「天国から甲子園のスコアをつけて」 急逝した女子マネと共に県大会を戦う球児たち
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※写真はイメージ
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甲子園のベンチでスコアをつける
それは、福岡県にある県立古賀竟成館(こがきょうせいかん)高等学校で硬式野球部のマネージャーを務める舟木あみさんの夢でした。
しかし、残念ながら舟木さんは2016年、夏の甲子園出場をかけた福岡大会を迎えることなく、5月30日に亡くなりました。
2015年夏に病気が発覚
舟木さんの体調に変化が現れたのは、2015年の大会中だったと言います。
スタンドから試合を応援していた時に背中の痛みを訴え、声が出なくなってしまったという舟木さん。「大したことはないだろう」と向かった病院で、小児がんに侵されていることを告げられます。
小児がん
小児がかかるさまざまながんの総称。主な小児がんは白血病、脳腫瘍、神経芽腫(しんけいがしゅ)、悪性リンパ腫など。大人でも珍しいがんが多く、反対に胃がんや肺がんなどは稀。
2015年12月。舟木さんは部員約30人の前で、自らが小児がんに侵されていることを明かしたそうです。
涙を流す舟木さん。重苦しい雰囲気の中、キャプテンを務める緒方海人君が声を上げ、全員でこう誓ったと言います。
夏までには治ると全員が信じていた
あみは絶対に治る
全員が「病気は治る」と信じて疑っていなかったと言います。そんな折り、2016年5月最後の土曜日(28日)に松永武監督が部員たちに「みんなで見舞いに行ってこい」と命じます。
病室には会話もできず、視線を合わせることもできない舟木さんがいました。それでも舟木さんは、彼女を励まそうとする仲間たちの冗談に、手をたたいて応えようとしていたそうです。
舟木さんとは中学校からの友人だというエースの谷口龍貴君は「投球を終えた後、すぐに氷水で肩をアイシングしてくれた舟木さんの気配りに感謝していた」と語ります。
泣いて頷いていたという舟木さん。キャプテンの緒方君はこう誓ったそうです。
あみが治るまでの時間をつくるために絶対に県大会を勝ち進む
亡くなる直前までスコアをつけ続けた舟木さん
舟木さんは亡くなる直前まで、病室でプロ野球などを観戦し、スコアをつけていたそうです。
しかし、残念ながら舟木さんは夏の甲子園を賭けた県大会を迎えることなく、この世を去りました。
ある野球部員は、舟木さんへの想いをTwitterに、こう投稿しています。
夏の甲子園を賭けた県立古賀竟成館高等学校の戦いは、7月10日の対光陵高校戦から始まります。
強豪ひしめく福岡県大会。舟木さんの想いを受けた古賀竟成館高校が素晴らしい戦いを見せてくれることでしょう!