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ナツメグの代用食材を9つ紹介 代用に向かないスパイスや使用上の注意点も解説

By - grape編集部  公開:  更新:

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ナツメグの写真

※写真はイメージ

「ハンバーグを作ろうとしたけれど、ナツメグがないことに気付いた」

「購入しても使いきれないからナツメグの代用になる食材が知りたい」

「ナツメグが余っているので利用できる料理が知りたい」

こうした悩みを持ったことがある人は、多いのではないでしょうか。

中には、ナツメグを使おうと思って購入しても、使いきれずに捨てることになると悩んでいる人もいるでしょう。

そこで本記事では、ナツメグの代用になる食材を解説します。

ナツメグの代わりになる食材と、同じスパイスでも代用には向かないものを紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。

ナツメグとは、肉の臭みを軽減し、うま味を引き立たせてくれるスパイス

ナツメグの写真

ナツメグとは、ニクズクという果実の種子を粉末状にスパイスしたものです。ほんのりと甘く、エキゾチックな香りが特徴的。

コショウやシナモンなどと並び、世界4大スパイスとして世界各国で使われています。加熱すると、ナツメグ特有の刺激が消え、甘味が引き立ち、独特のスパイシーな香りが出ます。

ハンバーグなどに使うと肉の嫌な臭みを軽減し、うま味を引き立たせてくれるでしょう。ロールキャベツやミートソースなど、洋食の肉料理にもよく合い、ひき肉との相性がよいです。

ほかにも、ホワイトソースやチーズなどの乳製品に使用すると、まろやかさが引き立ちます。

ナツメグ自体にほんのりとした甘さがあるので、ケーキやクッキーなどの焼き菓子に使用すれば、甘くスパイシーなデザートに仕上がるでしょう。

ナツメグの代用になるスパイス7選

いろんなスパイスの写真

ナツメグは、肉の臭みをおさえて、うま味を引き出してくれます

紹介する7つのスパイスも、食材の嫌な臭みを消す効果が期待でき、味の幅を広げてくれるので、ナツメグがない時はぜひ使用してみてください。

1.ターメリック

ターメリックは生姜の仲間で、日本では『ウコン』として親しまれています。丸みがある苦みが特徴で、味の主張は強くありません。

黄金の色をしており、料理であればカレーのスパイスとしてよく使われる印象です。ほかにも、味の主張がそこまで強くないので、マスタードやチーズなど、食品の着色に広く用いられます。

独特の香りと、ほろ苦い風味が肉の臭みを軽減する役割になり、ナツメグの代用として使えるでしょう。

ただし、ターメリックは胃を刺激する働きがあるといわれているので、摂取のしすぎには注意が必要です。

2.オールスパイス

オールスパイスは、辛みがなく、わずかに甘みのある後味が特徴のスパイスです。シナモンやクローブを合わせたような香りがします。

名称に『オール』と付くので、複数のスパイスが合わさったものと勘違いされがちですが、単品のスパイスです。

肉料理や焼き菓子など、さまざまな料理と相性がよいスパイスの1つ。肉料理ならハンバーグやミートソースに入れると、豊かな風味と深みが出ます。

焼き菓子ならクッキーやケーキに入れると、香ばしく暖かみのある香りを放つようになります。サラダドレッシングに混ぜてもよいでしょう。

オールスパイスの複雑な風味が加わり、オリエンタルな雰囲気に仕上がります。

ナツメグの代わりにハンバーグに使用したり、お菓子作りに使用したりすれば、料理を邪魔せず、やさしい香りを楽しめるスパイスです。

3.クローブ

クローブは、バニラのような甘い香りながらも、ピリッとした辛みと苦味が特徴のスパイスです。香りが強いので、肉の臭みを消す効果が期待できます。

また、甘い香りを併せ持つため、果物やドリンクとの相性もよいでしょう。クローブをリンゴに刺して焼けば、甘い香りが引き立つ焼きリンゴになります。

ホットワインに入れると、香りも楽しめるドリンクのでき上がりです。甘い香りが肉の嫌な臭いを軽減してくれるため、ナツメグの代用として使えます。

4.パプリカパウダー

パプリカパウダーは、唐辛子の一種です。野菜のパプリカが使われているわけではなく、唐辛子を粉末状にしたスパイスです。

色が赤いので辛い印象を持つ人が多いですが、辛さはほとんどなく、ピーマンや唐辛子のような風味があります。

パプリカパウダーの主な使用用途は、風味付けや色付けです。ナツメグの代用としては、肉の臭みを消す効果が期待できます。

辛みがほぼないため子供でも食べやすく、ナツメグの代用品として肉の臭みもしっかりと軽減してくれるでしょう。

5.ニンニク

ニンニクの味と香りは強いので、肉や乳製品の臭み消しとして代用できます。生のままだと、辛い味と香りが特徴ですが、火を通すと辛みが落ち着き、甘味とうま味が前面に出てきます

ただし、使いすぎには要注意です。入れすぎると香りが主張して、料理全体のバランスが悪くなります。ナツメグの代用として使用する際は、すりおろして使用しましょう。

引き立つ香りが食欲をそそるでしょう。ニンニクの強烈な香りが、ナツメグの代用として活用できます。

ただし、ニンニクは刺激が強い食べ物のため、腹痛や下痢などの体調不良を起こさないためにも、過剰摂取は控えましょう。

6.生姜

ニンニクと同様に、生姜も強い香りと辛みが特徴のスパイスです。肉や魚の臭みを消す効果が期待できるため、ナツメグの代わりに使用できます。

生姜のもつ分解酵素は、肉を柔らかくする効果があるといわれています。

下味を付ける料理を作る場合は、生姜を入れた調味料にひと晩付けておくと、味がよくしみておいしくなるでしょう。

辛みがあるほか、食べ過ぎると胃に負担がかかり、腹痛や下痢を引き起こす可能性があるため、入れすぎには要注意。臭み消し以外にも、料理全体をさっぱりと仕上げてくれるスパイスです。

7.黒コショウ

黒コショウも肉の臭み消しとして、ナツメグの代用になるスパイスです。黒コショウは、さわやかさもありつつ、刺激的な木の香りが特徴です。

ナツメグの代用として使用する場合は、粒を入れましょう。肉の嫌な臭みを消して、スパイシーな香りを出してくれます。

香りを最大限に活かしたい場合は、直前にミルで引いた粉末状のものにするのがおすすめです。粉末にすることで、香り成分が料理にすぐ溶け込みます。

加熱の際、香りが飛ぶ前に十分な風味が料理に移るでしょう。黒コショウだけでなく白コショウも、ナツメグの代用になります。白コショウは、黒コショウと比べると、辛みや香りはマイルドなのが特徴です。

また、黒コショウをナツメグの代用として料理に使うと、スパイシーさが増して味が引き締まります。好みで使い分けましょう。

スパイスが何もない時のナツメグの代用食材2選

スパイスの効いたドリンクの写真

家に代用できるスパイスがなく、近所のスーパーにもない時におすすめの食材を2つ紹介します。

臭み消しの効果が期待できたり、料理に奥行きをもたらしてくれたりする食材なので、ぜひ活用してみてください。

1.牛乳

牛乳は、臭み消しの効果が期待できます。例えば、鶏肉のクリーム煮込みやハンバーグなどに使用すると、肉の嫌な臭みを感じにくくなります。

また、牛乳を加えることで、クリーミーさや滑らかさも出ます。ただし、入れすぎると牛乳臭くなったり、ハンバーグのタネがゆるくなったりするので、分量は注意しましょう。

主に肉の臭み消しとして効果があるといわれているため、牛乳もナツメグの代用として活用できます。

2.赤ワイン

赤ワインは、肉の臭み消しや、柔らかくする作用が期待できます。

また、赤ワインを加えると料理にコクが出ます。料理の深みや奥行きを出したい場合は、ナツメグの代わりに赤ワインを使うとよいでしょう。

赤ワインがなければ、料理酒でも代用可能です。

ナツメグの代用には合わない食材4つ

シナモンの写真

香りや味などの主張が強すぎる食材は、ナツメグの代用にはなりません。ナツメグの代用にはおすすめできない、スパイスとハーブを合計4つ紹介します。

1.クミン

クミンは、苦味を持った香辛料です。主に、インドカレーやスパイスカレーの香りづけに使用されています。

クミンは香りの主張が強いスパイスで、ナツメグの代用としては合わないといえます。

また、ナツメグは肉の臭みをおさえるスパイスでもありますが、クミンにはその効果はほとんど期待できないでしょう。

2.シナモン

シナモンは、ほのかな甘味と独特の香り、ほんのり舌に残る辛みが特徴の香辛料です。

甘みの主張が強く、お肉との相性もよくないので、ナツメグの代用には向きません。

シナモンは、甘さを引き立たせるスパイスであり、お菓子やドリンクなどを作る時に役立ちます。

3.バニラビーンズ

バニラビーンズは、スパイスの一種です。長いさやの状態で販売されており、さやを縦に切り開き、中の粒を出して料理に使用します。とても甘い香りが特徴的なスパイスです

アイスクリームやカスタードなどさまざまなお菓子に使われ、少量でもバニラの甘い香りをつけられます。

加熱しても香りが飛びにくいので、焼き菓子にも使用できます。ただし、甘い香りの主張が強すぎるので、ナツメグの代用としては向かないでしょう。

4.スペアミント

スペアミントはさわやかさが特徴の、ハーブの一種です。ドリンクやデザートの上にのせたり、アクセントとして使われたりします。

スペアミントは、清涼感が強いので、ナツメグの代用には向きません。さわやかな風味が強すぎて、料理のバランスが崩れるためです。

ペパーミントも有名ですが、スペアミントより爽快感が強いので、代用には向かないでしょう。

砂糖とよく調和するので、お菓子やミントティーなどによく使われます。

ナツメグを使用する際の注意点2つ

瓶に入ったナッツの写真

ナツメグを購入した人や、家にナツメグがある家庭向けに、注意点を2つ紹介します。ナツメグは、保管場所と使用量に気を付けないと、本来の香りと味が損なわれるので注意が必要です。

1.直射日光が当たらない涼しい場所で保存する

スパイスは、冷蔵保存のものが多いですが、ナツメグは冷暗所での保存が適切です。

冷蔵がいけない理由は、使用する際に冷蔵庫から出した時の温度差で結露を起こし、ナツメグの香りや風味が劣化する可能性があるためです。ナツメグを保存する際は、以下3点に気を付けましょう。

  1. 空気に触れない。
  2. 光に当てない。
  3. 温度と湿度の高い場所は避ける。

適切な場所で保存しないと、ナツメグ特有の風味や香りが損なわれます。

ただし、長期保存をする場合は、冷凍保存がおすすめです。時期によっては、室内の温度が上がり、鮮度が悪くなる可能性があるからです。

結露を起こして本来の風味が多少損なわれるかもしれませんが、そのぶん長期保存が可能なので、すぐに使い切らない場合は冷凍しましょう。

2.中毒症状が出るので使用量に気を付ける

一般的なナツメグの使用料は、1つまみ程度です。ナツメグは、多量に摂取すると中毒症状を起こします

日本化学工業協会によると、具体的な中毒症状は、幻覚や不安感などです。呼吸器系や神経系に影響が出るので、多量摂取は絶対にやめましょう。

ナツメグのヒト経口中毒量は5~15g。症状発現は経口摂取後1~8時間で、主に循環器系、呼吸器系、神経系などに症状が出現します。循環器系症状としては頻脈、低血圧、ショック、呼吸器系症状としては早く不規則な呼吸、神経系症状としては興奮、不安感、幻覚などがあり、その他の症状として口腔内乾燥や嘔吐など多彩な症状が挙げられています。

一般に、香辛料として販売されているナツメグは粉末状に挽いた状態で20gくらいの瓶入りで売られています。料理に推奨されている使用量で問題になることはありませんが、誤って一瓶入れてしまい、そのまま食べて中毒症状を発症し、救急搬送されたと言った事故が報告されています。また、大人に比べて小児は影響が出やすいことにも注意が必要です。

日本化学工業協会 ーより引用

また、香りが強いナツメグを入れすぎると料理全体の風味にも影響が出てしまうので、分量には気を付けましょう。

ナツメグが余った時の使い方

水出しコーヒーの写真

ナツメグを購入したけれど、使いきれなくて困っている人は、ドリンクやデザートに使用するのがおすすめです。

ドリンクなら、紅茶やコーヒーに少量入れると香りが際立ちます。カフェで飲むような、本格的な味わいを楽しめるでしょう。

デザートに使用する場合は、クッキーやケーキなど、一度火を入れる工程があるスイーツに加えると相性がよいです。加熱すると甘い香りが引き立つので、よりおいしく仕上がります。

ナツメグは、独特のスパイシーな香りがあるので、活用方法に悩む人も多いと思いますが、ドリンクやデザートに使用すると甘味が引き立ちます。

ナツメグがなくても、ほかの食材で代用しておいしい料理を作ろう!

いろんなスパイスの写真

ナツメグは、ほかのスパイスや食材でも代用可能です。スパイスを複数常備している家庭はあまりないかもしれませんが、生姜や黒コショウでもナツメグの代用になります。

ただし、ナツメグの代用にならないスパイスもあるので、要注意です。シナモンやスペアミントは、臭み消しや肉のうま味を引き立たせてくれる効果は期待できません。

ナツメグを購入して保存する場合は、冷暗所に置きましょう。また、使用する時の量の目安は一度に1~2つまみ程度です。多量に摂取すると、中毒症状を起こすので、使用量は守りましょう。

ナツメグがなくても代用食材で本格的な料理が楽しめるため、ご家庭のスパイスをぜひ活用してみてください。


[文・構成/grape編集部]

出典
JCIA 一般社団法人 日本化学工業協会 オフィシャルサイト

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