冷凍食品、気温が低くても自然解凍できる? 専門協会に聞いてみた結果に「そうだったのか」「納得」
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自然解凍で食べられる冷凍食品の魅力といえば、冷凍庫から出して弁当箱に詰めるだけで、お昼にはおいしいお惣菜が食べられること。
1999年に日本水産株式会社(現株式会社ニッスイ)が発売した製品「ひじきの煮付け」を皮切りにバリエーションを広げ、たちまち日本の台所に浸透しました。
あわただしい朝の時間に「手間要らず」でおかずを増やすことができ、夏には「保冷剤の役割」まで果たしてくれる優れもの。ただ、「気温が低くても自然に解凍できる?」「半解凍で食べても大丈夫?」と、自然解凍ならではの疑問が浮かびます。
そこで今回は「一般社団法人 日本冷凍食品協会」に、自然解凍の冷凍食品の謎について聞いてみました。
冬でも自然解凍されるのか
担当者によると「自然解凍で食べられる冷凍食品は四季を問わず、室温で2時間を目安に解凍できるように作られている」とのこと。
仮に朝6時に冷凍庫から取り出してお昼12時に食べるとすれば、6時間が経過している計算です。よほど寒い場所に置いていない限りは、解凍されると考えてよさそうです。
加熱調理が必要な冷凍食品との違いは
両者の違いは製造における衛生管理にあります。「自然解凍で食べられる冷凍食品」は食べる前に加熱調理をしないぶん、雑菌の繁殖が懸念されます。そのため、
「『自然解凍で食べられる冷凍食品』は、安全性を確保するために『夏場の外気温を想定した35℃で、9時間放置しても菌の数が安全圏内であること』を守るべき基準としています」
と、担当者はいいます。
この基準は「一般社団法人 日本冷凍食品協会」が発行する取扱要領で定められたものです。
半解凍で食べても大丈夫なのか
先の厳しい衛生基準をクリアしているので「自然解凍で食べられる冷凍食品」は半解凍の状態でも安全に食べることができます。ただし、以下の点も留意すべきとのこと。
「果実など、半解凍でおいしく食べられるものもありますが、基本的にお惣菜は解凍された状態で食べるのを前提として作られているので解凍後に召し上がられることをお勧めします」
自然解凍で食べられる冷凍食品の長所は、加熱調理の回数が減ることによる「食感のよさ」にもあります。せっかくなら解凍された状態でおいしくいただきたいところです。
夏でも冬でも「冷凍食品」は頼れる味方
今回の取材で、自然解凍で食べられる冷凍食品について分かったことは次の通りです。
1.冬でも室温で2時間で解凍されている
2.厳しい衛生基準を満たす食品である
3.半解凍の状態でも安全に食べられる
春夏秋冬いつでも便利、台所の頼れる味方が「自然解凍で食べられる冷凍食品」です。商品に記載されている「注意書き」を守り、日々の食卓やお弁当づくりに役立てましょう。
【お詫びと訂正 2024年2月1日10時50分】
記事中に掲載した社名表記につきまして、一部誤りがございました。訂正し、お詫び申し上げます。
[文・構成/grape編集部]