情報番組がキッカケで論争に! 写真の道のことを、元々は「丁(てい)字路」と呼んだ By - grape編集部 公開:2016-11-05 更新:2019-07-12 日本語言葉 Share Post LINE はてな コメント 日テレ系のお昼の情報番組が発端で、注目を集めている「丁字路(ていじろ)」と「T字路(てぃーじろ)」は、どちらが正しいのかという論争。 Twitterでも大きな注目を集めています。 ヒルナンデスでお爺ちゃんに道を聞いた出演者達がお爺ちゃんが言った「丁字路」を「T字路のコト丁字路って言うから全部持ってかれたww」とか言ってんだけど、編集した人も含め全員免許持ってないの?持ってないにしても誰一人として丁字路が正しいって知らないの?— 神凪ミズ@遙凛廃 (@miz_kamnagi) 2016年11月4日 ちなみに、問題となっているのは、イラストのような道路のこと。 道が三方向に向けて延びる交差点 本当のところ、「丁字路」と「T字路」は、どちらが正しいのでしょうか? 「伝統的な使い方」という意味では丁字路 多くの人がTwitterなどでも指摘しているように、元々は「丁字路」という言葉が使われていました。 道路交通法でも、次のように定義されています。 交差点 十字路、丁字路その他二以上の道路が交わる場合における当該二以上の道路(歩道と車道の区別のある道路においては、車道)の交わる部分をいう。 道路交通法 ーより引用 また、このような道路標識のことも「T字路あり」とは呼ばず、あえて「T形道路交差点あり」と呼んでいます。 こんなツイートもありましたが、法律用語として、道路交通法にも出て来る以上、やはり正式には丁字路と呼ぶべきなのでしょう。 しかし、「日常的な使い方」という意味では、T字路も間違いではないと言います。 現代で日常的に使うのは「T字路」 NHKが運営する「NHK放送文化研究所」というWebサイトでは、「丁字路」と「T字路」について、こう説明し、「放送では、おおむねどちらを使っても問題ありません」と結論付けています。 漢字の「丁」の字のような形のものを表す伝統的なことばとして、「丁字(形)<ていじけい>」というものがあります。 これは16世紀はじめの文献にはすでに見られます。 そして明治時代の小説などでは、「丁<てい>字路」ということばが頻繁に使われています。 その後、英語のアルファベットが一般に普及するようになり、「Tシャツ」などといったことばも出てくるようになりました。 こうした時代背景のもとに、「丁字路」のことを「T字路」と言う人が出てくるようになりました。 これは、「丁」と「T」の字とが似ているだけでなく、「テイ」と「ティー」という音も似ているためです。 現在では、「T字路」のほうがむしろ正しい形だ、と思っている人も増えているようです。 「ティー」ときちんと発音できない人がしかたなく「テイジロ」と言うのだ、と考えているのでしょうが、これは誤解です。 あくまでも伝統的な形は「丁字路」だということは覚えておいてください。 NHK放送文化研究所 ーより引用 伝統的な意味合いとしては「丁字路」が正しいのかもしれませんが、現代では「T字路」の方が日常的によく使う言葉という棲み分けでしょうか。 ただ「丁」も「T」も、語源は「道の形状をひと目で表現できる文字のカタチ」のようです。 ほかにも、使い方が時代と共に変わっている言葉が、まだ多く残されているのかもしれませんね。 出典 道路交通法/NHK放送文化研究所/@miz_kamnagi Share Post LINE はてな コメント
日テレ系のお昼の情報番組が発端で、注目を集めている「丁字路(ていじろ)」と「T字路(てぃーじろ)」は、どちらが正しいのかという論争。
Twitterでも大きな注目を集めています。
ちなみに、問題となっているのは、イラストのような道路のこと。
道が三方向に向けて延びる交差点
本当のところ、「丁字路」と「T字路」は、どちらが正しいのでしょうか?
「伝統的な使い方」という意味では丁字路
多くの人がTwitterなどでも指摘しているように、元々は「丁字路」という言葉が使われていました。
道路交通法でも、次のように定義されています。
また、このような道路標識のことも「T字路あり」とは呼ばず、あえて「T形道路交差点あり」と呼んでいます。
こんなツイートもありましたが、法律用語として、道路交通法にも出て来る以上、やはり正式には丁字路と呼ぶべきなのでしょう。
しかし、「日常的な使い方」という意味では、T字路も間違いではないと言います。
現代で日常的に使うのは「T字路」
NHKが運営する「NHK放送文化研究所」というWebサイトでは、「丁字路」と「T字路」について、こう説明し、「放送では、おおむねどちらを使っても問題ありません」と結論付けています。
伝統的な意味合いとしては「丁字路」が正しいのかもしれませんが、現代では「T字路」の方が日常的によく使う言葉という棲み分けでしょうか。
ただ「丁」も「T」も、語源は「道の形状をひと目で表現できる文字のカタチ」のようです。
ほかにも、使い方が時代と共に変わっている言葉が、まだ多く残されているのかもしれませんね。