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スマホが街の音を聞いて、その場所の情報を表示!?radikoの新機能に驚いた

By - 土屋 夏彦  公開:  更新:

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ニッポン放送で『タモリのオールナイトニッポン』などのディレクターなどを務め、現在はBayFMでITコメンテーターとしても出演中の土屋夏彦が、最近のIT・科学・経済のニュースを独自の目線で切り取ります。

周囲の音をキャッチして内容が変わる!ラジコの新機能は「街のお得情報」!?

ラジオリスナーのお供『radiko(ラジコ)』アプリサービスに、10月2日から新機能が加わりました。それはスマートフォンなどでラジコを聴いているだけで、ラジオ放送とは別にそのエリアのオトクな情報や電車の運行情報などが画面に表示されるという画期的な『街の情報』サービスです。

『radiko』は、日本のラジオ放送をインターネットで同時に聴くことができるようにすること(IPサイマル放送)を目的に2010年から配信開始したインターネット音声サービス。

その後スマホアプリも公開されるなどリスナーを拡大し、参加ラジオ局もどんどん増えて、2019年10月時点では、民放ラジオ93局と放送大学とNHKラジオ(第1・FM)が聴取可能です。月間ユニークユーザー数は約750万人に達し、日間ユニークユーザー数は約140万人を超えているということです(radikoWebサイトより)。

また、2014年4月に開始した『ラジコプレミアム』(有料/放送エリア外聴取)では、全国のラジオ放送を聴くことができる『エリアフリー』がスタート。登録会員数は現在約65万人だそうです。

さらに2016年からは過去1週間以内に放送された番組ならいつでも聴くことができる『タイムフリー機能』も始まって、自分が聴いた番組をSNSなどでリンク共有することがトレンドになっています。そして今回新たに始まったのが『街の情報』表示機能。

この『街の情報』機能は、ラジコアプリを立ち上げた状態で駅や街ナカを歩いているだけで、『SoundUD』に対応した電車・バス・空港・店舗などのアナウンス音声をラジコアプリが検知すると、運行情報や緊急時の防災情報、クーポンなどをリアルタイムで受信して画面に表示してくれるんだそうです。

『SoundUD(Sound Universal Design)』はヤマハ株式会社が開発した、インターネットを介することなく、音声を起点にして、スマートフォンなどのICT機器に情報を表示することを可能にした画期的な機能。『SoundUD』ホームページによれば、街中で流れるアナウンスに連動して、見る人の母国語(外国語)に翻訳して情報を文字で表示することができたり、BGMに連動して役立つ情報を表示したりするといったことも可能、さらに音声のみならず、GPSやBluetooth®と連動した情報提供にも対応していることも特徴とあります。

2017年10月には、ヤマハを事務局とする『SoundUD推進コンソーシアム』が立ち上がり、現在、294社・団体とともに交通・施設・観光・メディアなど、業界横断的にその普及に取り組んでいるそうです。

『SoundUD』では、2020年の首都圏エリアにおけるさらなる訪日外国人の増加を予想し、訪日外国人増に対応するために多言語対応をさらに強化。駅、鉄道・バス車両、空港における各種情報を検索することなく簡単に多言語で取得できるようにするべく参加企業、参加施設を拡大中。

今回ヤマハの掲げる『音のユニバーサルデザイン化』にラジコも賛同したことから、ヤマハの開発した『SoundUD』を活用した機能をラジコユーザーにも広げていくことになったというわけです。

ラジコでの『街の情報』の現時点での受信可能なスポットは、首都圏は東急線、京急線、京成線全線の各駅や、一部のバス、ほか大阪御堂筋線や福岡市地下鉄空港線の一部などということですが、これから随時増えていく予定だそうです。

今後はラジオを聴きながらお得なご当地情報がもらえたり、はたまた訪日外国人にもご当地情報とともにスポーツ中継を聴いていただく機会もあるかもしれませんね。


[文・構成/土屋夏彦]

土屋夏彦

上智大学理工学部電気電子工学科卒業。 1980年ニッポン放送入社。『三宅裕司のヤングパラダイス』『タモリのオールナイトニッポン』などのディレクターを務める傍ら、『十回クイズ』『恐怖のやっちゃん』『究極の選択』などベストセラーも生み出す。2002年ソニーコミュニケーションネットワーク(現ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社)に転職。コンテンツ担当ジェネラルプロデューサーとして衛星放送 『ソネットチャンネル749』(現アジアドラマチックTV★So-net)で韓国ドラマブームを仕掛け、オンライン育成キャラ『Livly Island』では日本初の女性向けオンラインで100万人突破、2010年以降はエグゼクティブプロデューサー・リサーチャーとして新規事業調査を中心に活動。2015年早期退職を機にフリーランス。記事を寄稿する傍ら、BayFMでITコメンテーターとしても出演中、ラジオに22年、ネットに10年以上、ソーシャルメディア作りに携わるメディアクリエイター。

出典
radiko「音のユニバーサルデザイン化」に向けラジコアプリに「街の情報」機能を実装 対応スポットの公共交通情報・防災情報・地域情報などを受信可能に

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