イヤホン使用時にコレやってない? 思わぬリスクに「当てはまってた…」
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昨今国内外で危惧されている『ヘッドホン・イヤホン難聴』。
ヘッドホンやイヤホンを使って、大音量で音楽や動画を視聴したりゲームをしたりすることで、ゆっくりと耳が聞こえなくなっていく病気です。
近年はスマートフォンの普及により、いつでもどこでもエンターテインメントを楽しめるようになりました。
そのため現代人の多くが、『ヘッドホン・イヤホン難聴』のリスクにさらされている、とWHO(世界保健機構)は警鐘を鳴らします。
『ヘッドホン・イヤホン難聴』を防ぐためには、どのような点に注意すべきなのでしょうか。
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会『ヘッドホン・イヤホン難聴対策ワーキンググループ』の委員長を務める松延毅先生に聞いてみました。
ヘッドホン・イヤホン難聴に気を付けたほうがいい人の特徴
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会のウェブサイトによると、以下のような人はヘッドホン・イヤホン難聴に気を付けたほうがいいとのことです。
・電車の中で音楽をよく聴く。
・大音量で音楽を聴くのが好き。
・ノイズキャンセリング機能がないイヤホンを使っている。
・長時間のオンライン会議/オンライン授業に参加する。
・イヤホンで音を聞きながら寝る習慣がある。
骨伝導イヤホンであれば大丈夫なのか
※写真はイメージ
耳に装着しない『骨伝導イヤホン』でも、ヘッドホン・イヤホン難聴のリスクは回避できないとのこと。
松延毅先生は「ヘッドホン・イヤホン難聴は、耳の奥の『蝸牛(かぎゅう)』と呼ばれる器官のダメージが原因です。骨伝導イヤホンは直接『蝸牛』に音を送るため、ほかの機器と同様にリスクがあります」と説明しています。
どのくらいの音量なら安心なのか
WHOはヘッドホン・イヤホン難聴を引き起こす環境について、成人では『騒音レベル80dBで1週間あたり40時間以上』、子供なら『騒音レベル75dBで1週間あたり40時間以上』を危険な水準としています。
音量が上がれば上がるほど許容時間が急激に短くなるので注意が必要です。
「日常会話の音量は約60dBといわれています。『静かな場所で周りの会話が聞こえる程度の音量』が安全の目安です。なお近年開発されている『ボリュームリミッター』機能や、今聞いている音の大きさが分かるようなアプリも音量の管理に便利ですよ」と松延先生はいいます。
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の記事「『難聴』のリスクを生む、危険な音量とは」には、日常会話のほかにも『身の回りの音の大きさ』がまとめられているとのこと。そちらを確認して、安全な音量をイメージしておきましょう。
ヘッドホン・イヤホン難聴予防で意識したい『あいのて』
※写真はイメージ
聴力はゆっくりと悪化していくため、自分の耳の状態には気付きにくいとされています。日頃から『音量を上げない習慣』と『耳を休ませてあげる意識』が非常に大切です。
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会のヘッドホン・イヤホン難聴の予防促進サイトでは、予防のために『あいのて』の合言葉を意識するよう呼びかけています。
あ 音量を『あ』げない。
い 異変を感じたら早めに『い』し(医師)に相談する。
の 『ノ』イズキャンセリング機能付きイヤホンを使う。
て 『て』いきてき(定期的)に耳を休ませる。
ヘッドホン・イヤホン難聴から耳を守る『あいのて』の合言葉を意識して、耳に優しい生活を心がけましょう。
[文・構成/grape編集部]