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湘南発の取り組みが世界へ広まる 楽しみながら海をキレイにする『ビーチマネー』とは

By - grape編集部  公開:  更新:

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浜辺に落ちている、ビーチグラス。ガラス片が波にもまれて角がとれ、小さな片となったものです。

湘南では、このビーチグラスが割引券代わりになったりするのだそう…。一体なぜでしょう?

いってしまえばビーチグラスはゴミのひとつ。しかし、湘南ではこれを『ビーチマネー』と呼び、提携している店舗に持参すれば、割引が受けられるという取り組みを行っています。

「世界中のビーチをキレイにしたい!」

シンプルな思いから始まった、この取り組みが、今や世界へと広がっているのです。

海への恩返し

2006年4月に誕生した『ビーチマネー』は、茅ヶ崎市に本社を置く洗剤メーカー『がんこ本舗』ではたらいていた木村社長が発案しました。

始まりは些細な会話。オフィスに訪れた人に、「仕事に追われてる自分たちの代わりに、ビーチクリーンしてきてよ」とお願いしたのがきっかけでした。

「せっかくだからビーチグラス拾ってきて」「お礼に商品おまけする!」木村社長は、そんな気持ちの交換が、相手との距離を縮めてくれたように感じ、嬉しかったのだそう。

そんなやり取りを見ていた、がんこ本舗のいち社員の堀さんは、このビーチクリーンの方法は、気軽にどこのお店でも始められると感じたそう。地域の店舗にも呼びかけを始めると、たくさんの共感を呼び、42店舗もの協力を得ることができました。

そうして始まったビーチマネーは、今では139もの店舗が参加しています。(2016年8月18日時点)

ビーチマネーの使い方

ビーチマネーの使い方やサービス内容は、お店によって自由です。ですが、基本的なルールはあります。

それがこちら。

  • 直径3cm以上のサイズ
  • 手で握ったときに、痛みを感じないレベルのビーチグラスであること

ただのガラス片と、ビーチグラスの違いは微妙なもの。実際の例を出すと、こうなります。

サイズが3cm以上あっても、角が尖っているのでガラス片です。回収したら、そのままゴミ袋へGO。

そして、これこそがビーチマネーと認定されるビーチグラスです。

淡い色合いに、小石のようなコロンとした形。ビーチグラスにはカラフルなものが多くあり、ビーチマネーとして使う場合、色によって価値も代わります。

細かい区別は、ビーチマネー公式サイトに記載されていますので、ぜひご確認ください。

お得にすることが目的ではない

ビーチマネーをたくさん集めれば、お得になりますが、海から人工物のゴミを無くすことこそが本当の目的。

いわば、「海をきれいにする活動のついで」なのです。

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湘南の海から始まったビーチマネーは、今では15都道府県にまで広がり、なんとハワイでもこの取り組みが行われています。

また、4年半ほど前から商品の売上げの一部が、ビーチマネーの活動に寄附される“1日で94%を生分解する洗剤『All things in Nature』の販売がスタート!

海に行かずとも、家庭で出る排水から海をキレイにすることができ、ビーチマネーの活動をサポートできるという仕組みに進化しているみたいです。

ビーチマネーを探すことが、他のゴミを拾うきっかけになり、そしていつしか湘南の海が綺麗になっていく…。この活動が広がれば、「世界中のビーチをキレイにする」ことも、夢ではありませんよね!

出典
ビーチマネー事務局

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