テレワークを推進する国の取り組みとは? 助成金・補助金の情報も! By - grape編集部 公開:2021-12-20 更新:2021-12-20 テレワーク Share Post LINE はてな コメント ※写真はイメージ 新型コロナウイルス感染症の影響により、テレワークを導入する企業や団体が増えています。 しかし、「導入方法が分からない」「コストがかかる」という面から、テレワークの実施に踏み切れていない企業も多いのではないでしょうか。 円滑にテレワークを導入したいなら、国が推進する事業や施策を活用しましょう! 当記事では、テレワーク環境を整えるための補助となる事業、施策を紹介。また、テレワーク導入に関する助成金・補助金の助成対象事業者や対象経費も解説します。 テレワーク導入を考えている経営者の人は、ぜひ参考にしてくださいね。 ※当記事は2021年12月時点での情報をもとに紹介しています。 目次 1. テレワークを推進する国の事業・施策1.1. テレワーク・サポートネットワーク事業1.2. テレワークマネージャー相談事業1.3. テレワーク相談センター1.4. 在宅就業者総合支援事業2. テレワークを推進する助成金・補助金制度2.1. 人材確保等支援助成金(テレワークコース)2.2. IT導入補助金2.3. テレワーク・マスター企業支援奨励金2.4. テレワーク促進助成金3. まとめ テレワークを推進する国の事業・施策 ※写真はイメージ 国は相談やセミナーなどを通し、テレワークを後押しする取り組みを行っています。テレワークの導入に関して疑問が生まれた場合は、専門家に無料で相談することが可能です。 また、企業に雇用されている人だけでなく、個人事業主としてテレワークをする人のための事業も。 ここでは、各事業の概要についてご紹介します。 テレワーク・サポートネットワーク事業 ※写真はイメージ テレワーク・サポートネットワーク事業は、企業のテレワーク導入を支援する事業です。 テレワーク・サポートネットワーク事業では、テレワーク導入に当たって、地域のICT専門家などによる無料の相談会を実施しています。 また、テレワークに関する相談ができる『地域窓口』を設置しているほか、電話やEメールでも問い合わせが可能です。 より具体的、専門的な相談をしたい場合は、テレワークの専門家である『テレワークマネージャー』に相談することもできますよ。 テレワークマネージャー相談事業 ※写真はイメージ テレワークマネージャー相談事業は、テレワークの導入について、テレワークの専門家であるテレワークマネージャーに全国から無料で相談できる事業です。 申請フォームから申し込みをすると、企業とマネージャーがマッチングされます。その後、現地派遣されるか、またはウェブ会議、電話などで相談を受けることが可能です。 テレワークの実行計画や人事評価の見直し、業務プロセスの改善など、多岐にわたる内容を相談できます。 テレワーク相談センター ※写真はイメージ テレワーク相談センターは、厚生労働省委託事業として、テレワークに関する相談に無償で対応しています。電話での相談のほか、労務管理のオンラインコンサルティングを5回まで無料で受けることが可能です。 担当するコンサルタントは、テレワークに関する人事、労務管理を熟知した専門家です。テレワーク導入時の就業規則、労働時間管理、人事評価などを相談することができます。 コンサルティングは3~5回にわたり、それぞれの大まかな内容は下記の通りです。 1回目テレワークを導入する段階での課題を把握する 2回目課題についての対応策や、テレワークを導入するための具体案を提示する 3~5回目テレワークを導入した後のフォローを実施する 在宅就業者総合支援事業 ※写真はイメージ 在宅就業者総合支援事業は、厚生労働省の委託を受け、自営型テレワークを支援する事業です。自営型テレワークとは、通信機器を使い、個人事業主として自宅で成果物の作成を行うことを指します。 会社に雇用されている人の『在宅勤務』とは異なり、独自で健康保険や年金に加入している人が対象です。 在宅就業者総合支援事業が運営する『HOME WORKERS WEB』では、自営型テレワークの適正な実施のために、ガイドラインや相談室を設けています。 また、自営型テレワークの仕事例の紹介や、多数のセミナー情報などもたくさん紹介しています。 テレワークを推進する助成金・補助金制度 ※写真はイメージ 新しいワークスタイルが広がる中、経済的な負担が原因でテレワークに踏み切れない企業は珍しくありません。しかし、現在はテレワーク導入企業に対する助成金・補助金制度がたくさんあります。 さまざまな形態の企業に対応した助成金があるため、適切な制度を選んで申請をすれば、テレワークの導入コストを削減できるでしょう。 ここでは、テレワークを推進する助成金・補助金制度について紹介します。 人材確保等支援助成金(テレワークコース) ※写真はイメージ 良質なテレワークを新規導入・実施し、労働者の人材確保や雇用管理改善といった効果をあげた中小企業事業主に支給される助成金です。 <受給条件> 助成金を受給するためには、事業主が、次の措置を実施することが必要です。 ※詳細は支給要領0301の記載内容を確認してください。 【機器等導入助成】 1.テレワーク実施計画を作成し、管轄の労働局に提出してその認定を受けること。 2.計画認定日以降、機器等導入助成の支給申請日までに、テレワークに関する制度として、所定の内容を規定した労働協約又は就業規則を整備すること。 3.1.の認定を受けたテレワーク実施計画に基づき、実際にその取組を実施すること。 4.評価期間(機器等導入助成)におけるテレワーク実施対象労働者のテレワーク実施状況が、以下以下(1)または(2)の基準を満たすこと。 (1)評価期間(機器等導入助成)において、1回以上、テレワーク実施対象労働者全員がテレワークを実施すること。 (2)評価期間(機器等導入助成)にテレワーク実施対象労働者が週平均1回以上テレワークを実施すること。 【目標達成助成】 1.離職率に係る目標の達成 (1)テレワークに関する制度の整備の結果、評価時離職率が、計画時離職率以下であること。 (2)評価時離職率が30%以下であること。 ※「評価時離職率」「計画時離職率」については支給要領0201チ参照。 2.評価期間(機器等導入助成)初日から1年を経過した日からの3か月間に1回以上テレワークを実施した労働者数が、評価期間(機器等導入助成)初日から1年を経過した日における対象事業所の労働者数に、計画認定時点における対象事業所の労働者全体に占めるテレワーク実施対象労働者の割合を掛け合わせた人数以上であること。 厚生労働省 ーより引用 <対象経費> 支給対象となる経費の範囲 以下の取組の実施に要した費用が支給対象となります。 ※詳細は支給要領0303の記載内容を確認してください。 1.就業規則・労働協約・労使協定の作成・変更 2.外部専門家によるコンサルティング 3.テレワーク用通信機器の導入・運用 4.労務管理担当者に対する研修 5.労働者に対する研修 厚生労働省 ーより引用 助成金の金額は、1企業あたり支給対象となる経費の30%です。 IT導入補助金 ※写真はイメージ IT導入補助金は、ITツールの導入に対して最大450万円が補助される制度です。 <受給条件> ・中小企業・小規模事業者等である ・日本国内で事業を行っている ・事業場内最低賃金が法令上の地域別最低賃金以上(+30円)である <対象経費> ・ソフトウェア費、導入関連費、ハードウェアレンタル費など 事業規模により、30~450万円が補助されます。一部の申請は、2021年12月3日に締め切られました。 テレワーク・マスター企業支援奨励金 ※写真はイメージ 感染症の拡大防止と経済活動の両立に向け、テレワークのさらなる普及と定着を図るため、都内中小企業等が取り組む事業に対して奨励金を支給する制度です。 また、同奨励金の受付期間は2021年12月10日に締め切られました。 <受給条件> ・『テレワーク・マスター企業』として東京都から認定されている ・東京都内の中小企業であり、都内に勤務する常時雇用する労働者を1名以上雇用している ・都税の未納付がない ・過去5年間に重大な法令違反等がない ・従業員に支払われる賃金が、就労する地域の最低賃金額を上回っている ・東京都が実施する『テレワーク東京ルール』実践企業宣言に登録している ・東京都が定めたテレワーク定着トライアル期間中に、テレワーク実施可能な社員数のうち、『週3日・社員7割以上』、1~3か月間テレワークを実施している <対象経費> ・人件費 ・機器の通信にかかる費用 ・システム導入時運用サポート費 ・機器リース、レンタル料 ・サテライトオフィス利用料、ソフトウェア利用料、クラウドサービス利用料 テレワーク実施人数と期間により、5~80万円が支給されます。 テレワーク促進助成金 ※写真はイメージ テレワーク促進助成金は、都内中堅、中小企業に向けた助成金制度です。テレワーク普及促進のために実施する事業に対し、助成金が支給されます。 <受給条件> ・東京都内の中小企業である ・都内に勤務する常時雇用する労働者を2名以上雇用している ・都税の未納付がない ・過去5年間に重大な法令違反等がない ・従業員に支払われる賃金が、就労する地域の最低賃金額を上回っている ・助成事業の実施期間において、テレワークの対象者全員にテレワーク勤務を6回以上実施した実績がある <対象経費> ・物品購入費 ・税込単価10万円以上の業務ソフトウェア購入費 ・システム機器等の保守委託等の業務委託料 ・機器リース料、レンタル料 ・ソフトウェア利用料 事業規模により、150~250万円が支給されます。 まとめ コロナ禍において、感染対策としてテレワークの導入に踏み切る企業が増加しています。 テレワークはメリットも多いものの、導入方法への不安やコストの観点から、なかなか実施に踏み切れていない企業も多い状態です。 しかし、国や自治体が用意する相談窓口や補助事業者のサポートを受けると、新しい働き方を推進することができます。 テレワーク導入を考えている人は、ぜひ当記事で紹介した内容を参考にしてください。相談窓口や助成金を有効活用し、テレワークの環境整備を進めましょう! [文・構成/grape編集部] 出典 厚生労働省 Share Post LINE はてな コメント
新型コロナウイルス感染症の影響により、テレワークを導入する企業や団体が増えています。
しかし、「導入方法が分からない」「コストがかかる」という面から、テレワークの実施に踏み切れていない企業も多いのではないでしょうか。
円滑にテレワークを導入したいなら、国が推進する事業や施策を活用しましょう!
当記事では、テレワーク環境を整えるための補助となる事業、施策を紹介。また、テレワーク導入に関する助成金・補助金の助成対象事業者や対象経費も解説します。
テレワーク導入を考えている経営者の人は、ぜひ参考にしてくださいね。
※当記事は2021年12月時点での情報をもとに紹介しています。
テレワークを推進する国の事業・施策
※写真はイメージ
国は相談やセミナーなどを通し、テレワークを後押しする取り組みを行っています。テレワークの導入に関して疑問が生まれた場合は、専門家に無料で相談することが可能です。
また、企業に雇用されている人だけでなく、個人事業主としてテレワークをする人のための事業も。
ここでは、各事業の概要についてご紹介します。
テレワーク・サポートネットワーク事業
※写真はイメージ
テレワーク・サポートネットワーク事業は、企業のテレワーク導入を支援する事業です。
テレワーク・サポートネットワーク事業では、テレワーク導入に当たって、地域のICT専門家などによる無料の相談会を実施しています。
また、テレワークに関する相談ができる『地域窓口』を設置しているほか、電話やEメールでも問い合わせが可能です。
より具体的、専門的な相談をしたい場合は、テレワークの専門家である『テレワークマネージャー』に相談することもできますよ。
テレワークマネージャー相談事業
※写真はイメージ
テレワークマネージャー相談事業は、テレワークの導入について、テレワークの専門家であるテレワークマネージャーに全国から無料で相談できる事業です。
申請フォームから申し込みをすると、企業とマネージャーがマッチングされます。その後、現地派遣されるか、またはウェブ会議、電話などで相談を受けることが可能です。
テレワークの実行計画や人事評価の見直し、業務プロセスの改善など、多岐にわたる内容を相談できます。
テレワーク相談センター
※写真はイメージ
テレワーク相談センターは、厚生労働省委託事業として、テレワークに関する相談に無償で対応しています。電話での相談のほか、労務管理のオンラインコンサルティングを5回まで無料で受けることが可能です。
担当するコンサルタントは、テレワークに関する人事、労務管理を熟知した専門家です。テレワーク導入時の就業規則、労働時間管理、人事評価などを相談することができます。
コンサルティングは3~5回にわたり、それぞれの大まかな内容は下記の通りです。
在宅就業者総合支援事業
※写真はイメージ
在宅就業者総合支援事業は、厚生労働省の委託を受け、自営型テレワークを支援する事業です。自営型テレワークとは、通信機器を使い、個人事業主として自宅で成果物の作成を行うことを指します。
会社に雇用されている人の『在宅勤務』とは異なり、独自で健康保険や年金に加入している人が対象です。
在宅就業者総合支援事業が運営する『HOME WORKERS WEB』では、自営型テレワークの適正な実施のために、ガイドラインや相談室を設けています。
また、自営型テレワークの仕事例の紹介や、多数のセミナー情報などもたくさん紹介しています。
テレワークを推進する助成金・補助金制度
※写真はイメージ
新しいワークスタイルが広がる中、経済的な負担が原因でテレワークに踏み切れない企業は珍しくありません。しかし、現在はテレワーク導入企業に対する助成金・補助金制度がたくさんあります。
さまざまな形態の企業に対応した助成金があるため、適切な制度を選んで申請をすれば、テレワークの導入コストを削減できるでしょう。
ここでは、テレワークを推進する助成金・補助金制度について紹介します。
人材確保等支援助成金(テレワークコース)
※写真はイメージ
良質なテレワークを新規導入・実施し、労働者の人材確保や雇用管理改善といった効果をあげた中小企業事業主に支給される助成金です。
<受給条件>
<対象経費>
助成金の金額は、1企業あたり支給対象となる経費の30%です。
IT導入補助金
※写真はイメージ
IT導入補助金は、ITツールの導入に対して最大450万円が補助される制度です。
<受給条件>
・中小企業・小規模事業者等である
・日本国内で事業を行っている
・事業場内最低賃金が法令上の地域別最低賃金以上(+30円)である
<対象経費>
・ソフトウェア費、導入関連費、ハードウェアレンタル費など
事業規模により、30~450万円が補助されます。一部の申請は、2021年12月3日に締め切られました。
テレワーク・マスター企業支援奨励金
※写真はイメージ
感染症の拡大防止と経済活動の両立に向け、テレワークのさらなる普及と定着を図るため、都内中小企業等が取り組む事業に対して奨励金を支給する制度です。
また、同奨励金の受付期間は2021年12月10日に締め切られました。
<受給条件>
・『テレワーク・マスター企業』として東京都から認定されている
・東京都内の中小企業であり、都内に勤務する常時雇用する労働者を1名以上雇用している
・都税の未納付がない
・過去5年間に重大な法令違反等がない
・従業員に支払われる賃金が、就労する地域の最低賃金額を上回っている
・東京都が実施する『テレワーク東京ルール』実践企業宣言に登録している
・東京都が定めたテレワーク定着トライアル期間中に、テレワーク実施可能な社員数のうち、『週3日・社員7割以上』、1~3か月間テレワークを実施している
<対象経費>
・人件費
・機器の通信にかかる費用
・システム導入時運用サポート費
・機器リース、レンタル料
・サテライトオフィス利用料、ソフトウェア利用料、クラウドサービス利用料
テレワーク実施人数と期間により、5~80万円が支給されます。
テレワーク促進助成金
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テレワーク促進助成金は、都内中堅、中小企業に向けた助成金制度です。テレワーク普及促進のために実施する事業に対し、助成金が支給されます。
<受給条件>
・東京都内の中小企業である
・都内に勤務する常時雇用する労働者を2名以上雇用している
・都税の未納付がない
・過去5年間に重大な法令違反等がない
・従業員に支払われる賃金が、就労する地域の最低賃金額を上回っている
・助成事業の実施期間において、テレワークの対象者全員にテレワーク勤務を6回以上実施した実績がある
<対象経費>
・物品購入費
・税込単価10万円以上の業務ソフトウェア購入費
・システム機器等の保守委託等の業務委託料
・機器リース料、レンタル料
・ソフトウェア利用料
事業規模により、150~250万円が支給されます。
まとめ
コロナ禍において、感染対策としてテレワークの導入に踏み切る企業が増加しています。
テレワークはメリットも多いものの、導入方法への不安やコストの観点から、なかなか実施に踏み切れていない企業も多い状態です。
しかし、国や自治体が用意する相談窓口や補助事業者のサポートを受けると、新しい働き方を推進することができます。
テレワーク導入を考えている人は、ぜひ当記事で紹介した内容を参考にしてください。相談窓口や助成金を有効活用し、テレワークの環境整備を進めましょう!
[文・構成/grape編集部]