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自衛隊もAIを導入! 将来はウイルス攻撃などのサイバー攻撃からAIが国を守る!?

By - 土屋 夏彦  公開:  更新:

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※ 写真はイメージ

ついに防衛省もAI(人工知能)の活用を始めるようです。

防衛省は年明け早々に、サイバー攻撃への対処能力を強化するために、平成33年度をめどに自衛隊サイバー防衛隊の情報通信ネットワークを防御するシステムにAI(人工知能)を導入する方針を固めたそうです。

防衛省というと、自衛隊などの体を張っての国の防衛が主な任務と思いがちですが、こうしたインターネットに対するサイバー攻撃から国を守ることについても大きな役割を果たしています。

防衛省・自衛隊の『ここが知りたい!』サイトによれば、

「情報システム・ネットワークを通じてのサイバー攻撃は、攻撃源の特定や抑止が困難といった特性があり、その対応は国家の安全保障・危機管理上の重要な課題となっているため、防衛省・自衛隊として、自らの情報システム・ネットワークに対するサイバー攻撃に対処できる体制を組んでいる」

とあります。

そのための体制として、 平成26年3月、自衛隊指揮通信システム隊の隷下に共同の部隊として『サイバー防衛隊』を編成し、情報通信ネットワークの監視およびサイバー攻撃への対処を24時間態勢で実施。また各自衛隊においても、陸上自衛隊システム防護隊、海上自衛隊保全監査隊、航空自衛隊システム監査隊の各システム防護部隊がそれぞれの情報システムを監視・防護しているそうです。

また『サイバー防衛隊』は内閣官房内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)等関係省庁との連携を図ることはもちろん、日米サイバー防衛政策ワーキンググループ(CDPWG)では、日米両政府の協力として、迅速かつ適切な情報共有体制の構築や、自衛隊および米軍が任務遂行上依存する重要インフラの防護など、自衛隊と米軍の取組みとして、各々のネットワークおよびシステムの抗たん性の確保や教育交流、共同演習の実施等で日米サイバー防衛協力をより一層加速していくとのこと。

サイバーセキュリティにAIを採用する理由は、未知のウイルスの検知や将来の攻撃予測などに役立てるためにAIが重要な技術となりうると判断したため。例えばこれまでのウイルスに関するビッグデータを学習させておくことで、新たなウイルスの予知ができるようになるというわけです。

来年度から2年間の予定で調査研究を実施し、初年度(31年)はソフトウエア開発にも着手、33年度の運用開始を目指すということで、30年度予算案には調査研究費8千万円を計上。33年度の運用開始を目指すシステムに関しては、サイバー防衛やAIの先進国である米国、イスラエルなどの最新技術を参考に、AIの「深層学習(ディープ・ラーニング)」と呼ばれる機能を活用し、マルウエア(悪意あるソフト)解析の効率化を図っていくとのこと。

また、時を同じくして、防衛省の先進技術推進センターでは、人間とロボットの連携技術の研究として、ロボットを音声やジェスチャーで操作できる技術を公開しました。

現在想定されているロボットの利用は、陸上自衛隊など危険地帯で物資などを運搬する際のロボットで、資機材などを搭載した複数のロボットが隊員の後に続いたり、敵が潜んでいるかもしれない危険な場所に先行して情報収集を行ったりする時に、隊長の声やジェスチャーなどの指示で全部のロボットが動く必要があるということになります。そのためにこうしたジェスチャーなどでの操作が必要不可欠になるというわけです。

アメリカでは、スマートフォンの音声認識ソフト『Siri』の開発に米国防高等研究計画局(DARPA:ダーパ)が関わったという有名な話もあって、今後日本でも、民間と国との積極的な連携が重要になってくることは間違いありません。


[文・構成 土屋夏彦]

土屋夏彦

上智大学理工学部電気電子工学科卒業。 1980年ニッポン放送入社。「三宅裕司のヤングパラダイス」「タモリのオールナイトニッポン」などのディレクターを務める傍ら、「十回クイズ」「恐怖のやっちゃん」「究極の選択」などベストセラーも生み出す。2002年ソニーコミュニケーションネットワーク(現ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社)に転職。コンテンツ担当ジェネラルプロデューサーとして衛星放送 「ソネットチャンネル749」(現アジアドラマチックTV★So-net)で韓国ドラマブームを仕掛け、オンライン育成キャラ「Livly Island」では日本初の女性向けオンラインで100万人突破、2010年以降はエグゼクティブプロデューサー・リサーチャーとして新規事業調査を中心に活動。2015年早期退職を機にフリーランス。記事を寄稿する傍ら、BayFMでITコメンテーターとしても出演中、ラジオに22年、ネットに10年以上、ソーシャルメディア作りに携わるメディアクリエイター。

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出典
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