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生理が近くなると胸が張って痛くなる、腹痛や頭痛など体の痛みに襲われる、イライラする…といった『月経前症候群(PMS)』に悩まされている方は、月経がある女性の9割と言われています。
しかし、つらい症状に悩まされ「私はPMSが重いんだなあ…」と思ったことがある方は、もしかするとその症状はPMSではないかもしれません。
あまり知られていない『月経前不快気分障害(PMDD)』ってなに?
『月経前不快気分障害』は、月経がある女性の5%が苦しんでいると言われています。しかし、症状がPMSに似ているため、知名度が非常に低いのです。
では、まず主な症状を見てみましょう。
こういった症状は、生理の7~10日前に発症し、生理前日にピーク。生理が始まると同時に消失します。
PMSとの違いは?
だるさやむくみ、体の痛みといった症状のPMSに比べて、月経前不快気分障害(PMDD)はうつ病並みに精神的な症状が重度なもの。
生理前になると仕事でミスを頻発したり、人間関係に支障をきたす方は月経前不快気分障害(PMDD)の疑いを持ったほうがいいとのことです。
月経前不快気分障害(PMDD)に悩む女性たちの声
症状の自覚があっても、心の中で葛藤して苦しむ女性は多く存在します。あなたには、こんな経験ありませんか?
毎月生理前になると情緒不安定で、職場の方や家族と衝突してしまいます。
原因はPMDDって分かっているのに、カッとなる気持ちが勝ってしまいどうしても自分を抑えきれないのです。
仕事中も、ひどい時は隣に人がいるだけでイライラしてしまい全く職務に集中できません。
家では家族と口論をしてしまい、職場でも反抗的な口を利いてしまう…どうすればいいのでしょうか。
生理が始まって症状から解放されても、自責でつらい気持ちになってしまいます。
PMDDのせいで、生理前の仕事がとても怖いです。
毎日しっかり睡眠をとっても常にボーっとしてしまい、普段は絶対にやらないようなミスを連発してしまいます…。
上司からミスを指摘されると、「どうしてこんなことしたんだろう」という後悔でさらに落ち込みます。
また、大きな喜びがあっても、その後に非常に小さな失敗をするだけでテンションが地の底まで急降下するのです。
毎月毎月、こんなにも自分の感情に振り回されてどうすればいいのかわかりません。
毎月、生理前に夫と激しい喧嘩をしてしまいます。原因はすべて本当に些細なことです。
怒りがコントロールできなくなり「どうして理解してくれないの」「病気なんだから仕方ないでしょ」と泣きわめいてしまい、症状が治まってくる度夫に謝罪しています。
しかし、この間ついに「どうしてここまで気を使わなければいけないのか」と言われてしまいました。
その気持ちはよくわかります。もし私が夫の立場だったら、耐えられないと思います。
正直このままではいつか離婚の危機もあるのではないかと恐れています。どうしてこんなにも自分をコントロールできないのでしょうか…。
月経前不快気分障害(PMDD)の恐ろしいところは、ひどい症状に苦しめられても生理が始まるとともに一気に症状が消えることだと言われています。
人と衝突したり、大きな失敗をしたとしても「とりあえず治ったからいいか」と思い放置してしまう方が多いのです。
月経前不快気分障害(PMDD)になりやすい人って?
多くの女性が悩まされている月経前不快気分障害(PMDD)ですが、おおらかな人より神経質な人がなりやすいと言われています。
こういった性格の女性が症状を発すると、ひとりで抱え込む傾向があります。その結果、悪化する場合が多いのです。
原因ってなに?対策はどうすればいいの?
月経前症候群と同じく、明確な原因は判明していません。しかし一説では、女性ホルモンの分泌量の崩れによって発症していると言われています。
症状を軽減するには私生活の見直しが一番大切です。ホルモンバランスを整えるためにしっかり睡眠をとり、日光浴やスポーツをして身体を管理しましょう。
また、産婦人科や精神科で診察を受け、薬を処方してもらうのが効果的だと言われています。
あまりにも重症だと、最悪自殺を計るケースもあるこの症状。「生理が始まれば治まるし…」と安心していると、いつか取り返しのつかないことになる可能性があります。
少しでも心当たりがある方はひとりで抱え込まず、産婦人科や精神科での早めの受診をお勧めします。