豚肉の消費期限と正しい保存方法3選! 傷んだ豚肉を食べてしまった時の対処法も解説
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「豚肉を使おうと思ったのに、消費期限が切れていた」「安全に食べられるのはいつまでかな」「腐っているかどうかを見分ける方法が知りたい」と悩んだ経験はありませんか。
豚肉の消費期限は、ブロックやスライスなど、どのように加工されているかで異なります。
生のお肉は傷みやすいため『消費期限』が示されており、期限切れのものは食べられません。
また、保存方法が正しくないと期限内でも傷んでしまうことがあるため、調理前に状態をしっかり確認することが大切です。
本記事では、豚肉の消費期限や腐った時の見分け方について解説します。正しい保存方法や消費期限内においしく食べるコツについても解説するので、ぜひ最後までお読みください。
消費期限切れの豚肉は食べられない
消費期限が切れた豚肉は、食べてはいけません。消費期限とは、正しい保存方法で保管していた場合に、安全に食べられる期限です。
消費期限が切れてしまった場合、雑菌の繁殖が進んでいたり傷んでいたりする可能性が高いので、食べずに廃棄することが大切です。
たとえ見た目や匂いに変化がなくても、食中毒の防止や安全のために、食べるのはやめて廃棄するようにしてください。
また、豚肉は常温で長時間保管すると、食中毒菌が増殖しやすい食品です。うっかり常温で放置してしまった豚肉は、消費期限内であっても安全のために食べないようにしましょう。
豚肉の消費期限の目安【形状別】
豚肉は、販売時の加工の状態によって、消費期限が異なります。空気に触れる面が多いほど消費期限が短くなり、チルドなど低温で保存するほど長くなります。詳しく確認していきましょう。
ひき肉(豚ミンチ)|1~3日
ミンチなどひき肉にしてある豚肉は、大抵が消費期限が1~3日と短いので、購入後早めに調理しなければなりません。
豚ミンチの消費期限が短い理由は、ミンチにすることで空気に触れる面が多くなってしまうためです。
また、ミンチにする肉には切れ端肉などが利用されており、さまざまな部位が含まれています。
特に豚肉はすね肉や肩肉を合わせて挽いていることが多く、脂が多いものがあるため傷みやすいです。
豚ミンチを購入した時は保存方法に気を付け、できるだけ早く食べるようにしてください。
スライス肉(薄切り・細切れなど)|3~5日
薄切りや細切れなどのスライスした豚肉は、ひき肉に比べるとやや消費期限が長くなり、3〜5日ほどは安全に食べられます。
チルドなど、低温で保存しておくとよりおいしさが保てるため、購入後は冷蔵庫のチルド室などで保管するとよいでしょう。
ひき肉よりも消費期限がやや延びるとはいえ、おいしさを保てるのは数日程度です。すぐに使わない分は、冷凍保存に切り替えるのがおすすめです。
劣化を防ぐために空気にできるだけ触れないようにし、ラップなどでしっかり包んで保存するようにしましょう。
ブロック肉|3~7日
ブロック肉など大きな塊肉は、チルド室で保管した場合1週間程度品質を保てます。外気に触れる面が少ないため、正しく保管すれば劣化や傷む速度をゆるやかにできるからです。
しかし、たとえチルド室で保管したとしても1週間程度しか持たないため、早めに調理するのがおすすめです。
食べられない分は解凍しやすいように小分けにしてから冷凍保存すると、解凍や調理がしやすくなるでしょう。
豚肉の消費期限が切れたらどうなる?腐る時の変化を日数別に解説
消費期限が切れた豚肉は、細菌などの繁殖が進みどんどん傷んでいきます。また乾燥や酸化が進み、おいしさも失われてしまうのです。
消費期限切れの日数ごとに、豚肉がどのように変化するか見てみましょう。
1~2日経過|劣化が始まっている
消費期限から1~2日経過した豚肉は、劣化が始まりどんどんおいしさが失われていきます。
お肉の見た目や匂いには変化がないことが多いですが、ドリップが出るなどしてうまみはどんどんなくなっていきます。
保管状態によっては、消費期限から1~2日以内でも変色などの変化が現れることもあります。変色や乾燥などが始まってしまった豚肉は、食べずに廃棄しましょう。
3~4日経過|腐り始める
消費期限から3~4日経過すると、見た目や匂いに明らかな変化を感じられることが増えてきます。お肉の色が変わっていたり、酸っぱい匂いがしたりします。
また、お肉の表面がぬるぬるしているなど、明らかに異変を感じられるようになるでしょう。ドリップも大量に出ていることがほとんどです。
色や匂いの変化、お肉の表面がぬるぬるしているのは、お肉が腐り始めている証拠です。食中毒になる危険があるので、食べずに廃棄してしてください。
1週間経過|腐っている
消費期限から1週間が経過した豚肉は、パックを開けなくてもひと目で腐っていると分かるような変化が感じられることがほとんどです。
色が黒ずんでいたり、表面の色が明らかに違ったりするため、食べられないと判断できます。パックを開けると、明らかな異臭が感じられるでしょう。
ひき肉やスライスした豚肉は傷んでいることが分かりやすいですが、ブロックの場合はパッと見ただけでは判別しづらいこともあるため、注意して観察しなければなりません。
消費期限から1週間が経過した豚肉は、たとえ見た目に変化がなくても表面などで菌の繁殖が進んでおり、食べると危険な状態なので、絶対に食べずに捨てるようにしてください。
豚肉は腐るとどうなる?傷んでいるかを見分ける3つの方法
豚肉は、正しく保存していれば消費期限内なら問題なく食べられます。しかし、温度や保管方法が悪いと、期限内でも腐ることがあります。
傷んでいるかを見分ける方法を具体的に確認していきましょう。
見た目|変色している
豚肉は腐ると変色してしまいます。傷んでいない新鮮な豚肉はピンク色や赤みがかった色をしていますが、腐ると茶色くなったり黒ずんできたりするのですぐに分かります。
さらに腐敗が進むと緑や灰色に近い色になり、腐っていることが一目で分かるでしょう。購入した時と比べて色が悪いと感じたら、食べるのをやめて廃棄してください。
一部だけが変色している場合も、中で菌が繁殖していることが考えられるため、廃棄するのが安全です。
におい|嫌な匂い・いつもと違う匂いがする
豚肉は腐ると、異臭を発するようになります。普段の匂いとは違っていると感じたら、腐りかけている証拠です。
例えば、酸っぱい匂いやアンモニア臭がする場合や、発酵したような匂いがする場合は危険です。時間が経つにつれて匂いが目立つようになり、やがて腐敗臭へと変わっていきます。パックをあけた時に嫌な匂いがすると感じた時は、廃棄しましょう。
腐った匂いがしない場合でも、いつもと違う感じがする時は腐りかけているので食べないようにしてください。
触感|ぬめり・糸を引く
見た目やにおいには変化がなくても、触感で腐っていると気付く時もあります。
雑菌が繁殖すると、豚肉の表面がぬるぬるしてきます。もっと腐敗が進むと、触ったり切ったりした時に糸を引くこともあるのですぐに分かるでしょう。
ぬめりや糸を引く豚肉はすでに傷んでおり、腐っているもしくは腐りかけているので食べられません。調理中にいつもと違うと感じた場合も、食べるのはやめておきましょう。
豚肉を消費期限内においしく食べるための保存方法
豚肉は保存方法に気を付けなければ、消費期限内でも傷んでしまいます。おいしく食べるためには購入後、すぐに冷蔵庫に入れるだけでなく、正しく保管することが大切です。詳しく見ていきましょう。
購入後|低温を保ったまま持ち帰る
豚肉は温度が上がると傷みやすくなるため、購入後はできるだけ低温を保って持ち帰ることが大切です。特に夏場は氷を入れたり、保冷バッグで持ち帰ったりするなど工夫が必要です。
豚肉の温度が上がってしまうと一気に細菌が増殖してしまうため、できるだけ低温のまま持ち帰り、帰宅後はすぐに冷蔵保存しましょう。
帰宅後すぐ調理する場合でも、常温保存は危険です。必ず冷蔵庫で保管するようにしてください。
冷蔵保存|小分けにしてチルド室
消費期限内に食べる豚肉も、おいしく食べたいならひと手間かけてから冷蔵保存するのがおすすめです。
豚肉から出たドリップをキッチンペーパーなどで拭き取り、1回分ずつ小分けにしてラップなどで包んでから密閉できる袋に入れ、空気を抜いてチルド室に保管しましょう。
空気をきちんと抜いて保存することで、酸化を遅らせ変色や風味が落ちるのを防げます。
すぐに食べない分や多めに購入し余った分などは、とりあえず冷蔵庫に保管するのではなく冷凍保存するのがおすすめです。
冷凍保存|空気を抜き平らにして急速冷凍
すぐ使わない豚肉は、新鮮なうちに冷凍保存しておくとおいしく食べられます。冷蔵する時と同じようにドリップを拭き取り、空気を抜きながら保存袋に入れ、できるだけ平な状態で急速冷凍しましょう。
平らにしておくと短時間で冷凍でき、おいしさを閉じ込められるだけでなく、解凍も楽になります。
冷蔵庫に急速冷凍の機能がある時は急速冷凍を使い、ない場合は金属製のトレイなどの上に置くと早く冷凍できます。ぜひ試してみてください。
豚肉をおいしく解凍する3つの方法
豚肉を冷凍保存した時は、おいしさが逃げないようにひと手間かけて解凍してから使いましょう。コツを紹介します。
冷蔵庫で解凍|半日~1日
冷凍した豚肉をおいしく食べたいなら、時間をかけて冷蔵庫で解凍するのがおすすめです。
前日に冷凍庫から冷蔵庫に移動させるだけで、翌日には解凍が完了しています。手間もかからず、おいしさも逃げにくいのでおすすめの方法です。
冷凍した豚肉の状態によりますが、解凍に半日~1日程度時間がかかるため、急いで使いたい時には不向きです。
しかし、肉汁や風味などが逃げにくいため、豚肉のおいしさをもっとも楽しめる解凍方法なので、時間がある時は冷蔵庫で解凍するとよいでしょう。
氷水解凍|3時間程度
調理までに3時間程度あるなら、氷水解凍がおすすめです。冷蔵庫よりも早く解凍でき、おいしさも保てます。
保存袋に入ったままの豚肉をしっかり沈められる大きさのボウルなどを用意し、豚肉を氷水につけて解凍します。
温度は0℃程度を保てるようにし、途中で氷がなくなりそうな時は足してみてください。豚肉に芯が残っているぐらいまで解凍できたら、調理できます。
もともとは刺身など生食用の生鮮食品を解凍するための方法ですが、豚肉にも使えます。早くおいしく解凍できる方法なので、ぜひ試してみてください。
流水解凍|急いで解凍したい時
冷凍した豚肉をすぐに使いたい場合は、流水解凍するのがおすすめです。時間もかからず簡単でおいしく調理できます。
全解凍するのではなく、半解凍で調理するとよいでしょう。夏場は水の温度が上がりやすいため、できれば流水解凍ではなく氷水解凍するのがおすすめです。
電子レンジ解凍や常温解凍は、解凍にムラができたり、急激な温度変化でドリップがたくさん出てしまいます。
うま味や風味が損なわれてしまうので、できるだけ利用しないようにしてみてください。
消費期限切れの豚肉を食べてしまった時の対処法
消費期限をすぎた豚肉を間違って食べてしまった場合は、嘔吐や下痢などの食中毒の症状を引き起こす可能性があります。
必ずしも症状が出るわけではありませんが、すぐに対応できるよう、健康状態を細かく把握しておきましょう。
特に、子供や高齢者、妊婦や体調を崩している人は、より丁寧に健康状態を観察する必要があります。
食中毒の症状は、早ければ食後すぐ、遅い場合は2~3日経って現れる場合もあります。主な症状は、吐き気や嘔吐、下痢などです。
これらの症状や腹痛、発熱などが見られた場合は、すぐに病院で診てもらってください。
豚肉は消費期限内に食べよう!傷みやすいので保存方法に注意
豚肉は傷みやすいため、購入後はすぐに冷蔵庫で保管しましょう。消費期限は守り、万が一すぎてしまった場合は、状態がよいと感じられる場合でも安全のために廃棄することが大切です。
豚肉は小分けにしてチルド室で保管、もしくは冷凍保存することで、おいしさを保ちながら長く保存できます。特にすぐに使わない分は、冷凍保存するのがおすすめです。
もし消費期限切れの豚肉を食べてしまった時は、健康状態をよく観察してください。嘔吐や下痢など食中毒の症状が出てしまった時は、すみやかに受診することが大切です。
また、豚肉はたとえ消費期限内であっても傷んでいる場合があります。特に夏場や購入後冷蔵庫に入れるまでに時間が経ってしまった時は、傷んでいないかよく観察してから調理してください。
[文・構成/grape編集部]