硬貨のふりした『ボタン』ジャラジャラ タダで使える公衆電話があったって本当?
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- 出典
- きょうの蔵出しNHK
今や街中で見かけることがほとんどなくなった公衆電話。
10代の若者からは「使い方が分からない」という声がちらほら聞こえてきますが、携帯電話のなかった時代はとても需要度の高いものでした。
公衆電話とは、10円玉などの『硬貨』や、公衆電話専用のプリペイドカードである『テレホンカード』を投入すると通話ができるのが一般的です。ところが、昭和初期に、今では考えられない驚きの公衆電話があったんです。
えっ、タダで通話可能? ガラクタでごまかす人続出
戦後普及していた、紙幣でかける公衆電話は、料金が自己申告制でした。
紙幣以外のものを投入しても通話ができたため、無料通話が可能だったそうです。
「お金を払わなくても電話ができる…」そんな状況に、ついついボタンや使用済み切符でごまかす人が続出!
実際に料金を払った人は300人に13~14人しかいなかったというから、やはり人間は正直というか、誘惑に弱いものです。
こんなにジャラジャラとガラクタが出てきたら、集金係の人も悔しい限りだったのではと思います。
周知の事実とはいえ、ごまかしはごまかし。「みんながやっているから」こそ、一度は自分の胸に「これでいいのかな」と問いかける姿勢を持ちたいものです。
事態を受け、1953年に電電公社(現・NTT)は10円玉でかける硬貨式の公衆電話を導入し、ごまかしをシャットアウトしました。
災害時にも使用できるなど、公衆電話にはまだまだ見直されるべき魅力がいっぱい。
便利なものがあふれている現代こそ、昔からの文化を大切にしていきたいものですね。
[文・構成/grape編集部]