口が辛い時は○○を飲んで! 専門家が教える『対処法』
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※写真はイメージ
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辛い料理を食べた際、辛さを緩和させるために水を飲みますよね。
しかし、水を飲んだにもかかわらず、舌のヒリヒリした感覚が収まらなかったことはないでしょうか。
実は、水では辛味を消す効果が少ないといわれているのです。その理由について、味覚の最先端研究を行う、中村学園大学の都甲潔(とこう・きよし)先生に聞きました。
水では辛さを抑えられない理由
都甲先生によると、このような理由から水は有効ではないそうです。
辛味成分の受容体『TRPV1』には温度感受性という性質があり、熱いものを口にすると辛味を助長する働きをします。
例えば、熱いカレーライスのほうが冷えたカレーよりも辛く感じるのは、こうした理由からです。
そのため、辛味を緩和するのには冷たい飲料が適しています。
冷たい飲料が適しているのであれば、水は辛さを抑えるのに向いていそうすよね。
しかし、水では辛味を抑えることができないといわれています。これはなぜなのでしょうか。
冷たい水では限界があります。というのも、辛味物質は油脂によく溶ける脂溶性だからです。
水には溶けないため、舌の内部に溶け込んだ辛味物質を取り出せないのです。
水だけだと、辛味物質をより舌にとどまらせるだけになってしまいます。
水を飲む行為は、温度での軽減効果よりも、辛味物質を舌にとどまらせる効果のほうが大きいため、辛味をいっそう感じてしまうこともあります。
水は辛さを緩和する効果がないどころか、より辛さを感じさせるきっかけにもなってしまうのです。
※写真はイメージ
では、辛さを抑えるにはどんな飲料が適しているのでしょうか。
都甲先生にアドバイスをお願いしたところ、耳寄りな情報を入手しました。
冷たい乳飲料が最適です。冷えた乳飲料で辛味物質をつかまえて、口の中に取り出すわけです。
こういった条件を満たす飲料として、ラッシーやカフェラテなどがいいですね。アイスクリームも辛さを抑えるのにちょうどいい食べ物です。
これまで「水を飲んでも辛さが抑えられない…」と思っていた人は、ラッシーやカフェラテなどを一緒に注文してみてください。
【都甲潔】
中村学園大学 栄養科学研究科特任教授。
九州大学大学院工学研究科電子工学専攻博士課程修了。同大学工学部電子工学科助手および助教授を経て、1997年同大学大学院システム情報科学研究院教授着任。
2008年同研究院長、2010年同主幹教授、2013年味覚・嗅覚センサ研究開発センター長(現五感応用デバイス研究開発センター)。
2024年4月より中村学園大学・特任教授に就任。同時に九州大学特別主幹教授を務める。
2006年度文部科学大臣表彰・科学技術賞、2013年春の紫綬褒章など、世界初の味覚センサを開発した功績による受賞多数。
『味覚を科学する』(角川選書)、『プリンに醤油でウニになる』(ソフトバンククリエイティブ)など20冊以上の著書を手がける。
[文/デジタル・コンテンツ・パブリッシング・構成/grape編集部]