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冬になると流行り出す『ノロウイルス』感染しないための防衛手段は?

By - grape編集部  公開:  更新:

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毎年、秋から冬にかけて集団発症が懸念される、ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎

国立感染症研究所がまとめた、2015年12月14日から20日までの患者報告数では、33の都道府県で増加の傾向が見られています。会社や学校など、今後流行する可能性があるかもしれません。

感染性胃腸炎とは、どういったものなのか?身を守るためには、どうすればよいのかなど、対処方法もあわせてご紹介します。

感染性胃腸炎って?

感染性胃腸炎とは、細菌やウイルスなどの病原体による感染症です。ウイルス感染による胃腸炎が多く、毎年秋から冬にかけて流行します。

東京都感染症情報センター ーより引用

冬場はノロウイルスやロタウイルスなどが病原体となることが多く、夏季は細菌の病原性大腸菌、サルモネラなどが流行る傾向にあります。

感染経路

感染経路は、主に接触感染経口感染の二種類。

病原体が付着した手で口に触れたり、病原体に汚染された食品を食べることにより感染。生ガキを食べて、ノロウイルスにかかるのは、経口感染に入ります。

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特にノロウイルスは感染力が強く、数十個から100個程度のウイルスが体に入るだけで簡単に感染。このため、会社や学校に一人でも感染者がいると、一気に広がってしまう可能性があります。

症状

病原体により異なりますが、おおむね潜伏期間は1~3日程度。嘔吐、下痢、発熱などの症状が見られます。

ノロウイルスによる胃腸炎では、主な症状は吐き気、おう吐、下痢、発熱、腹痛であり、小児ではおう吐、成人では下痢が多いです。有症期間は平均24~48時間です。ロタウイルスによる胃腸炎では、おう吐、下痢、発熱がみられ、乳児ではけいれんを起こすこともあります。有症期間は平均5~6日です。

東京都感染症情報センター ーより引用

感染してしまったら

下痢や嘔吐で、脱水症状になることがあります。しっかりと水分を補給するようにしましょう。

また、ノロウイルスやロタウイルスに、抗生物質は効きません。自己判断で薬を飲むのではなく、病院に行き治療してもらうようにしてください。

放っておくと家庭内で蔓延して、一家全員が動けないという状況にもなりかねません。

感染しないために

感染性胃腸炎の予防法は、何よりも手洗いうがい

特にトイレの後、嘔吐物の処理をした場合は、石鹸を使い入念に手を洗いましょう。また、直接口に入るものを触る時も同様です。

タオルの共用はせず、ペーパータオルなどを使うとより効果的。

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十分な加熱

病原体は熱を加えると死滅するものが多いため、食品は85℃以上で1分間以上加熱するようにしましょう。厚みのある食材などは、しっかりと中心部まで熱を通す工夫を。

同時に、調理器具は消毒液や熱湯で消毒することも大切です。

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汚物の処理方法

特に気をつけたいのが、吐しゃ物などの処理方法。直接、病原体を触ることになるので、特に注意が必要になります。

使い捨ての手袋やマスクを着用し、手袋は原則として1処理ごとに交換します。汚染部位はまずペーパータオルなどで覆い、0.1%次亜塩素酸ナトリウムをよく浸潤させ、10分間ほど放置した後拭き取ってゴミ袋に入れます。その後、同部位を水洗いし拭き取ってゴミ袋に入れます。最後にマスクと手袋を入れ密閉して破棄します。

<汚染された衣服・リネン類の処理>
汚物を十分に落とした後、ポリバケツなどに入れて1箇所に集め、0.1%次亜塩素酸ナトリウムに10分以上浸すか熱湯消毒した後に洗濯します。最後に手袋とマスクを廃棄します。

たけい小児科・アレルギー科 ーより引用

また、アルコールはノロウイルスに有効ではないそうです。0.1%次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度1000ppm)を使用して、消毒するようにしてください。

自分ばかりか、周りにまで多大な迷惑をかけてしまう感染性胃腸炎。自分の身を守るためにも、大切な人を守るためにも、ぜひ対処法など教えてあげてくださいね。

出典
東京都感染症情報センターたけい小児科・アレルギー科

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