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三陸鉄道はなぜ『震災復興のシンボル』になれたのか?

By - grape編集部  公開:  更新:

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――震災当時のことを教えていただけますか

凄い揺れで、運行部内は資料などが散乱し、停電にもなっていました。幸い鉄道は自家発電を持っているので、テレビをつけることができたのです。

その時テレビでは、釜石に津波がきた映像が映し出されていました。あまりにも衝撃的な映像は、現実に起こっていることとは思えませんでした。

「釜石に津波きたよ、どうしよう」なんて話していたのですが、女性社員が「川が溢れています」と。

それで窓の外を見てみると、津波が迫ってきていました。

運行部の建物は盛駅より徒歩で4分ほどの位置にあります。

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海抜は4~5メートルと高い場所ではありませんが、湾からは2kmほど離れた場所にあります。

私も現地を見て回りましたが、海が近い町という印象はありませんでした。「まさか津波がここまで届くなんて…」当時現場にいたら、私もそう思ったことでしょう。

――津波の怖さはどんなところでしたか

津波というと、サーフィンの波みたいに大きな波を想像してしまいますよね。でも、ここを襲った津波は見た目の派手さはありませんでした。

そのかわり、ジワジワと水かさが増えて町が飲み込まれていくんです。

このまま建物に留まっていても大丈夫なのか、という不安もありました。他の場所に避難することもできなくなっていましたから、本当に怖かったです。

さらに津波の怖いところは、何度も押し寄せること。昼夜を問わず何度も町を襲ったそうです。

当時の押し寄せる津波を撮影した写真がこちらです。

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運行部の近くにある線路には、150台以上も車が流されてきました。

水でショートしたのか、車のクラクションがそこら中で鳴り響いていて、とても気味が悪かったです。

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出典
三陸鉄道

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