牛乳なしでハンバーグを作る場合の代用食品10選! 材料を追加せずに作れるのか解説
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「ハンバーグを作っている時に、自宅に牛乳がないことに気付いた」「アレルギーで牛乳が使えない場合の代用方法が知りたい」と、お悩みの人はいるのではないでしょうか。
自宅に牛乳がない場合や、賞味期限切れで使用できないことがあります。またアレルギーのため、牛乳を使いたくても使えない場合もあるでしょう。仮に牛乳が使用できない状況でも、ハンバーグ作りに合う食品での代用が可能です。
そこで本記事では、ハンバーグ調理における牛乳をほかの食品で代用する方法を紹介します。ハンバーグ作りに使われる牛乳の役割や、牛乳なしで作るおすすめレシピも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ハンバーグ作りにおける牛乳の役割
ハンバーグを作る際につなぎの具材に牛乳を使用することで、得られるメリットがあります。ハンバーグ調理に牛乳を使用する意味や役割を理解して、つなぎでの使い方の要点を押さえることが重要です。
つなぎに使用する意味を持つ牛乳は、ハンバーグの調理に欠かせません。ハンバーグ作りにおける牛乳の役割を押さえておきましょう。
水分を保つ
ハンバーグ作りに使われる牛乳の役割として、水分を保つことが挙げられます。ひき肉が加熱によって乾燥するのを、牛乳を加えることで水分を補填可能です。
成形したハンバーグのタネを焼くと、加熱されて肉汁が流れ出てしまいます。肉汁をとどめられないと、乾燥によってパサパサな仕上がりに。
タネが乾燥して水分を維持できないと、肉に割れ目が入ってしまうことがあります。また、牛乳によって保水すると、仕上がりの柔らかさが維持できます。
肉の臭みを消す
牛乳は、ひき肉が持つ臭みを消してくれる役割を持っています。水分を保持しながら、ひき肉のいやな臭いを除去可能です。ハンバーグの主要な材料として使われるひき肉は、脂分が多く空気に触れやすいため臭いが発生しやすい特性を持ちます。ひき肉に使用されている肉の鮮度の悪さが臭いの発生の原因になる場合も。
ハンバーグのタネを作る際に追加で牛乳を混ぜ込むことで、肉本来の臭みを消す効果があります。牛乳は、タンパク質と脂肪が粒子状に分散しているのが特徴です。粒子の表面積が大きく、臭みの原因物質を吸着します。
香りや風味を加えられるナツメグなどのスパイスでも臭い消しができますが、スパイスの強い風味を抑えたい場合は、牛乳の使用がおすすめです。ひき肉から発せられる臭いが気になる場合に、牛乳を活用しましょう。
牛乳なしでハンバーグを作る場合の代用食品10選
代用食品を使用して、牛乳なしの場合でもハンバーグのつなぎに活用できます。牛乳を切らしている場合に、身近な食品をつなぎとして活用しましょう。牛乳に代わる食品の種類によって、調理後のハンバーグの味わいや食感が異なります。牛乳をほかの食品で代用し、ハンバーグを作ってみましょう。複数の食品を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
豆乳
牛乳の代用に、豆乳をハンバーグのつなぎに活用することで、牛乳よりもさっぱりとした仕上がりになります。
牛から生成される動物性食品の牛乳と異なり、豆乳は大豆から抽出される植物性食品です。豆乳には『無調製豆乳』と『調製豆乳』の2種類が存在します。大豆をつぶして搾ったのみの豆乳が無調製豆乳、糖類などの加工が施されている豆乳が調製豆乳です。
さっぱりと仕上げたい場合には無調製豆乳、甘味を加えたい場合は調製豆乳というように使い分けられます。ただし、ハンバーグのつなぎに使用される豆乳は少なめの分量のため、仕上がりに大きな違いは出ません。無調製豆乳は牛乳よりもカロリーや脂質が抑えめなため、少しでもヘルシーに仕上げたい場合に活用するのがおすすめです。
ヨーグルト
牛乳の代用として、ヨーグルトも挙げられます。ヨーグルトはハンバーグのつなぎに限らず、肉を柔らかくする作用もあるため、肉の仕込みなどで使用されることが多い食品です。ヨーグルトを肉に塗ることで、溶液の酸性・アルカリ性の程度を表す物理量『pH』が下がります。pHが低下すると、肉の繊維である『筋原線維タンパク質』が分解されることにより、肉の食感が柔らかくなる仕組みです。
ヨーグルトを牛乳の代わりとしてハンバーグのつなぎに活用することで、焼いて硬くなるのを防止できます。また、単に肉の食感を柔らかくするだけでなく、水分保持力が上がるため肉汁や旨味をとどめてくれるためおすすめです。
水溶き片栗粉
牛乳と同じ役割のつなぎとして、片栗粉に水を加えた水溶き片栗粉を活用する方法があります。片栗粉にはでんぷんが多く含まれており、具材が持つ水分量を維持可能です。牛乳は特有の香りがあるものの、片栗粉の場合にはほとんど香りがありません。余計な香りが加わらず、肉の味の邪魔をせず作れることがメリットです。
ハンバーグに水を加えることで、ジューシーさが増します。一方で、水だけでは水っぽくなってしまうことも。片栗粉に水を混ぜた水溶き片栗粉のとろみで、ハンバーグの具材がボロボロになるのを防止可能です。
ハンバーグを作る際は、水に溶かした片栗粉をタネに混ぜてつなぎにします。片栗粉は、成形したハンバーグのタネの表面にまぶして使用することも可能です。形が崩れるのを防ぎたいなら、タネに混ぜ合わせるだけでなく、焼く前に表面に片栗粉をまぶしましょう。
生クリーム
同じ乳製品の1つである生クリームを、牛乳に代わるつなぎに使用できます。肉の旨味を引き立てるために、生クリームの使用が有効です。生クリームには、和牛の熟成肉などが持つ成分と同じである『ラクトン』が含まれています。旨味やコクが増す作用があるため、ひき肉に生クリームを混ぜ合わせることで効果を享受可能です。
生クリームは牛乳よりも脂質が多く、水分量が少ないことが特徴に挙げられます。脂肪分が多い生クリームを使うことで、牛乳でのつなぎよりも濃厚な味わいのハンバーグが調理可能です。
ただし、生クリームは牛乳よりも単純なカロリー数値が高いことに注意しましょう。使用する分量が多いと余分にカロリーが高まります。また、生クリームは牛乳と比べて水分が少ないため、水分量を補うために水を一緒に加えるなどの調整が必要です。
豆腐
牛乳の代用に、豆腐をハンバーグのつなぎにする方法があります。ハンバーグのつなぎに豆腐を入れることで、肉の水分の補填が可能です。
豆腐の水分含有率は約90%であり、つなぎで水分を加えたい場合に豆腐が向いています。豊富な水分量の豆腐をつなぎにすることで、柔らかい食感のハンバーグに。ただし、豆腐を入れすぎると水気が多くなってしまうため、分量に注意する必要があります。事前の水切りやパン粉の投入で、柔らかさを調整しましょう。
マヨネーズ
ハンバーグのつなぎに牛乳を使用しない場合は、マヨネーズでも代用可能です。料理の味付けなどに使用されるマヨネーズは、卵や植物油などの多くの調味料の配合で作られています。マヨネーズをハンバーグのタネにつなぎとして入れることでコクが加わり、肉の旨味を引き出すのに有効です。
肉の硬さを和らげる効果も、マヨネーズにはあります。ハンバーグが焼くことで硬くなりやすいのは、加熱によってタンパク質の結合が強くなるためです。ひき肉のタネにマヨネーズを混ぜ入れることにより、タンパク質の結合を緩めて肉が硬化するのを防止できます。
また、マヨネーズには卵が配合されているため、つなぎに使われる卵の代用も可能です。つなぎでコクを引き立てられて柔らかい肉に仕上げたい場合に、マヨネーズの使用がおすすめできます。
長芋
牛乳がない場合には、長芋をつなぎとして活用可能です。強い粘り気が特徴の長芋は、料理に加えることでふっくらさせられます。
長芋には粘り気のある成分が含まれているのが特徴です。タネのつなぎに長芋を入れることにより、ふんわりと柔らかい食感のハンバーグができあがります。長芋特有の粘りを活かして、牛乳にはない特徴を持ったつなぎとして活用できます。
長芋のつなぎの使用方法は、すりおろした状態にしてハンバーグのタネに混ぜ合わせます。長芋に含まれる水分量は80%以上と非常に多く、分量が多いとハンバーグのタネが緩くなるため注意が必要です。豆腐や長芋のように水分含有率が高い具材を加える際は、ひき肉のタネの水気が多くならないよう少しずつ加えて調整しましょう。
料理酒
牛乳がない場合の代用として、料理酒を加えるのもおすすめの方法です。料理酒の活用方法はハンバーグのつなぎとして焼き上がりの質を高めるのみならず、肉に漬け込む場合などに多く使用されます。ハンバーグに使用されるひき肉は脂分が多いものが多く、空気に触れることで臭いが発生しやすいです。
つなぎとしての料理酒は臭いの原因となる物質を吸着することで、臭い消しに効果があります。
また、料理酒のアルコールが持つ酸味は、タンパク質を固める性質を持つことも特徴です。料理酒を加えてハンバーグの表面を固めることで中に旨味を閉じ込めるため、よりジューシーな仕上がりに。料理酒を加えると、ほかの具材の旨味を引き立ててコクを出してくれる効果も期待できます。
ひき肉の臭み除去に加えて、ジューシーかつ旨味十分なハンバーグに仕上げたい人に料理酒での代用がおすすめです。
甘酒
牛乳が不足する場合は、甘酒によってハンバーグ作りに必要なつなぎを代用可能です。甘酒にはアルコール入りとノンアルコールの2種類があります。アルコール入りの甘酒は酒粕、ノンアルコールの甘酒は米麹をそれぞれ原料として作られるドリンクです。
酒粕は酵素によってタンパク質を分解して、肉の繊維を柔らかくしてくれる効果があります。米麹にも『プロテアーゼ』と呼ばれる酵素が含まれており、酵素の作用で肉の硬さを和らげられるのが甘酒でのつなぎの魅力です。
また、酒粕の酵素が持つ旨味成分が、肉のコクを増してくれます。酒粕と米麹のどちらにも臭い消し効果があるため、脂分の多いハンバーグのひき肉でも臭みを消せることもハンバーグのつなぎに有効です。
つなぎでの甘酒の使い方は、牛乳と同じくタネを成形する際に投入して、ほかの具材と一緒に手でこねながらよく混ぜ込みます。肉を柔らかくして臭みを取り除きたい場合に、甘酒での代用がおすすめです。
氷
牛乳の代用として、タネに氷を混ぜてハンバーグを作れます。ハンバーグ作りの難点の1つが、焼くことで肉汁が逃げ出してパサパサに乾燥して硬くなってしまうことです。肉が硬化するのを防ぐために、つなぎに氷を加えることで効果があります。
牛乳が肉の水分を維持する役割を果たしてくれるのと同様に、氷の保水効果がつなぎに有効です。ハンバーグの中に氷を入れて加熱することで、水蒸気を発しながら溶けていきます。肉の内部でスチーム状態となり、水分を補ってくれる仕組みです。
つなぎとしての氷の使い方には、ハンバーグのタネを成形する際に事前に混ぜ込む方法と、焼く直前にタネに埋め込む方法の2種類があります。焼くまでの間に、ハンバーグのタネは冷蔵庫で冷やしておくことが多いです。
事前に氷を入れると、時間を置くことで溶けてつなぎの効果が得られない可能性があります。焼く直前に成形したタネに氷を埋め込む方法での使用がおすすめです。
牛乳なしでほかの食品で代用しなくてもハンバーグは作れる
牛乳を使わずにハンバーグを調理できる一方で、牛乳の有無でハンバーグの仕上がりに異なる特徴が見られます。つなぎに牛乳を使用せず作ったハンバーグに表れる仕上がりの特徴は、以下の2つです。
牛乳なしでハンバーグを作ると、コクやまろやかさが出ない特徴があります。牛乳不使用のハンバーグは肉の味を引き立てる効果が得られないため、肉の味が前面に出やすい仕上がりになりがちです。
また、牛乳不使用のため、水分が保たれず硬めの食感のハンバーグに仕上がります。牛乳を使用しない場合は、紹介した代用食品を使ってコクやまろやかさを補填しましょう。
柔らかい食感ではなく、肉感が強くて食べ応えがある硬めのハンバーグが好みの場合は、あえて牛乳を入れないのも選択肢の1つです。食感の柔らかさや味わいを考慮して、ハンバーグのつなぎに牛乳や代用食品を加えるかを検討しましょう。
牛乳なしでもほかの食品で代用しておいしいハンバーグを作ろう
牛乳なしでも、代用食品でハンバーグをおいしく調理可能です。ハンバーグ作りにおける牛乳は、水分や旨味を閉じ込めたり、肉の臭みを消したりする役割を持ちます。また、ほかの食品をつなぎにしても、牛乳の役割を補完可能です。つなぎに代用食品を入れることで、牛乳にはない効果やメリットも期待できます。
牛乳の有無でハンバーグの仕上がりに差が生じるため、つなぎとしての牛乳の役割を把握しておくことが重要です。つなぎの効果を理解して、より好みの仕上がりが期待できるハンバーグを作ってみましょう。
[文・構成/grape編集部]