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北国の冬の青空に映え、実に美しく、一瞬心を奪われる『コブシ』の花

By - 押阪 忍  公開:  更新:

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コブシの花

こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。

ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独言ひとりごと』にお付き合いください。

花待ち月の二月

寒いですねぇ…。建国記念日の前後が一番寒さが厳しいように思います。春待ち心も 日一日と期待感を増して来ています。

梅一輪 一輪ほどの 暖かさ 嵐雪

すみずみに残る寒さや梅の花 蕪村

春を告げる花は、先ずは梅でしょうが、その他にも、フクジュ草、サクラ草、コブシなどがあります。それらは『報春花、迎春花』などと表現されています。

葉のない冬枯れの枝いっぱいに、黄色の花をつけるマンサクは、余寒の続く早春、万花に先がけて咲きます。

マンサク

「先ず咲く」がなまってマンサクと言われていますが、花弁のちぢれた黄色の花は、春の先ぶれのように思われます。

そして早春、まだ花の少ない北国で、花を咲かせ始めている白い花があります。新芽の出ない灰色の裸木に、白い六弁の大型の花を咲かせる『コブシ』です。

「こぶし咲く、あの丘北国の…」千昌夫さんが唄う北国の春…。あのコブシです。

雪解けの北国の山で咲いているのを一度見たことがありますが、冬枯れの中で灰色の裸木に、白い六弁の大形の花を、枝木の一つ一つにびっしりとつけたコブシの姿は、北国の冬の青空に映えて、それは実に美しく、一瞬心を奪われるほどの壮観なものでありました。

コブシの花

寒風吹きすさぶ花の無い時季に、一番に花をつけるコブシや梅は、やはりそれなりの『値打ち』があるように思われます。

春を待つ花は、スミレ、タンポポ、レンゲ草、椿、桃、桜など多種多彩ですが、本日は 北国でしっかり見た『コブシ』の印象を書かせていただきました。

<2022年2月>

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フリーアナウンサー 押阪 忍

1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。東京オリンピックでは、金メダルの女子バレーボール、東洋の魔女の実況を担当。1965年には民放TV初のフリーアナウンサーとなる。以降TVやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典、東京都庁落成式典等の総合司会も行う。2022年現在、アナウンサー生活64年。
日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。

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