エアコンから聞こえるポコポコという音、故障のサイン? 原因をパナソニックに聞いてみた
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- 取材協力
- パナソニック株式会社
夏は冷房、冬は暖房と1年を通じて使う頻度の高いエアコン。時期によっては家庭でフル回転する家電の1つのため、できるだけトラブルを起こさずに使いたいものです。
しかし、時々「エアコンから異音がする…」ということはありませんか。
中には、冷房・除湿運転中に、『ポコポコ』『ポンポン』、暖房運転中に『ブシュッ』といった異音を聞いたことがある人もいるかもしれません。
これは一体、なんの音なのでしょうか。総合家電メーカーのパナソニック株式会社(以下、パナソニック)に聞いてみました。
エアコンからの異音は故障とは限らない!
結論からいえば、『ポコポコ』や『ポンポン』、あるいは『ブシュッ』といった異音は故障ではない可能性が高いのです。
まず、エアコンを冷房・除湿運転中時、または停止中に本体から聞こえる『ポコポコ』『ポンポン』という不思議な音について、パナソニックに聞いてみたところ…。
これはドレンホースから外気が流入することで発生する音で、故障ではありません。
ドレンホースというのは、エアコン本体で発生した水を屋外に排出するホースのことで、室外機の横などに水が排出されます。
この異音は「特に気密性の高い室内で換気設備を回している時や、屋外で強風が吹いている時に発生しやすい傾向にあります」とのこと。
部屋の窓や換気口を開けると解消されることがあるので、試してみてください。
なぜエアコンから異音がするのか?
この『ポコポコ』『ポンポン』という異音がなぜ発生するのかというと、室内と屋外の気圧のバランスが崩れ、ドレンホース内に外気が逆流することによって起こります。
気密性の高い室内で換気設備を使用している時や、屋外が強風の時には『室外の気圧より室内の気圧が低い状態』になります。
室内の気圧が低いと、外気が室内に入り込もうとするため、ドレンホースからも外気が流入。
流入してきた外気が、エアコン本体の『ドレンパン』という結露水の受け皿を通過する際、内部の結露水に当たることで、ポコポコ音が発生することがあります。
エアコンから異音を発生させないためには
異音を発生させないためには、ドレンホースから外気が室内に流入しないようにするのが解決策になります。
例えば、パナソニックの場合、別売りになりますが、ドレンホースの末端に付ける『小型エアカットバルブ』というパーツがあります。
部屋の窓や吸気口を開けて音が止まった場合には、異音の原因は気圧の差による空気の流入のため、これを取り付けると音がしなくなります。
パナソニックによると、「ご希望の場合はお買い上げの販売店または、お近くの電気店へ相談してください」とのことでした。
暖房運転中の『ブシュッ』という異音も故障ではない!
次に暖房運転中に聞こえることがある『ブシュッ』という異音も故障ではない可能性が高いです。
これは、エアコン内部の冷媒ガスの流れが切り替わる音。霜取り運転時や運転停止時に聞こえる場合があります。
なぜそんな音がするのかは、暖房運転の仕組みに関係しています。
そもそもエアコンの暖房運転は、室外機が屋外から熱を取り入れ、室内機に熱を運ぶことで温かい風を出しています。しかし、これを行うと室外機は冷たくなるのです。
冷たくなった室外機に空気中の水分が結露すると霜になります。特に屋外の温度が低くて湿度が高い時、つまりみぞれや雪が降っている時は霜が付きやすくなるのです。
室外機に霜が付いたままの状態では屋外から熱をうまく取り入れることができず、暖房効率が悪くなることも…。
暖房効率を保つために、霜を溶かさなければなりません。
そこで便利なのが、霜取り運転です。
霜取り運転とは、室外機に付いた霜を溶かし、暖房効率を復元するためのものです。
ただし、霜取り運転中は部屋を暖めることができません。暖房運転は一時的に停止され、霜取り運転が終わったら、自動的に暖房運転を再開します。
この運転切り替えの際に『ブシュッ』という音が出ることがあるのです。
また、『シャー』『ボコボコ』といった水の流れるような音がすることがありますが、これは冷媒ガスがエアコン内部に流れている音で、故障ではありません。
冷暖房などの運転中や暖房運転停止後の霜取り運転時に聞こえることがあります。
霜取り運転については、以下のウェブサイトも参照してみてください。
エアコン本体の運転ランプが点滅して暖房が止まる理由は
もし本記事の説明にない異音がする場合には、故障かもしれませんので、販売店やメーカーに相談してくださいね。
[文/高橋モータース@dcp・構成/grape編集部]