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「障がい者だけ配慮されてズルい!」と主張する人 こんな勘違いしてる?

By - grape編集部  公開:  更新:

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自分の身体を思うように動かすことができない、知的機能に遅滞が生じている、精神疾患をもっている…いろいろな理由で、障がいを抱える人たちがいます。

いわゆる『健常者』が当たり前のようにできることも、彼らにとっては大変なことである場合もあります。そのため、社会には障がい者への配慮が求められているのです。

「どうして、障がい者だからって優遇されるんですか?」

「あの子ばっかり気にかけて、ひいきじゃありませんか?」

しかし、考え難いことに障がい者への『配慮』を『優遇』や『ひいき』と受け取ってしまう人もいます。

「障がい者だけズルい!」という人は、勘違いをしている

そういった主張をする人たちに対して、ADHD(注意欠如多動性障がい)をもつ綾辻みふね(@ice__snow)さんが、分かりやすくイラストを描きました。

障がいのある人は、ハンディキャップを抱えています。

【ハンディキャップ】

不利な条件や、生じる不利益のこと。
社会において、同世代の他人や同じ環境条件で、同等の活動ができない人を指す。

この言葉を意味を読めば分かるように、『障がい者への配慮』とは、障がい者が健常者と同じスタートラインに立てるようにすることなのです。

「障がい者だけ優遇されてズルい」と思う人は、きっとこの『ハンディキャップ』の正しい意味を理解していないのでしょう。

例えば、『視力が悪い人』が眼鏡をかけていることに対して、「ズルい!」と思う人はいるでしょうか。彼らは視力を眼鏡で補っているだけであり、決して「ズルい」わけではありません。

では、なぜ障がいをもつ人がハンディキャップを補うと「ズルい!」という人がいるのでしょう。

世間に広まりつつある『合理的配慮』

2016年4月に施行された、『障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律』。この法律は、全ての国民が障がいの有無によって分け隔てられることなく尊重し合う社会を目指すと同時に、障がいによる差別を解消することを目的としています。

この法律によって現在注目されているのが、国や地方公共団体に義務化された『合理的配慮』という言葉。

『合理的配慮』とは、障がいをもつ本人や保護者の要望を聞き、合意形成を図った上で、個人個人に合った支援を行うというものです。過度な負担が生じない限り、この配慮は認められることになります。

※写真はイメージ

逆に、『過度な負担』が生じる場合、障がい者側の要望は認められることができません。しかし、その場合は「じゃあ、あきらめよう」ではなく「どうすればいいか、一緒に考えよう」と解決策を導き出すことが求められます。

つまり、今後は健常者と障がい者の対話が重要になるのです。差別をなくし、お互いを理解し合う…それが、『全ての人が生きやすい国』への大きな一歩になるのではないでしょうか。


[文・構成/grape編集部]

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出典
@ice__snow

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