うと、そのようになってします。このような経験をしたことのある人は多いのではないでしょうか。悪い予感がした時、(だめだめ、こんなことを考えちゃ)と思った時ほど、当たってしまう。引き寄せないように悪い予感を打ち消したはずなのに、現実にはそのようになっている。
10月、大きな台風が上陸し、また長雨が続きました。自宅は築27年。雨が続くと、ガレージのシャッターを格納する箇所から妙に雨が漏れることがありました。
気になりつつもそのままにしていたのですが、10月の台風の後、すごく嫌な感じがしてきたのです。これは一度シャッター業者に来てもらい、開けてみたほうがいい。格納箇所の上のコンクリートに亀裂が入り、いつか丸ごと落ちてくるかも…そんな悲惨な状況が頭に浮かび、そのガレキが車のボンネットの上に散乱し、車は傷だらけになっている…。ああ、また修理代がかかる。嫌だなあ…と、ここまで想像は拡がったのでした。想像、いえ、ほとんど妄想です。
その数日後、シャッターが動かなくなったのです。リモコンでも、スイッチでも反応しない。あの悪い予感はこう出たか…と暗澹(あんたん)たる気持ちになりました。業者に見てもらったところ、湿気がこもりすぎてモーターに支障をきたしたとのこと。庫内が乾燥したら動くようになりました。最悪のケースは、一応避けられたのです。
まだ娘が小学校の低学年だった時のこと。スケートに出かける時に(何かあるかもしれないから、保険証を持っていこう)とふと思い、保険証を持って出かけました。そんなことをいままでは思ったこともありませんでした。そしたら、私は腕を骨折…。
素敵な予感がして実現化したことと、悪い予感が当たってしまったこと。どちらの記憶が多いでしょうか。いいことと嫌だったこと。おそらく、嫌なことのほうが強烈な記憶になっていることが多いと思います。不安や怖れから生まれるイメージのほうが、ポジティブなイメージよりリアリティがある。過去の経験や社会で起こるさまざまな出来事のイメージが無意識に焼き付いているのです。
さて、悪い予感を避けるためにどうしたらいいのでしょうか。そんなことは自分には起こらない!と思い込むのではなく、避けるのです。徹底的に拒否することです。
シャッターが壊れたら嫌だなと思ったら、その時に点検を頼む。何かあるかもしれないと思ったら保険証を持っていくのではなく、その日はスケートに行くのをやめる。
(そんなことは起こるわけがない)という意識で予感を否定すればするほど、より予感は鮮明になり、もやもやはつのるばかりです。
悪い予感を怖れにするのではなく、転ばぬ先の杖にする。今回のシャッター不具合の件で学びました。そして、近いうちにきちんと点検してもらおうと思います。こう考えてみると、悪い予感は「そうならないように対策を立てよ」という無意識からのメッセージなのです。
作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー
[文・構成/吉元由美]
吉元由美
作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
⇒ 吉元由美オフィシャルサイト
⇒ 吉元由美Facebookページ
⇒ 単行本「大人の結婚」