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五月雨、涼雨… 雨を表す日本語 「遣らずの雨」は大切な人に伝えたい

By - 押阪 忍  作成:  更新:

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こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。

ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独り言』にお付き合いください。

雨のシーズンに…
アナウンサー押阪忍の『美しいことば』

まるで梅雨明けのような暑い日々が続いています。

しかし、関東近辺の梅雨明けは平年ですと7月中旬ごろですので、まだまだ雨の時期は続きそうです。

日本は雨の多いお国柄ですので、雨を表す言葉が多くあります。それも季節ごとにありますので、その季節にぴったりの表現を使いたいものですね。上司から一目置かれるかもしれませんよ。

季節に合わせて書き留めてみますので、ご参考になさってください。

  • 春雨はるさめ
    若芽の出る頃、静かに降る雨です。
  • 菜種梅雨なたねづゆ
    菜の花の盛りの頃、4~5日続けて降る雨で、菜の花の群生を思わせる日本語です。
  • 走り梅雨
    5月頃、梅雨の前ぶれで降ったり止んだり。
  • 梅雨
    梅の実がなる頃の雨。
  • 五月雨さみだれ
    しとしとと降る雨。
  • 空梅雨からつゆ
    梅雨の時期に雨が降らない。
  • 涼雨りょうう
    暑い時期に涼しい風を与える雨。
  • 秋雨あきさめ
    秋に降る長雨。
  • 時雨しぐれ
    初冬にさっと降って通りすぎる雨。これは晩秋から初冬の頃の雨の表現ですから、使用時は要注意です。
  • 冷雨れいう
    文字通りです。
  • 氷雨ひさめ
    季語は夏ですが、「あられ、みぞれ、ひょう」などを含むつめたい雨。でも冬場の凍りつくような雨にも使います。

ところで降る雨の表現ですが、使って欲しいものを幾つかあげてみますので、そんな折 お使いいただけると嬉しいです。

  • こぬか雨
    ぬかのような細かい雨。
  • そぼふる雨
    しとしとと静かに降る雨。
  • しのつく雨
    しのは細い竹のこと。つまり竹を突き立てるような鋭い雨。
  • らずの雨
    恋人を帰さないためであるように降ってくる雨…。

雨にもいろいろな表情があり、それに相応しい言葉がありますので、降る雨を見て、ぴったりの表現をお使いいただければ、会話の質や雰囲気も上がるのではではないか と思っております。

<2018年6月>

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フリーアナウンサー 押阪 忍

1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。1965年には民放TV初のフリーアナウンサーとなる。以降TVやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典なども行う。2018年現在、アナウンサー生活60年。
日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。

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