「慶応にあって、早稲田にない」「康平にあって、康太にない」これ何か分かる?
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- 出典
- 国立公文書館
『ある』のほうに分類された「康平(こうへい)」「延長(えんちょう)」「文中(ぶんちゅう)」「治安(じあん)」「文化(ぶんか)」「慶応(けいおう)」は、すべて過去に使われた元号だったのです!
公文書を一般公開している国立機関『国立公文書館』によると、2019年4月1日に発表された「令和(れいわ)」を合わせて、これまでに使われた元号は全248種類(北朝時代の元号を含む)。
そのすべてを見てみると「その時々にどのような想いでその元号が選ばれたのか」が想像できます。中には、現在の感覚だと「えっ?」と驚いてしまうような元号も…。
もっとも多く使われた漢字は?
248種類の元号で、もっとも多く使われた漢字は『永』の29回。平安時代の「永観(えいかん)」に始まり、いつの時代も変わりなく使われてきた印象です。
ちなみに、近い意味合いを持つ『長』は19回、『延』は16回使用されています。その時々の元号に「末永く」という想いが込められているように感じます。
また、『天』(27回)、『徳』(15回)、『嘉』(12回)など、縁起がいいとされる漢字が多いのも特徴。
『和』(20回。令和を含む)、『安』(17回)、『平』(12回)などの漢字には「安らぎ」「平和」といった願いがあるのでしょう。
一方で、1回しか使われていない漢字は全部で31種類。
『福』『吉』など、縁起がいいとされる漢字が1回しか使われていないのは意外な気もします。「昭和(しょうわ)」の『昭』、「平成(へいせい)」の『成』も一度しか使われていません。
「令和」の『令』も、初めて使われた漢字の1つです。
漢字2文字じゃない元号もある?
「明治(めいじ)」「大正(たいしょう)」「昭和」「平成」…近年の元号はすべて2つの漢字で構成されています。過去の元号も、そのほとんどは漢字2文字で構成されたものばかり。
しかし、奈良時代の元号には漢字4文字で構成されたものがあるのです…しかも、5種類も!
最初に漢字4文字の元号を採用したのは聖武天皇で、「天平(てんぴょう)」という元号を「天平感宝(てんぴょうかんぽう)」に改元。
漢字4文字になると印象がかなり変わります。
その後「天平勝宝(てんぴょうしょうほう)」「天平宝字(てんぴょうほうじ)」「天平神護(てんぴょうじんご)」と元号は変わるも、漢字4文字という流れは変わらず。「天平」から始まるという規則性から、次も当然そうかと思いきや…。
神護を拾った結果、アニメのタイトルのような元号になりました!
その後、770年に「宝亀(ほうき)」に改元し、漢字4文字という珍しい元号はその歴史に幕を下ろします。
ちなみに、1979年に成立した『元号法』によって、元号は現在「漢字2文字であること」という要領が定められています。
つまり、この要領が変わらない限り、今後漢字4文字の元号が誕生することはありません。そう考えると、漢字4文字の元号はかなり貴重なもののように思えますね。
改元がもっとも多かったのは平安時代で88種類!
現在、元号は元号法によって「元号は、皇位の継承があつた場合に限り改める」と定められているため、改元は数十年に1回というペースが一般的です。
ところが、その昔、改元はもっと日常的に行われていました。
たとえば…。
※写真はイメージ
いや~、キレイな雲だなぁ。よし、改元しよう!
…ここまでフランクだったかどうかは分かりませんが、めでたいことが起こる前兆といわれる雲を当時の天皇が見かけたことから、改元したという説も。
実際、約391年続いた平安時代には、88種類の元号があります。
※平安時代の元号(前半)。左⇒右、上⇒下へ。
クリックすると画像を拡大します
※平安時代の元号(後半)。左⇒右、上⇒下へ。
クリックすると画像を拡大します
ちなみに、平安時代にもっとも長く続いた元号は「延喜(えんぎ)」で約23年。平均すると4年半に一度改元していた計算になります。
あまりにも多すぎるともいえますが、一方ではそれが「平安時代らしさ」の1つともいえるのです。
男の子の名前の由来になってる?
これまでに使われてきた元号を見ていると、あることに気付きます。
それは「男の子の名前と同じ元号があるということ」です。たとえば、平安時代には「康平」という元号があります。
「安らか」や「和らぐ」といった意味合いを持つ康。「健康」「丈夫」といった意味もあるため、名前によく使われる漢字です。
一方の平は「穏やか」「かたよりがない」などの意。どちらもいい意味を持つ漢字であるため、男の子が康平と命名されることは珍しくありません。
実際、平成8(1996)年の名前漢字ランキング(男の子)で、康平は10位にランクイン。つまり、2019年に新社会人になる年代に、康平という名前が多いことが分かります。
もちろん康平という名前の由来が「元号だ」とは限りませんが、「最初に名付けられた康平くんは元号が由来なのかも」と想像するとワクワクしますね。
あの芸人や元プロ野球選手の名前も!
ほかにも「康治(こうじ)」や、漢字は健がよく使われるものの「建治(けんじ)」も過去の元号の1つ。
また、名前の由来は違うといわれていますが、お笑いタレントの間寛平(はざま・かんぺい)さんの「寛平(かんぴょう・かんぺい・かんへい)」やプロ野球で活躍した村田長治さんの「長治(ちょうじ)」も、共に平安時代の元号です。
※写真は間寛平さん
ひと口に元号といっても、その意味や用途はさまざま。
人名のみならず、大学や高校の名前に使われていることもあり、日本人にとっての元号は「一種の象徴」といい換えることもできます。
新しく発表された「令和」にも、今後多くの意味合いが込められていくのでしょう。
そう考えると、元号がいままで以上に身近なものに感じられますね!
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