はしかを発症した男性が大規模コンサートに参加 感染拡大のおそれも
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非常に強い感染力を持つ麻疹(はしか)を発症した男性が大規模なコンサートに参加していたことがわかりました。
はしかに感染した10代の男性は兵庫県西宮市在住。コンサートの開催前に海外旅行から帰国、39℃の発熱があるにもかかわらず東京・千葉・神奈川へ外出したそうです。
39℃の発熱を起こしたのは2016年8月9日、13日には全身に発疹が現れました。その後14日に千葉県の幕張メッセで開催されたジャスティン・ビーバーのコンサートに参加しています。19日に医療機関を受診してはしかと診断されました。
コンサート参加時には、はしかに感染していることはわかっていませんでした。
※写真はイメージです
はしかの感染力はインフルエンザ以上
はしかは空気感染し、インフルエンザよりも強い感染力をもっています。発症すると高熱に続いて、全身に赤い発疹が出るのが特徴。
感染予防にはワクチンの接種が有効で、また、ワクチンを接種することで、感染しても重症化を防ぐことができます。
しかし、ワクチンの接種年齢に達しない1歳未満の乳児や、成人であってもワクチンを接種していない人は重症化する可能性が高く、最悪の場合死に至るおそれも。また、妊娠中に発症すると早産や流産などの危険性もあります。
近年の日本では大流行後、排除状態に
近年の日本では2007・2008年に大流行して以来、2回のワクチン接種が進められたことで感染する人数は大幅に減少しました。以降は海外に由来するウイルスからの発症のみとなり、2015年には世界保健機関西太平洋地域事務局により、日本がはしかの排除状態にあることが認定されています。
今回は全国から多くの人が集まるコンサート会場での感染者が確認されたことから、全国に感染が拡大することが懸念されています。
感染すると約10日後に発熱や咳などの風邪のような症状が現れることから、8月24日ごろに感染者の医療機関受診が増えるとみられます。医療機関での2次感染のおそれもあり、国際感染症センターは24日から数日間の受診者に注意するように呼びかけています。