店員が客を注意したら、理不尽なクレームが! 店長の対応に称賛の声
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※写真はイメージ
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- 出典
- イギリス毒舌日記
イギリス人の夫と結婚した、大阪出身の日本人wiltomoさん。イギリスに移り住み、アパレル店の店員として働いています。
アパレル店に訪れた「問題のある家族」について、wiltomoさんがエピソードをブログに投稿。店長の対応に、称賛の声が多数寄せられています。
勝手に店のiPadを操作した客
ある日のこと、投稿者さんはレジ横に立つ客の行動に目を止めました。
投稿者さんの職場は、スタッフが在庫管理などをするためのiPadを導入しています。いつもレジ横に置いているのですが、娘を抱えた母親がそのiPadを操作し、なんとネットにアクセスをして勝手にアニメを再生していたのです!
※写真はイメージ
iPadが壊されたり盗まれたりする可能性もあるため、職場の決まりで、客が操作しているのを発見したら触れないよう店員が注意をすることになっていました。
そこで、「すいませんが、iPadはスタッフ用となりますため、触れないようにお願いします」と投稿者さんは母親に注意をしたそうです。
すると、母親から話を聞いた父親が、投稿者さんに「おまえ!」と噛み付いてきました。
「『触るな』と注意する前に、俺ら客に対して『探しているものは何ですか?』と聞くのが先やろ!!俺の妻はさっきから店員が話しかけて来んの待ってたんじゃ!」
英語で、そうまくしたてられた投稿者さん。
しかし、投稿者さんが見たところ、母親は娘にアニメを見せて時間を潰していただけで、商品を探していた様子はありませんでした。
また、投稿者さんが勤めているアパレル店は、「何かお探しですか」と店員から尋ねる接客をしていないとのこと。日本では百貨店以外でも行っている接客であり、決して珍しくありません。ですが、国が違えば接客の基準も異なるのでしょう。
投稿者さんは客の横柄な態度を不服に思いながらも、手の空いていたバイトの女性に「この家族を手伝うように」と指示。自身は、混んできたレジの対応に追われました。
問題の家族は、やはり探している商品などありませんでした。そのまま帰ってくれればよかったのですが、バイトの女性の報告によると、問題の家族は「本社にクレームを付ける」といい残して退店したとのことでした。
この騒動の2時間後、ロンドンにある本社宛てに、本当に父親からクレームが寄せられてしまいます。
差別的クレームに立ち向かった店長
本社に入っていたクレームは、事実とは異なるものでした。投稿者さんが母親に怒鳴り、その剣幕に驚いた娘が泣いたことにされていたのです。
「客の親子2人を傷付けた」という汚名を着せられてしまった投稿者さん。
クレームに対応した担当者は問題の本質をとらえ「不快に思われたことにはお詫びしますが、iPadをお客様が触っている場合は、必ず店員は注意する決まりになっています」と説明をしてくれました。
しかし、父親は次のようなメールを本社に送ってきたのです。
このクレームを知った投稿者さんは、父親から「異質に見える」といわれたことに少し納得してしまいました。
なぜなら、異国の地で自身がどれだけ奇異な目で見られるのかを体感し、またイギリス人の夫が日本でどのように見られるのかをよく知っていたからでした。
一方、本社からメールを受け取った店長は、父親に対して怒りを燃やしました。メールを読んだ店長は、次のようにいったそうです。
「大人がこれをいうべきではない。例えこの男性がアジア人の見た目を異質だと腹の中で思っていても、わざわざ書いて寄こす必要はない」
翌日、店長宛に父親から電話が。受けた店長は、父親の差別的な指摘には耳を貸しませんでした。代わりに、店長は英語でこう述べたのです。
「では聞くが、あなたは人の会社のパソコンを勝手に立ち上げ、YouTubeを見てよいと思うのか?車を買いに行き、そこの社員用のパソコンを起動してアニメを見る人を見たことがあるのか?」
問題の本質は、あくまでも「母親が勝手に店のiPadを操作したこと」です。店員が外国人かどうかは、問題ではありません。
客をなだめるために謝るようなことはせず、店員を守った店長に、称賛の声が寄せられています。
・店長がめっちゃカッコいい!
・どこの国にも、訳の分からないクレームをつけてくる人がいるんですね。
・攻撃してくる人もいれば、守ってくれる人もいる…同じ人種でもさまざまな人がいます。
・店長の頼もしさに胸が熱くなりました。こんな人と一緒に働けるのは幸せなことでしょう。
「何も心配せんでエエ。こんなことで心が折れたらアカンで。折れへんとは思うけど」と、冗談交じりに投稿者さんを励ましてくれた店長。
投稿者さんによれば、店長は定年間近だそうです。店長のような心の温かな人が、もうすぐ店を離れてしまうことは残念でなりません。店長と同じような対応ができる人は、決して多くはないはずです。
投稿者さんは、店長の人柄をいつまでも心に留めておくことでしょう。
[文・構成/grape編集部]