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農業の人手不足はAIで解消!?自動収穫ロボットのシェアリングサービスが開始

By - 土屋 夏彦  公開:  更新:

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ニッポン放送で『タモリのオールナイトニッポン』などのディレクターなどを務め、現在はBayFMでITコメンテーターとしても出演中の土屋夏彦が、最近のIT・科学・経済のニュースを独自の目線で切り取ります。

人手不足を解消!ついに農業でも自動野菜収穫ロボットのシェアリングサービスが開始

先日はあのリチウムイオン電池の発明に貢献された旭化成株式会社名誉フェローの吉野彰さんのノーベル化学賞受賞が決まって喜びに沸きましたが、そんなリチウムイオン電池のおかげで実用化が進んだものといえば携帯電話がありますね。

そのほか電気自動車(EV)にもリチウムイオン電池はなくてはならないものになっています。そしてさまざまな分野で実用化が進んでいるのがロボットです。中でも農業の分野ではさまざまな形でロボットが導入され始めています。

現在農業は少子高齢化が進み、深刻な人材不足に直面しています。

その原因のひとつには「収穫期間は毎日が収穫作業で休めない」や「腰をかがめて行う収穫作業は身体への負担が大きい」など肉体的な負担(肉体労働)が大きいことが若者の新規参入者を妨げているようです。

また「ちょっと農業を試してみよう」と思ったとしても、新しい農機具は高価なので、この先何年農業に取り組むのか、初期費用をきちんと用意するなど事前の計画をきちんとしておかないと、そう簡単には参入できないのが現状だといいます。

そこで今回考え出されたのが、今流行のシェアリングビジネス、サブスクリプションサービス。

シェアリングビジネス、サブスクリプションサービスといえば、自家用車の世界では所有する時代からカーシェアリング=つまり必要な時だけ借りる時代に変化がすすみつつありますよね。

特に電気自動車(EV)になっていくとその状況はさらに進行するといわれていますが、なんと農業でも人手不足を解消するために、シェアリングビジネスが始まるようなんです。

農業ソリューションを提供する『inaho(いなほ)株式会社』は、人工知能を使った野菜収穫専用のロボットを農家に貸し出すRaaS(Robot as a Service) サービスを10月から開始したと発表しました。

RaaSとはロボットを販売せずサービスとして提供する仕組みで、『inaho』の自動野菜収穫ロボットを初期費用およびメンテナンス費完全無料で提供。ロボットが収穫した量に応じて利用料を支払えば、必要な時だけ使うことができます。

さらにこのロボットにはAIが搭載され、収穫適期の作物を画像認識で判断して、ロボットアームで自動収穫。収穫対象をcm単位で設定可能なため出荷基準に応じて、ロボットが自動で収穫。カゴがいっぱいになるとスマホに通知して教えてくれる機能まで付いているそうです。

充電は家庭用コンセントからできて、1回2時間の充電で最大6時間連続稼働が可能。専用ホームページにはハウス間の移動や夜間の収穫も可能なため、収穫作業の負担が大きく減少するとも紹介されています。さらにロボット同士のネットワークから収集した情報を共有できて、農家への生産性向上のアドバイスも随時実施していく予定だそうです。

現在は主にアスパラガスの収穫専用のロボットとして提供を開始し、きゅうり・アスパラガスの一大産地である佐賀県鹿島市との進出協定が決定。結果データを共有してさらなるロボットの開発を加速させ、2022年までに九州地区へ24拠点・全国40拠点へ進出を予定しています。

扱う野菜もトマト、きゅうり、ナス、ピーマン等、これまで個体ごとの成長速度にバラツキがあるために単純な機械では判別が難しかった野菜も、AIの学習で対応できるようにしていくとのことです。

これを機会に野菜農家にチャレンジしたい若者が増えることに、期待したいところです。


[文・構成/土屋夏彦]

土屋夏彦

上智大学理工学部電気電子工学科卒業。 1980年ニッポン放送入社。『三宅裕司のヤングパラダイス』『タモリのオールナイトニッポン』などのディレクターを務める傍ら、『十回クイズ』『恐怖のやっちゃん』『究極の選択』などベストセラーも生み出す。2002年ソニーコミュニケーションネットワーク(現ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社)に転職。コンテンツ担当ジェネラルプロデューサーとして衛星放送 『ソネットチャンネル749』(現アジアドラマチックTV★So-net)で韓国ドラマブームを仕掛け、オンライン育成キャラ『Livly Island』では日本初の女性向けオンラインで100万人突破、2010年以降はエグゼクティブプロデューサー・リサーチャーとして新規事業調査を中心に活動。2015年早期退職を機にフリーランス。記事を寄稿する傍ら、BayFMでITコメンテーターとしても出演中、ラジオに22年、ネットに10年以上、ソーシャルメディア作りに携わるメディアクリエイター。

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出典
inaho株式会社 | 自動野菜収穫ロボットver2inaho株式会社国内初!inahoがRaaSモデルで自動野菜収穫ロボットのサービス提供を開始

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