岐阜県関市の『モネの池(名もなき池)』って?周辺スポットもご紹介!
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フランスの著名な画家、クロード・モネの代表作である連作絵画『睡蓮』(すいれん)。
日本でもたびたび『睡蓮』をテーマとした展覧会が開かれているため、見覚えや聞き覚えがある人がいるかもしれません。
そんなモネの『睡蓮』をほうふつとさせる池が、岐阜県に存在するのをご存じでしょうか。
この記事では、神秘的な美しさから『モネの池』と呼ばれる池の基本情報や、周辺の観光スポットなどについて紹介します。
岐阜県への旅行を計画している人は、参考にしてみてください。
岐阜県関市『モネの池』の基本情報
※写真はイメージ
通称『モネの池』は、岐阜県関市板取にある根道神社の境内にあります。もともとは農業用に造られた貯水池なのだそう。
池の近くにある園芸店の経営者がスイレンを植え、地元住民が鯉を放流したことで、モネの『睡蓮』を思わせるような情景へと生まれ変わりました。
『モネの池』はSNSで話題になり、やがて『モネの池前』というバス停が設置されたほど、観光客が多数訪れるようになったといいます。
『モネの池』へのアクセス
車で行く場合は、東海北陸自動車道の美濃インターチェンジから県道81号線を経由して17kmほど北上し、『関市洞戸事務所前』交差点で右折。そこから国道256号線を8kmほど道なりに行くと到着します。
付近には160台駐車できる無料の駐車場が完備されていますが、時期によっては有料となるため、注意が必要です。
公共交通機関を利用する場合は、JR岐阜駅または名鉄岐阜駅から路線バスで『ほらどキウイプラザ』停留所まで行き、その後はコミュニティバスに乗って『モネの池前』停留所で下車してください。
『モネの池』は営業時間を設けておらず、無料で自由に出入りすることができます。ただし、夜間に訪れるのは近隣住民の迷惑になるため控えましょう。
『モネの池』の写真撮影におすすめの時間帯と時期
「せっかく『モネの池』を見に行くなら、きれいな写真を撮ることができるタイミングを狙って行きたい」と考える人は多いでしょう。
気温によって変動しますが、スイレンの花は9時ごろから開き始め、11時ごろには完全に開き、昼過ぎには閉じてしまいます。
なお、『モネの池』の湧き水は温度が高く、冬でも凍らないため、池を泳ぐ錦鯉の様子をいつでも間近に見られるのだとか。
おすすめの時期は、5月下旬~9月ごろです。スイレンの花を楽しむことができたり、湧き水の量が増えて池が透明になったりして、幻想的な風景を鑑賞できますよ。
木々が色付く11月ごろも、池の緑と紅葉の美しい対比に趣を感じることができるのでおすすめです。
雨が降ってから2~3日間は水が濁ってしまい、見え方が大きく異なるため、晴れの日が続いているタイミングを狙って足を運んでみてくださいね。
『モネの池』周辺の観光スポット
※写真はイメージ
『モネの池』まで来たついでに、周辺の有名なスポットも一緒に訪れてみてはいかがでしょうか。
この項では、『モネの池』の近くにある観光地や、有名な建物などを紹介します。気になるスポットがあったら、チェックしてみてくださいね。
21世紀の森公園
『モネの池』から車で11kmほど北上したところにある21世紀の森公園では、自然体験などを楽しむことが可能です。
園内には、森林学習展示館、森林体験実習棟、株杉の森、あじさい園、BMXコース、自然観察道など、多数の施設や散策スポットが整備されています。
見どころは、株杉の森にある『株杉』。名前の通り1本の幹から何本もの木が生えている、変わった形状の杉です。
炭焼きのため伐採した古木を苗床に枝分かれして形成された、推定樹齢4百〜5百年ほどの杉を見れば、歴史の重みと自然のパワーを感じることができるでしょう。
ちなみに、園内にある『あじさいロード』と呼ばれる通りは『日本の道百選』に選出されているのだそう。
6~7月にはあじさいが見ごろを迎え、6月下旬には『板取あじさいまつり』も開催されます。時期を合わせて訪れてみてはいかがでしょうか。
板取川温泉バーデェハウス
山々に囲まれ、森林浴と温泉浴の両方が楽しめる『板取川温泉バーデェハウス(以下、板取川温泉)』は、『モネの池』から車で14kmほど北に行った場所にあります。
板取川温泉は、『日本三大名泉』で知られる同県下呂市の下呂温泉と泉質がよく似ており、美肌効果の高さから常連が多いのだとか。
内風呂はもちろんのこと、露天風呂もあります。入浴後は休憩スペースでゆっくりとくつろいだり、近隣の食事処に行ったりしてみてはいかがでしょうか。
営業時間は時期によって異なり、4〜10月は10〜21時、11〜3月は10〜20時となります。
定休日は水曜日ですが、変更される可能性があるため、事前に確認しておきましょう。
川浦渓谷
『モネの池』から国道256号線を18km北に向かって、橋の上や遊歩道から川浦渓谷の景色を楽しむのも、おすすめな観光プランの1つです。
高さ50mもの断崖絶壁と、その下に見えるエメラルドグリーンの水面は『飛騨・美濃紅葉33選』に選ばれており、見る者を圧倒する絶景となっています。
5~6月ごろにはイワツツジが、10月下旬~11月ごろには紅葉がそれぞれ見頃を迎え、水面との美しい対比が強く印象に残るでしょう。
遊歩道は1周40分ほどなので、自然の中をゆっくり散歩した後、板取川温泉でのんびりするというのもよさそうですね。
『うだつの上がる町並み』
『モネの池』から車で24kmほど南下すると、同県美濃市の一角に『うだつの上がる町並み』と呼ばれるエリアがあります。
このエリアは重要伝統的建造物群保存地区に指定されており、伝統的で美しい街並みを見ることが可能です。
同市は江戸時代に、徳川家康の家臣である金森長近によって造られた城下町。現在に至るまで和紙産業が盛んですが、江戸時代の商人たちは何よりも火事を恐れていました。
そこで商人たちは、『うだつ』を築くことにしたのです。うだつは屋根の両端に作られた防火壁のことで、『うだつが上がらない』という言葉の元になったという説も。
お金に余裕のある人たちが、隣家からの火事を防ぐためにうだつを設置したといわれていますが、後に裕福さを示す装飾としての意味合いが強くなりました。
『うだつの上がる町並み』では、さまざまなデザインのうだつを見ることができます。鬼瓦や、明治初期に作られた豪華なものなど、違いを楽しみながら散策してみてください。
美濃和紙あかりアート館
『うだつの上がる町並み』から歩いて行くことができる場所に、『美濃和紙あかりアート館』という美術館があります。
同市で作られている美濃和紙と明かりをテーマとした同美術館では、柔らかな光に包まれながら、紙で作られたとは思えないような素晴らしい作品を鑑賞することが可能です。
和紙産業で栄えてきた同市が誇る本美濃紙の手すき技術は、ユネスコ世界無形文化遺産に登録されるなど、世界的に価値が認められています。本場の美濃和紙を、ぜひ目にしてみてください。
1階には無料休憩所や、美濃和紙を使ったアート作品などを販売するショップがあり、2階には同市で毎年秋に開催される『美濃和紙あかりアート展』の入賞作品が展示されています。
休館日は火曜日となっていますが、祝日の翌日や年末年始は休館となります。『うだつの上がる町並み』から徒歩3分ほどなので、一緒に立ち寄ってみるとよいでしょう。
『モネの池』を訪れてみよう!
この記事では、岐阜県関市の名もなき池、通称『モネの池』についてご紹介しました。
農業用に造られた池が、これほど有名になるとは驚きですね。
気になっている人はぜひ『モネの池』を訪れて、クロード・モネの『睡蓮』との対比を楽しんでみてください。
※この記事は、2024年5月現在の情報を基に作成されています。公開から時間が経っている場合は、一部情報が変更されている可能性があります。ご了承ください。
[文・構成/grape編集部]