「消費者の方々にも知ってほしい」 サクランボの『双子果』、各地で異常発生相次ぐ
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サクランボの旬は一般的に、初夏の5~7月頃とされています。
スイーツの上に飾り付けたりそのままパクっと口に入れたり、さまざまな味わい方がありますよね。
2024年6月現在、サクランボの『双子果』が異常発生していることが各メディアを通じて広まると、SNS上で話題に。『双子果』の存在に頭を悩ませる生産者が、後を絶たないといいます。
サクランボの『双子果』猛暑の影響で大量収穫
異常事態ともいえる『双子果』の大量発生は、2023年に続いた記録的な猛暑が影響と見られているようです。
『双子果』とは、サクランボの実が2つくっ付いたような形に生育したもの。正規品として出荷できず、規格外品に分類されます。果実として出荷するのが難しく、ジュースなどの加工品に使用することもありますが、廃棄されるケースが多いのが実情です。
正規品が少ないと、生産者の収入が減ってしまうのは目に見えています。こうした現状を打破するため、『双子果』が全国の消費者のもとへ届くよう、ECサイトなどを活用して販売する生産者も増えているとか。
grapeでは、福島県福島市内でサクランボやモモ、リンゴなどを栽培する篠木果樹園に、生産者のリアルな声をうかがいました。
サクランボの『双子果』について、果樹園に話を訊いた
――2024年6月現在、同園では毎日どれほどの『双子果』が採れている?昨年と比べて収穫量の変化は?
『双子果』は、毎日4~7kgくらい採れています。
収穫量の昨年比について、具体的な数値は分かりませんが、かなり多い印象です。
――『双子果』として収穫される量には、品種による違いはある?
佐藤錦が多いですが、ほかの品種も同様に多い印象です。
※篠木果樹園で収穫された佐藤錦の双子果
――『双子果』の異常発生について、生産者としてどう感じている?
天候のせいでこうなってしまうのは仕方ないかな、と思います。
我々生産者が販売先や販売方法を考えるのはもちろんですが、消費者の方々にも『双子果』のようなものがあることを理解していただきたいです。
そのためには、テレビ番組などで取り上げていただけたらと思っています。
――『双子果』の味は、正規品と変わらない?また、おすすめの味わい方は?
味は変わらないと思います。
味わい方に関しては、そのまま食べていただくのが最もおいしいです。
もちろん加工してもいいし、デザートなどのトッピングにもよいと思います。
――今後、同園で『双子果』の販売予定はある?
今年は『双子果』を自宅用として販売します。
来年以降はECサイトでの販売や食育活動への使用を検討しています。また、飲食店などに営業をかけてみることも考えています。
同園が語るように、生産者の多くは「消費者にも『双子果』の存在を理解してほしい」と願っているのかもしれません。
天候は人間がコントロールできるものではありません。そのため、天候によって『双子果』のような規格外品が生まれてしまうのは、仕方がないといえます。
『双子果』がどのようなものであるのか、また何が原因で異常発生してしまったのか。SNSなどを通じて『双子果』に関して理解する人が増えれば、「試しに購入してみよう」と考える人も増加し、生産者の危機を救うことにつながるでしょう。
[文・構成/grape編集部]