『隗より始めよ』の意味とは？　類義語の『死馬の骨を買う』も解説！

大きな事業や計画を始める場合、まずは手近で小さなものから始めるべきといわれています。

中国の書物『戦国策』で有名な『隗（かい）より始めよ』は、まさにこのことです。

この記事では、『隗より始めよ』の意味や由来、例文、英語表現を解説します。

また、類義語である『死馬の骨を買う』の意味や由来などについても紹介するため、ぜひ参考にしてくださいね。

『隗より始めよ』の意味や由来！

『隗より始めよ』は、『大規模な事業や計画は、まずは手近なことから始めるとよい』という意味です。

また、『物事は、最初にいい出した者（自分自身）がまず始めるべき』というニュアンスでもあります。

『隗より始めよ』の由来は、中国の書『戦国策 燕策（えんさく）』や、中国古書『十八史略（じゅうはっしりゃく）』に収められています。

中国戦国時代、燕の政治家『昭王（しょうおう）』が優れた賢者たちを国に招くべく、遊説家『郭隗（かく・かい）』に意見を求めました。

意見を求められた『隗』は、「賢者を集めたいのであれば、まずは私のような凡庸な人間を優遇することから始めてください。隗よりもさらに優れていると考える者たちが、優遇を求めて集まってくるでしょう。」とアドバイスしました。

上記が由来となって、「大がかりな事業や計画は、まずは手近なことから着手するべき」という意味で使われるようになりました。

『隗より始めよ』の正しい使い方と例文

『隗より始めよ』という言葉は、「いい始めた者がやれ」といった強制的かつ攻撃的なニュアンスで使うのは適切ではありません。

『まずは自ら着手することで、よい結果が生まれる』といったポジティブな意味合いで使用しましょう。

『隗より始めよ』の例文としては、次のようなものがあります。

『隗より始めよ』の英語表現

『隗より始めよ』の英語表現は、『手近なこと、小さなことから始めよ』という意味から『Start from small things.』が多く使われます。

このほか、『いい出した者がまず始めよ』といった意味である『Whoever suggest should start.』が使われることもあります。

また、以下の２つも『隗より始めよ』の英語表現として使われます。

あわせて覚えておくとよいでしょう。

『隗より始めよ』の類義語である『死馬の骨を買う』とは？

『隗より始めよ』の類義語に『死馬の骨を買う』という言葉があります。

『優秀な人材を集めるために、つまらないものを優遇する』という意味です。

『隗より始めよ』と同様、『戦国策』が由来の故事成語で、名馬を集めるために死んだ馬の骨にお金を払ったことが由来となっています。

『死馬の骨を買う』は、本当に必要なものを手に入れるためには、出費や損失が発生するという意味合いで使われるほか、熱心に人材を集めるシーンなどで使われます。

『死馬の骨を買う』の例文は以下の通りです。

人を雇う、優遇する場面はもちろん、それ以外のケースでも使用できます。

まとめ

『隗より始めよ』は、中国の書『戦国策』が由来で、『手近なこと、小さなことから始めよ』、『いい出した者がまず行動せよ』という意味があります。

大規模な事業や計画を実行する時には、この言葉を思い出して、まずは手近で小さなものから始めてはいかがでしょうか。

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[文・構成／grape編集部]