「何で横なの?」「大小の使い分けは?」 レバーの疑問をTOTOに聞いたらスッキリ!
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- 出典
- TOTO株式会社
トイレの水を流すレバー、あるいはボタンには大・小の区別があります。みなさんはこのレバーをなんとなく使っていませんか。
正しい使い分け方を、トイレ、手洗器などの衛生陶器の最大手メーカーであるTOTO株式会社(以下、TOTO)に取材しました。
大・小のトイレレバーの使い分けとは
大・小のレバーの使い分けについて、メーカーではどのような定義になっているのかをTOTOにうかがったところ、このように分けているそうです。
【TOTOの大・小のレバーの使い分け】
大洗浄を使う場合
大便やトイレットペーパーを流す時に使用。大便を流す際には、便器内の汚物を一度に流すための適正な水量が必要です。
使用量は大便 + トイレットペーパー(シングル) 約5mまで。または、トイレットペーパー(シングル)約10mまで。
小洗浄を使う場合
小便時や少量のトイレットペーパーを流す時に使用。小便を流す際には、大洗浄と比べて少ない水量で済むため、節水に貢献します。小洗浄は、小便後使用した少量のトイレットペーパーを流すことも考慮しております。
使用量はトイレットペーパー(シングル) 約3mまで。
TOTO『タンク密結形便器 取扱説明書』より
ネット上には「トイレットペーパーを流さない時には『小』、トイレットペーパーを流す時には小用であっても『大』を使う」という言説が散見されますが、TOTOにおいては、そのような想定ではありません。
小用時でも少量のトイレットペーパーを流すことが想定されており、それに足る水量が流れるようになっているのです。
大・小で流れるトイレの水量はどう違うの?
実際にどのくらいの水が流れるのかを聞いたところ、このような違いがあるようです。
トイレの洗浄水量は、便器の形状、洗浄方式、排水の方向などによって異なります。
洗浄(洗浄水量)というのは、便器側の機能となります。
タンク密結形便器(CS400系)の場合
まず、タンク密結形便器の場合、流れる水量は、大4.8ℓ、小3.6ℓとのことです。
ウォシュレット一体形便器 ネオレスト(CES9820系など)の場合
次にウォシュレット一体形便器 ネオレストにおいては、床排水の場合、大3.8ℓ、小3.0ℓ。壁排水の場合、大4.8ℓ、小3.4ℓと、排水の方向によって水量が異なります。
ちなみに、トイレの背後から壁に向かって配管が出ているものが壁排水、トイレの内部から床下に配管がされているものが床排水です。
このように大・小で水量はずいぶん違うことが分かりますね。
中には小用でも「大を使う」という人がいるかもしれませんが、節水という観点に立つと、やはり『小』を使うほうがいいのではないでしょうか。
レバーが横にある場合、なぜ大は手前に引く?
トイレによっては、水を流すレバーがタンクの側面に付いています。この場合、『大』はレバーを手前に引き、『小』はレバーを奥に押すようになっています。
この押す、引くの方向はどのようにして決まったのでしょうか。
実はこれは、タンクの正面にレバーが付いていた頃の名残でもあるのです。
上の図のように、そもそも水を流すためのレバーはタンクの正面に付いていました。
この時は大小の切り替えはなく、レバーを押し下げると水が流れるようになっていたのです。
その後、大小の切り替えができた時、右利きの人が回しやすいように、左に回すと大、右に回すと小となりました。
さらに公団住宅タイプの便器ができた時、洋式が主流となったため、便座を上げた際に使いづらくないように、レバーをタンクの側面に移動しました。
正面にあったレバーの動きをそのままに、横に移動させたので、手前に引くと大、奥に押すと小となったのです。
レバーが側面についている場合の回す方向の由来については、知らない人も多いかもしれませんね。
最後にTOTOからは、「大便時には大洗浄で、小便時には小洗浄をお使いいただくと効率的に洗浄水をお使いいただけます」とアドバイスをもらいました。
トイレをスムースに使うため、使用する際はぜひ留意してみてくださいね。
[文/高橋モータース@dcp・構成/grape編集部]