ヤモリの寿命はどのくらい?かかりやすい病気や飼育方法のポイントも解説
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ヤモリの寿命や飼育方法について、気になる人もいるでしょう。
ヤモリはデリケートな生き物なので、飼育が不適切だとストレスや病気の原因となり、体調を崩してしまう可能性があります。
長く一緒に過ごせる時間を増やすためにも、適切な環境下で飼育することが大切です。
本記事では、ヤモリの寿命や飼育方法について解説します。ヤモリを飼育する際に本記事の内容をお役立てください。
ヤモリの寿命は?
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種類や体の大きさによっても異なりますが、一般的なヤモリの寿命は5〜10年程度とされています。
ヒョウモントカゲモドキ(別名:レオパード・ゲッコー)の平均寿命は、15~20年です。さらに、大型のヤモリになると20年以上生きる場合もあります。
ヤモリの寿命は、飼育環境や食事の質、ストレスの有無などが関係するため、適切な環境で飼育することが重要です。
ヤモリの寿命が縮まる原因として考えられる病気
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ヤモリの寿命が縮まる原因として考えられる病気は、主に以下の3つです。
上記の病気は、どれも放置すれば命に関わる可能性があります。ここからは、それぞれの病気について見てみましょう。
栄養不良による『くる病』
ヤモリがかかる『くる病』は、カルシウムやビタミンD、ビタミンBの不足によって骨が変形する病気です。
紫外線不足も原因の1つと考えられていて、カルシウム吸収が妨げられることにより、骨の弱化を引き起こすといわれています。
カルシウムだけを与えていても、ビタミンDが不足しているとカルシウムを体内で効果的に吸収できない可能性も。
くる病を防ぐには、エサにカルシウム剤を加え、ビタミンBやDのバランスを考慮することが大切です。
また、UVライトを使用して適切な紫外線を照射することで、ビタミンDの生成を促進できます。
日々のエサやりの際に栄養素のバランスを意識し、飼育環境に紫外線を取り入れれば、くる病の予防につなげられるでしょう。
ストレスや湿度などが原因の『脱皮不全』
ヤモリの脱皮不全は、湿度不足やストレス、栄養状態などが主な原因の1つです。
さらに乾燥した環境では、皮が剥がれにくくなり、指先や尾先など血流が乏しい部位に皮が残りやすくなります。
基本的には自力で脱皮させることが理想的です。皮が残った場合は、ぬるま湯で皮を湿らせて補助してあげましょう。
水分不足による『脱水』
脱水症状は、水分不足が原因で起こります。
皮膚が乾燥し、ごわごわした質感になることが特徴です。ほかにも目の窪み、動きが鈍くなる、排泄物が固くなるなどの症状が見られることもあります。
ヤモリは水滴を飲む習性があるため、2~3日に一度のペースで霧吹きをし、ケージ内の湿度を保つことが重要です。ただし、乾燥する時期はこまめに確認し、ケージ内が乾いていたら霧吹きをする必要があります。
危険を感じた時に発生しやすい『自切』
自ら尻尾を切り捨てる自切(じせつ)は、外敵から身を守るための防御反応です。恐怖や強いストレスを感じた時に起こります。
尾は再生しますが、元の形状とは異なる場合があるため、可能な限り自切を防ぐことが重要です。
しっぽの再生には多くの栄養素と体力が必要となり、体に大きな負担を与えます。飼育環境を整え、ストレスを減らしてあげることを心がけましょう。
ヤモリの寿命が近い時のサイン
ヤモリの寿命が近付くと、動きが鈍くなり、食欲が減って痩せてくることがあります。筋力や感覚機能も低下し、動きがゆっくりになるでしょう。
ヤモリの脱皮頻度は、1~2か月に一回程度ですが、寿命が近付くと脱皮の頻度が減ります。
もし、ヤモリにこのような変化が見られたら、温度や湿度を適正に保ち、適切なエサを提供してあげましょう。
状態が不安定な場合や回復が見られない場合は、早めに獣医師に相談してください。
ヤモリの寿命を長くする飼育のポイント
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ヤモリの寿命を延ばすためには、適切な飼育環境を整えることが重要です。
ここからは、ヤモリの寿命を長くする飼育のポイントについて解説します。
エサは昆虫や専用のフードを与える
ヤモリの健康を守るためには、適切なエサを与えましょう。
人間の食品には塩分や糖分が含まれている場合があり、これらはヤモリにとって有害です。そのため、昆虫を中心とした専用のエサを選ぶ必要があります。
ヤモリのエサとして挙げられるのは、コオロギやミルワーム、ハニーワームなどです。与える際には、ヤモリの顔の3分の1程度の大きさを目安にしてください。
サイズが大きすぎると、飲み込む際に負担がかかる可能性があります。
量の目安は、一回にコオロギ2〜3匹程度が適切です。ピンセットを使う場合は、ヤモリの目の前で動かして興味を引くとよいでしょう。
生きたエサを放す方法は、ヤモリの狩猟本能を刺激します。ただし、エサが隠れてしまわないよう注意が必要です。
いつでも水を飲めるように水入れを設置する
ヤモリの健康を保つためには、いつでも水を飲める環境を整えることが重要です。水入れをケージ内に設置し、常に新鮮な水を用意しましょう。
水は毎日交換し、清潔さを保つことも大切です。ただし、水入れはヤモリが誤ってひっくり返す可能性があります。安定感のある容器を選び、倒れないような工夫が必要です。
また、一部のヤモリは動いている水しか飲まない場合があります。この場合、水に空気を送るエアレーションを利用すると水が動き、飲みやすくなるでしょう。
それでも水入れから水を飲まない場合は、前述した通り霧吹きを活用するのがおすすめです。
適正な温度と湿度を保つ
ヤモリの適正温度は18〜28℃で、この範囲を保つ必要があります。夜間は温度が下がりやすいため、必要に応じて保温器具を活用しましょう。
冬場にはヒーターを使用し、温度を一定に維持する工夫が必要です。ケージ内には温度計を設置し、温度を定期的に確認しましょう。
ヒーターはケージの床面積の3分の1程度に設置することがポイントです。これにより、気温が高くなってしまっても、気温の低い場所に移動できます。
また、ヤモリの種類によって適正温度が異なる場合があるため注意が必要です。飼育するヤモリの特性を調べ、それに合った環境を整えましょう。
ケージはフタが閉まるものを用意する
ヤモリを安全に飼育する際は脱走を防ぐために、フタが確実に閉まるケージを選びましょう。
また、木の上で生活する樹木性のヤモリは、上下運動を好みます。指先には吸盤があり、滑らかな面にも登れるため、体長の2倍以上の高さがあるケージが適切です。
ケージ内には隠れ家となるシェルターも配置しましょう。
登り木を設置すると、ヤモリが活動しやすくなります。飼育環境はヤモリの様子を観察しながら調整してください。
床材はヤモリが誤飲しないように注意する
ヤモリの飼育において、床材は掃除を楽にするメリットがあります。床材に使用できるのは主に以下の3つです。
キッチンペーパーは安価であることから、手軽に交換できます。
ただし、どの床材を使用する場合も誤飲に注意が必要です。床材が破れたり細かくなったりしている場合は、すぐに交換しましょう。
特にエサを与える際は、床材が口に入り誤嚥してしまわないよう、エサはピンセットや専用のエサ入れを使うなど工夫が必要です。
ヤモリを触りすぎない
ヤモリの飼育では、触りすぎないことが大切です。
ヤモリは犬や猫とは異なり、人に触られることを好みません。頻繁に触るとストレスを与え、体調を崩す原因になります。
ヤモリを手に乗せるハンドリングを繰り返すと、免疫力が低下する可能性も。脱皮中や体調不良時は特に触らないように心がけましょう。
ヤモリを飼育する際は、触れ合いよりも、観察を中心にすることが重要なポイントです。
ヤモリの寿命に関するよくある質問
ここからは、ヤモリの寿命に関するよくある質問について解説します。
冬眠中に死んでしまうことはあるの?
ヤモリは冬眠中に死んでしまうことがあります。冬眠に入る前の健康状態や環境条件に大きく影響されるためです。
11月中旬から下旬にかけて冬眠を始めますが、冬眠前に体力が十分でない場合、衰弱が進む可能性があります。病気やケガをしている場合、体力が落ちて冬眠中に命を落とすケースもゼロではありません。
さらに、腸閉塞などの消化器系の問題が発生する場合もあるため、飼育下での冬眠には注意が必要です。
野生のヤモリと飼育しているヤモリでは寿命はちがう?
飼育しているヤモリは、野生のヤモリより長生きする傾向があります。
飼育下では、適切な環境と栄養バランスの取れた食事が提供されるため、健康が維持されやすいためです。
また、飼育しているヤモリは、天敵や事故などの外的な危険からも守られています。野生のヤモリに比べて、病気やケガのリスクが少ないことも特徴です。
一方で、飼育環境が適切でない場合は寿命が短くなることもあります。温度や湿度の管理が不十分だと、体調を崩しやすくなるでしょう。
ヤモリの寿命は種類によって異なるが約5~10年
今回はヤモリの寿命や飼育方法について解説しました。
ヤモリは適切な環境で飼育することで、長く過ごすことが可能となります。快適な飼育環境を整えるためにも、温度や湿度の管理、栄養バランスの取れたエサ、水分補給に十分に気を配りましょう。
また、ヤモリにストレスを与えないよう、触りすぎず観察を中心とした飼育を心がけることも大切です。
[文・構成/grape編集部]