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宿題をすると木が成長する「しゅくだいやる気ペン」で勉強ははかどるのか

By - 土屋 夏彦  公開:  更新:

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ニッポン放送で「タモリのオールナイトニッポン」などのディレクターなどを務め、現在はBayFMでITコメンテーターとしても出演中の土屋夏彦が、最近のIT・科学・経済のニュースを独自の目線で切り取ります。

勉強すると木が成長する、しゅくだいやる気ペン!

文具の世界にもIT技術を活かしたものが続々と登場する中、先日はしゃべるだけで要点をまとめて表示してくれるホワイトボードが発売されたという話題がありましたが、今度は宿題のやる気が出る『しゅくだいやる気ペン(仮)』が開発されたという話題です。

開発したのは文具メーカーのコクヨ株式会社。小学校低~中学年向けに、鉛筆にアタッチメントと呼ばれるサックのようなものをスポッと装着すると、内蔵された加速度センサーで動きを認識して筆記量を計測。つまり書く量を計測する万歩計みたいなものになっていて『日々の努力が見える化』されます。

さらにその書いた量に応じてペンのLEDライトの色が変化するなど変化が起き、スマートフォンの専用アプリとBluetoothでつなげると、あら不思議、その色に応じて『ヤル木』という名前のさまざまな『木』がスマートフォンの中で育つんだそうです。それがどんどん伸びて、最後はりんごやパイナップルなどの果実に変わるなんてことも検討中とのこと。

コクヨによれば、文部科学省の学習指導要領の改訂で『脱ゆとり』が進み、授業時間の増加、さらには宿題など自宅での学習時間も増加傾向にあるそうです。こうしたことから、宿題等の自宅学習に取り掛かるまでに時間がかかったり、集中力や意欲が続かないといった悩みを、親や子どもの双方が抱えつつあるんだそうです。

そこでコクヨは、宿題することと密接な関係性がある『書くこと』に『楽しさ』を加えることで、子どもが自発的に宿題に取り組めるような工夫ができないかと2016年より検証してきたそうです。そこから『日々の筆記量を見える化するIoT文具=しゅくだいやる気ペン(仮)』にたどりついたということのようです。

『しゅくだいやる気ペン(仮)』の仕様としては、市販の鉛筆(六角軸、軸径7.2mm)に取り付けるアタッチメントタイプで、一回の充電で家庭学習の一日分(2〜3時間)使用できるリチウムイオン電池を搭載。マイクロUSBで充電できるようにして、本体価格の想定は5000円程度とのことです。

以前私が現役のラジオディレクターだったころ『聞けば聞くほど育つラジオ』というのを作ってみたいと考えたことがあります。それはまさにラジオを聞く行為の『見える化』。聞けば聞くほどその聞く量に応じてラジオがどんどん大きくなって行くんです。ある時、みんなのラジオを持ち寄って見せ合うイベントを行うことになります。その会場には大きくなりすぎて持ってくるのも大変なラジオが次々と持ち込まれます。よくぞこんなに大きくラジオを育ててくれたとラジオの関係者は涙を流し、リスナーたちも、ラジオを聞いているのは僕1人じゃなかったんだとお互いに感動するのです。

その当時は、当然のことながらそんなラジオは作れませんでした。でも 僕は同じような感動をラジオで経験したことがあります。それは、深夜のラジオを聞いているみんなに、いま窓をあけて懐中電灯をくるくる回してみてみましょうと呼びかけたことがあるんです。それまで自分の部屋でたった1人で聞いていると思っていたのが、周りの窓のあちらこちらで懐中電灯が回るのが見えるではありませんか。その感動はいまでも忘れられません。

自分のしている行為が何らかの形で報われることは、やる気が出るとともに感動を得ることだってできると思います。まさに『しゅくだいやる気ペン(仮)』は最新技術でそれを実現させたようなものではないでしょうか。

コクヨは秋の商品化を目指して、現在クラウドファンディングサイトで支援を募集しているそうなので、興味あるかたは見てみてはいかがでしょうか。


[文・構成 土屋夏彦]

土屋夏彦

上智大学理工学部電気電子工学科卒業。 1980年ニッポン放送入社。「三宅裕司のヤングパラダイス」「タモリのオールナイトニッポン」などのディレクターを務める傍ら、「十回クイズ」「恐怖のやっちゃん」「究極の選択」などベストセラーも生み出す。2002年ソニーコミュニケーションネットワーク(現ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社)に転職。コンテンツ担当ジェネラルプロデューサーとして衛星放送 「ソネットチャンネル749」(現アジアドラマチックTV★So-net)で韓国ドラマブームを仕掛け、オンライン育成キャラ「Livly Island」では日本初の女性向けオンラインで100万人突破、2010年以降はエグゼクティブプロデューサー・リサーチャーとして新規事業調査を中心に活動。2015年早期退職を機にフリーランス。記事を寄稿する傍ら、BayFMでITコメンテーターとしても出演中、ラジオに22年、ネットに10年以上、ソーシャルメディア作りに携わるメディアクリエイター。

出典
コクヨ 『「しゅくだいやる気ペン(仮)」を開発』

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