カレーに『とろみ』が足りないなら? ハウス食品直伝のちょい足し術に「ソレ入れるのか」
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できたてをすぐに食べてもおいしいカレーですが、一晩寝かせたほうがおいしいと答える人も多くいます。そのため、翌日のカレーを楽しみにあえて残しておくという人もいるでしょう。
しかし、翌日になってカレーを温めると「昨日よりとろみがない」と感じることがあります。とろみとコクが増したカレーをイメージしていた場合は、ショックが大きいのではないでしょうか。
『バーモントカレー』や『ジャワカレー』『こくまろ』など、多くのカレールウを製造・販売するハウス食品が、カレーのとろみを復活させるテクニックを紹介しています。
片栗粉か小麦粉で調整できる!
まずは、カレーの入った鍋を火にかけ、20分以上煮込みましょう。20分たったら火を止め、水に溶いた小麦粉、または片栗粉を少しずつ加えます。全体に広がるよう、均等に混ぜましょう。
小麦粉や片栗粉のほかに、すりおろしたジャガイモを使う方法もあります。ジャガイモをすりおろして汁ごと鍋に入れ、よくかき混ぜましょう。
どちらの場合も、入れ終わったら再び火にかけ、10分以上煮込みます。とろみが付いてきたら完成です。
まだとろみが少ないようであれば、とろみの具合を見ながら水に溶いた小麦粉や片栗粉、すりおろしたジャガイモを加えましょう。
とろみがなくなる理由
カレーのとろみがなくなるのは、カレーに入れる具材、作り方が関係します。そのため、必ずとろみがなくなるというわけではありません。
カレーのとろみがなくなる主な原因は、次の5つです。
・新タマネギ、ナス、トマトなど水分の多い野菜を使っている
・シーフードミックスなどの冷凍食品を使っている
・ハチミツや味噌、醤油を入れている
・煮込みが足りない、ふたをして煮込んでいる
・火を止めずに沸騰した状態でルウを入れた
カレーのとろみは、ルウに含まれる小麦粉のでんぷんがのり状になる「糊化(こか)」によるものです。水分量が多い食材が入っていたり、ふたをして蒸発を抑えたりしてしまうと、思うようにとろみが付きません。
また、糊化は60度〜65度以上にならないと始まらず、糊化するまでにも時間がかかります。ふつふつした状態で、10分以上煮込むようにしましょう。
そして、ルウの入れ方も重要です。沸騰している状態でルウを入れると、ルウが全体に広がる前に糊化が始まり、ダマになってしまいます。ルウを入れる時は火を止めて、沸騰が収まってから入れましょう。再び火をつけるのは、ルウが溶けきってからです。
隠し味として使われるハチミツや味噌、醤油には、でんぷんを分解するアミラーゼを含んでいます。アミラーゼが働かないように、煮込む時ではなく「具材を炒めた後に水を入れるタイミング」で入れましょう。このアミラーゼは唾液にも含まれています。味見に使ったおたまやスプーンを鍋に戻さないようにしましょう。
カレーは奥が深いとよくいいますが、とろみのメカニズムを知るといつも以上においしく作れるようになります。ハウス食品のテクニックを参考に、作ったその日も翌日も、満足できるカレーを作ってみませんか。
[文・構成/grape編集部]