「狭い場所では鳥のように形を変えて」 空を飛びながら変形するドローンが登場
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ニッポン放送で「タモリのオールナイトニッポン」などのディレクターなどを務め、現在はBayFMでITコメンテーターとしても出演中の土屋夏彦が、最近のIT・科学・経済のニュースを独自の目線で切り取ります。
狭い隙間もOK!臨機応変型ドローンが登場!?
スイスのチューリッヒ大学と連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)の研究者は共同で、隙間の大きさに応じて縮むことができるロボットドローン『モーフィングクワッドローター(QUADROTORS)』を開発したそうです。
クワッドローターは、周りに折り畳む4つの独立した回転するアームを持つフレームで構成されるドローンです。
通常は四方に広がった形態で飛行していますが、障害物などに出くわした際には、搭載したカメラで眼の前の隙間の幅を解析し、それにあわせて胴体を自動的にたたんで、細長く変形するなどして隙間を通り抜けることができるようになっています。
クワッドローターの飛行実験映像
ハトやアマツバメといった鳥類は、広範囲にわたって滑走効率を最適化するために、翼を上手に利用しています。比較的広い隙間を飛び抜ける時は翼を上方に折り曲げ、狭い隙間を横断するためにはしっかりと体の近くに折りたたみ、障害物にぶつからないようにしているのです。
今回の研究では、こうした鳥の動きを観察して、ドローンに置き換えていったそうです。
連邦工科大学ローザンヌ校では、2017年にもユニークな発想のドローンが発表しています。これもまさに折り紙のように折りたためるドローンです。
このドローンは今回のように体を細くして隙間を通過するドローンに至るまでの過程で開発されたもの。
このときのドローンは広げると荷物を積むことができるケージのような形をしていて、飛ばすところまで折りたたんでバックパックに入れて持ち運ぶことができ、そこで広げて最大500グラムの重量の小包を載せて飛ばすことができるドローンでした。
これを使えば、交通、渋滞、道路の欠如などを心配せずに、手紙、薬、応急処置用品、食べ物などを素早く、安く、自律的に配達することができるようになるそうです。
開発したダビデ・ファランガ氏によれば、前回のケージ型ドローンに対して、今回のゴールは、災害が起きた時、現場の倒壊した建物のわずかな裂け目や開き口から、人の指示無しで入り込めることだと話しています。こうした現場でのドローンは、操縦に全精力がそそがれるため、隙間をくぐり抜けられるかどうかまでは気が回らないことが多いということから、発想が始まりました。
この仕組みを発展させれば、どんな形態にでも自動で変形する、まさに『トランスフォーマー』のようなドローンが誕生するかもしれませんね。
[文・構成/土屋夏彦]
土屋夏彦
上智大学理工学部電気電子工学科卒業。 1980年ニッポン放送入社。「三宅裕司のヤングパラダイス」「タモリのオールナイトニッポン」などのディレクターを務める傍ら、「十回クイズ」「恐怖のやっちゃん」「究極の選択」などベストセラーも生み出す。2002年ソニーコミュニケーションネットワーク(現ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社)に転職。コンテンツ担当ジェネラルプロデューサーとして衛星放送 「ソネットチャンネル749」(現アジアドラマチックTV★So-net)で韓国ドラマブームを仕掛け、オンライン育成キャラ「Livly Island」では日本初の女性向けオンラインで100万人突破、2010年以降はエグゼクティブプロデューサー・リサーチャーとして新規事業調査を中心に活動。2015年早期退職を機にフリーランス。記事を寄稿する傍ら、BayFMでITコメンテーターとしても出演中、ラジオに22年、ネットに10年以上、ソーシャルメディア作りに携わるメディアクリエイター。