「自分中心」「この動画はショックが…」 車いす利用者が投稿した動画に注目集まる
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2006年12月に施行された『高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(通称:バリアフリー新法)』から、15年以上が経ちました。
しかし、当事者たちの移動が以前に比べて文字通り『円滑化』されているかというと、まだ進んでいないのが現状です。
そこには、法律云々の前に、私たち一人ひとりの意識の改革という壁があるように感じてなりません。
車いすを利用している、さしみちゃん(@misa_misaxxx)さんは、駅での出来事を撮影した動画をTwitterに投稿し、憤りをあらわにしました。
エレベーターを待っていた車いす利用者「毎日、何度もこれ」
それは、投稿者さんが駅でエレベーターを待っていた時のことでした。
到着したエレベーターはすでに複数人が乗っていたものの、少し詰めれば車いすの投稿者さんも入れるような混雑具合だったといいます。
そこで、エレベーターに乗ろうと投稿者さんが車いすを前に進めるも、誰1人として動こうとしません。
過去に、声をかけるも無視され、怒鳴られ、さらには後をつけられて嫌がらせを受けるなどの経験がある投稿者さんは、そのままエレベーターに乗ることを諦めるしかありませんでした。
しかし、その場にいたほかの利用者が、自分を抜かすようにしてエレベーター内に入っていく姿に、投稿者さんは憤りを感じずにはいられなかったといいます。
今日も今日とて抜かされた。エレベーター本当、嫌い。毎日毎日、何度もこれなの。
車いすであろうと、エレベーターの順番待ちをしていたのは、その場にいた全員が同じです。
「車いすだから」という理由は、順番を勝手に抜かしていい理由になるのか、疑問が残ります。
【ネットの声】
・みんながそうだとは思いませんが、自分中心で行動する人が多すぎますね。
・自分なら待つか優先かするけど、それは少数なのだろうか。エレベーターはどこでも不自由な人が優先だと思っているんだけど…。
・自分が順番待ちの前方にいる時は、ベビーカーとか車いすを利用している人を呼んで、先に入ってもらう。それが当たり前だと思っていたから、この動画はショックが大きい。
投稿者さん同様、憤りの声をあげる人も多い中、「なぜ声をかけないのか」「あなたが乗るのか、周囲の人は分からなかったのでは」といった声も。
そうした声に対し、投稿者さんは「例えるならば、トイレの前でズボンを下ろしながら待っているけど、入るか分からないから声を上げろ…みたいなレベルの話」と反論しています。
トイレの順番を待っていても、割り込みをする人は少数で、もしも空いている個室に入らない人がいれば、自ら声をかけて確認する場合がほとんどでしょう。
状況こそ違えど、その意識はどの場所でも同じはず。大切なのは、お互いの気遣いです。
バリアフリーは、施設や設備を整えるだけではありません。私たちの心のバリアもまたフリーにしなければ、本当の意味での『バリアフリー』は実現しないのだと、思わされます。
[文・構成/grape編集部]