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「夏はあまり入れないで」 夏の弁当で避けるべき『おかず』とは?

By - デジタル・コンテンツ・パブリッシング  公開:  更新:

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お弁当の写真

※写真はイメージ

夏は気温が高くなるため、食べ物の取り扱いにはより注意しなければなりません。

特に作ってから食べるまでに時間があく弁当は、傷まないようにおかずの選択や詰め方の工夫が求められます。

そこで、一般社団法人 埼玉県食品衛生協会(以下、埼玉県食品衛生協会)に、夏場の弁当作りの注意点を聞きました。

夏の弁当作りで注意すべきこと

埼玉県食品衛生協会によると「食中毒対策として『準備』『調理』『持ち運び』の3つの工程で注意すべきポイントがある」とのこと。

『準備』工程での注意点

食中毒菌は、人の手指や食器、調理器具、食品に付いている可能性があるとのこと。調理を始める前から徹底して、清潔にしておくことが重要だといいます。

例えば、弁当作りの準備では、以下のポイントを意識しましょう。

入念な手洗い
弁当を作る前は、指の間や指の背の関節部分などまでしっかり洗いましょう。

調理の時は時計や指輪・アクセサリーなどは手から外し、手にケガをしている時は使い捨て手袋をして調理をしてください。

ケガをした手指には黄色ブドウ球菌が多く存在しており、食中毒の原因となります。

また、スマホでレシピを見ながら調理する時は、スマホの画面も清潔にしておきましょう。

弁当箱の洗浄
弁当箱自体が不衛生では意味がありません。弁当箱はしっかり洗って清潔な状態にしてください。

特にパッキン部分に注意。ここに汚れや水分が残らないように、蓋のパッキンは外して洗いましょう。蓋の細かい部分は、泡スプレータイプの洗剤やブラシなどを利用して、隅々まで洗ってください。

洗った後は十分乾かします。洗った直後に詰める必要がある時は、清潔なふきんで水分をしっかりと拭き取ります。

そのほか、まな板、包丁、フライパンなどの調理器具も清潔にしてから使用してください。

生肉や生魚を扱った包丁やまな板は、洗浄と消毒をしてからほかの食品に使うことも大切です。

『調理』工程での注意点

埼玉県食品衛生協会によると「食材の加熱が不十分だったり、菌が増殖しやすい食材を盛り付けたりしてしまうと、食中毒を引き起こすリスクが高くなります」とのこと。

おかずを作る際は以下の点に注意してください。

食材の中心までよく火を通す
食中毒を引き起こしやすい食材といわれているのが、肉・魚・卵。

肉や卵ではサルモネラ菌、魚は腸炎ビブリオが原因の食中毒が多く発生しています。これらの食材は中心までしっかり火を通すようにしてください。中心温度が75℃の状態で、1分以上加熱することで殺菌できます。

なるべく当日に調理することも重要です。やむを得ず、前日の残り物などを使う時はもう一度火を通したり、レンジで加熱したりして再加熱しましょう。

加工品や野菜を生のまま入れるのも夏は控えましょう。食中毒を防ぎたいのなら一度は加熱調理してからのほうが安全です。

ほかにも、おにぎりは素手で握らず、ラップを使って握るようにしてください。

汁気の多い食品は要注意
水分が多いおかずを入れると菌が増えやすくなります。キッチンペーパーで水分を取る、野菜をしぼって水分を抜くなど、汁気はよく切りましょう。

また、果物はそのままだと傷みやすいので、入れるのは避けたほうが無難です。入れる場合はよく洗い、水気を切ってから詰めましょう。別の容器に入れるとより安全です。

揚げ物や焼き物など、弁当には水分がもともと少ないものを選ぶといいでしょう。

おかず作りについては「味付けを濃い目にすると菌が増えにくくなります」というアドバイスもありました。

お弁当の写真

※写真はイメージ

『持ち運び』工程での注意点

埼玉県食品衛生協会は「おかずができ上がっても油断してはいけません。弁当の詰め方や持ち運び方によって、食中毒の危険性は大分変わります」と注意しています。

おかずを詰める、持ち運ぶ際は以下のポイントを意識しましょう。

冷ましてから盛り付ける
ご飯やおかずが熱いうちに盛り付けることはやめましょう。熱を十分冷ましてから弁当箱に詰めることが大切です。

熱いまま詰めると、蒸気がこもって水分になるので、食中毒菌が増えやすくなります。しっかり冷ましてから盛り付けてください。

水分に注意
食品からの水漏れを防いだり、ほかの食品に細菌が移ったりするのを防ぐために、仕切りや盛りつけカップを活用しましょう。

ソースやケチャップなどの調味料は別に持っていき、食べる直前にかけるようにします。

調味料には水分が多く含まれているので、最初から掛けるのではなく、別容器に入れて持ち運び、食べる直前に掛けましょう。

キャラ弁作りの注意点
キャラ弁は細かい作業を行うため、食材に触れる機会が増えます。

手に付いている細菌やウイルスをごはんなどの食材に移さないよう、チーズやのりなどをのせる時は、清潔な端やピンセットを使いましょう。

持ち運びの注意点
弁当を作ってから食べるまでの間に菌が増え、食中毒の原因となることがあります。

弁当は涼しいところに保管し、早めに食べましょう。できるだけ低い温度で持ち運ぶように、保冷剤を入れた保冷バッグを利用し、車の中や日の当たるところに保管するのは厳禁です。

また、「食べきれず常温に置いた弁当は、菌が増えている可能性があります。食中毒菌が増えたかどうかは臭いや見た目、味の変化などでは分からないことがほとんど。食べずに捨てましょう」とのことです。

「もったいない」と思っても、食中毒を避けるためにも捨てるようにしてください。

夏場は特に食材の取り扱いに注意すべき季節です。紹介したポイントを覚えて、食中毒のリスクを減らしましょう。


[文/デジタル・コンテンツ・パブリッシング・構成/grape編集部]

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取材協力
一般社団法人 埼玉県食品衛生協会

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