「え、意外と難しくない」 天皇陛下にお祝いを伝える『一般参賀』は、どう行く?
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- 出典
- 宮内庁
天皇陛下が、一般の人の前に姿を見せる『一般参賀』。
生前譲位のニュースが報じられた影響か、2018年1月2日に行われた一般参賀の参賀者数は12万6千人以上にもなり、前年の9万6千人を大きく上回りました。
2018年 一般参賀のために並ぶ人たち
2019年に生前譲位をすることが決定している天皇陛下ですが、その後、一般参賀にお出ましになるかは分かっていません。
「天皇陛下が譲位される前に、一度は参賀したい!」という人のために、その方法や、注意点をご紹介します。
一般参賀って、そもそも何?
一般参賀は1948年から毎年2回行われている皇室行事。
国民が皇居におもむいて新年や天皇陛下の誕生日のお祝いを伝え、天皇陛下がそれに対し挨拶をするというものです。
当日は、ガラス越しではありますが、天皇陛下をはじめとする皇族が姿を見せます。
お出ましになるのは天皇皇后両陛下、皇太子同妃両殿下、秋篠宮同妃両殿下など。1日の内にお出ましになる回数はおおむね5回です。
2018年は、このようなタイムスケジュールになっていました。
10時10分、11時00分、11時50分、13時30分、14時20分ごろ
天皇陛下の姿が見られる貴重な行事なので、毎年多くの参賀者が詰めかけています。
毎年参賀に訪れる人も多く、朝早くから並んで待つなど、天皇陛下により近い前列は争奪戦になるといいます。
一般参賀の流れ
一度も行ったことがない人は腰が引けてしまいそうな一般参賀ですが、参加条件は厳しくないので過度に心配する必要はありません。
一般参賀に事前申し込みなどは必要なく、皇居に直接向かいます。駐車場などは設けられていないので、なるべく公共機関を利用してください。
皇居への最寄り駅は以下の通りです。
・JR「東京駅」「有楽町駅」
・地下鉄千代田線「二重橋前駅」「日比谷駅」
・地下鉄有楽町線「桜田門駅」
駅から皇居に向かう途中では日章旗(日の丸の旗)を配っているので、欲しい人は受け取りましょう。
入場は皇居正門(二重橋)からになりますが、その前に手荷物検査があります。
貴重品は持ち歩き、ほかの荷物は預けることになりますので、不必要に大きなバッグなどは避けたほうが無難です。手荷物がない人は、そのまま進むことが可能です。
次に行われるのがボディチェックです。金属探知機での検査が行われるので、ベルトなどをしている場合はそのことを伝えましょう。
そして、皇居正門をくぐり、一般参賀が行われる長和殿に向かいます。
長和殿
長和殿に着くと、その前の広場『宮殿東庭』で、天皇陛下が現れるのを待つことになります。
宮殿東庭は広さが約4500坪あり、約2万人が一度に参賀することが可能な場所です。
お出ましの時間は、一回につき3分から5分ほど。2018年、新年の一般参賀での天皇陛下の挨拶がこちらです。
その後は、係の人に誘導されて、すみやかに坂下門、桔梗門、乾門のいずれかから退場することになります。
これが、一般参賀の流れになります。
参賀する際の注意点
参賀するにあたって宮内庁が発表している禁止事項がありますので、確認してください。
違反した場合は退去させられる可能性がありますので、注意が必要です。
また、参賀するにあたっていくつか留意しておきたいことがあります。
当日は多くの人が参賀するので、大変混雑します。荷物検査やボディチェックがあることも考え、荷物は極力少なめにしたほうがいいでしょう。
一般参賀が行われるのは天皇陛下の誕生日である12月23日と、新年の1月2日と寒い時期です。1時間以上並ぶことも少なくないとのことなので、防寒対策はしっかり行ったほうが安心です。トイレも事前に済ませておきましょう。
長和殿までには坂道があり、実際に参賀した人の「当日は歩きやすい靴のほうがよかった」との声もあります。宮内庁も、「履物にはご注意ください」とうながしていますので、履きなれた靴で行きましょう。
注意する点はあるものの、申込みが不要など、「意外と気軽に参賀できるんだ」と驚いた人もいるのではないでしょうか。
天皇陛下が在位中に行われる一般参賀は、現時点で残すところ、あと2回です。
「一度は」と考えている人は、参賀してみてはいかがでしょうか。
[文・構成/grape編集部]