【これが日本の就活だ】就職活動を風刺した短編アニメに、心をえぐられる
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臨時休業をした整体院 入り口にあった『貼り紙』に「これは仕方ない」「いい職場」2024年11月14日に、ある理由で臨時休業をした、同店。 「お許しください」といった言葉とともに、臨時休業を知らせる貼り紙を、Xのアカウント(@msgCura)で公開したところ、大きな注目を集めることになりました。
買った花束を店に置いていった女性 その後の展開に「鳥肌が立った」買った花束を店に置いていった女性 その後の展開に「鳥肌が立った」
仕事に就く以上通らざるを得ない道、『就職活動』
書類や面接、実技審査などで自らを審査され続け、『自分』という人間への評価と向き合うことに恐怖を抱く方も多いのではないでしょうか。
そんな日本の就活事情を描いた、アートディレクター・吉田まほさんの制作した短編アニメーションをご紹介します。
東京芸術大学の修了制作として2013年に作られたこの作品は、アニメとしてのクオリティはもちろんのこと、『日本の就活』の現状を的確に映し出しています。
これが、日本の就職活動だ。短編アニメーション『就活狂想曲』
何気ない日常を過ごしていた大学生の主人公。そんなある日、友人たちの様子がおかしいことに気づきます。
すると次の瞬間、仲の良かった友人たちは…。
お前誰だ!?周囲が『就活用の顔』に変身
出典:YouTube
メイクを薄くし、髪の毛を黒くし、キッチリとした髪形に!
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周囲の変化に戸惑った主人公は、焦って自らも就活を開始。リクルートスーツを用意し、化粧を質素なものにし、髪の毛も黒くしました。
説明会では、揃いも揃って『ニコニコ』『うなずき』『メモ』ばかり
向かったのは、企業説明会。他の就活生は皆同じ『つくり笑顔』を浮かべ、首を激しく縦に振ってうなずきます。
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企業の説明を聞き、狂ったようにメモを取り始める就活生たち。
本来はメモの内容が重要なのですが、どうやら『メモを取っている行動』自体が重要になっているようです。
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その後、主人公は書類選考を通過し、面接へ挑むことになりました。
一次面接は、グループ面接おなじみの『グループディスカッション』。提示されたテーマについて、グループ内で話し合うというものですが…。
面接では、グループ内での押しのけ合いが連発
「はい!」「はい!」と手を上げながら、他の就活生を押しのけるグループ内の人たち。『自分がこのグループで一番優秀だ』というアピールに必死なのです。
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面接官への激しいアピール
「がんばるぞ、おーっ!」
グループで円陣を組む就活生たち。しかし、そのニコニコした顔は面接官の方へ…。
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扉を閉めていても、視線は背後の面接官に向かっています。そうです、これらはすべて面接官へのアピールです。
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就活生が発するのは、マニュアルに載っている『当たり障りのない言葉』。頭を低くし、面接官へ詰め寄る勢いで自己アピールをします。
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携帯が気になって仕方がない
就活中は、携帯が気になって気になって仕方がありません。合否の連絡がいつ来るか、結果はどうなのか…そんなことを一日中考えています。
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周囲はどんどん就活を終え、取り残されていく…
『内定とれない組』として、友人たちとヤケ酒をあおる主人公。お互いを慰め合っていると、友人たちに一本の電話が…。
「内定とれた!ゴメーン、お先に!」
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周囲は就活を終え、一気にお祭りムードになっている人だらけ。主人公は、ひとり取り残されてしまいました。
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絶望の淵に立たされた主人公がとった行動とは…。結末は、動画でご覧ください。
日本の就活の現状、あなたはどう思いますか?
自分を偽り『理想の就活生』を演じる虚無感、まるで商品のように自分を評価される恐怖、周囲から取り残される不安…。
やがてこの主人公のように、「自分ってなんなんだろう」と滅入ってしまう人も数多くいます。就活が原因でうつ病になってしまう人は、年々増加しているそうです。
この動画には、就活を経験した人や、これから就活を控えた人たちから数多くの悲痛なコメントが寄せられています。
文化庁メディア芸術祭だけではなく、フランスのアヌシー国際アニメーション映画祭でも高い評価を受けたこのアニメーション。海外から寄せられた反応をご紹介します。
マニュアル通りの行動を求め、いきすぎた同調圧力をかける日本の就職活動。たしかに協調性は大切なものですが、偽った自分をアピールするのは正しいことなのでしょうか。
この現状に対し、アナタはどう思いますか?