人の足のニオイを嗅ぎ分ける犬型ロボットが登場!?
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北九州工業高等専門学校の学生たちが立ち上げたベンチャー企業・合同会社ネクストテクノロジー(Next Technology)が今年の2月に行ったクラウドファンディングを通じて資金集めに成功し、においを感知する犬型ホームロボット『はなちゃん』を開発することとなり、このほど同社社長を務める滝本隆准教授(36)らが7日、北九州市役所で北橋健治市長に『はなちゃん』をお披露目しました。
『はなちゃん』は体長15センチの犬型のぬいぐるみで、鼻にセンサーを付けており、臭いが弱ければ『すり寄る』、中程度なら『ほえる』、強ければ『倒れて気絶する』となんとも愛らしい3段階の反応を見せるように設定。そこで北橋市長の足の臭いを嗅がせたところ『すり寄った』ということで、市長もホッと胸をなでおろしたそうです。
ネクストテクノロジーは、2012年10月、北九州高専滝本研究室における研究成果をもとに設立。5名のメンバーが、メカトロニクス製品やソフトウェアの設計・開発を行い、企業から試作品の依頼を受けて開発をすることが主な業務内容で、ドローンを使った空撮なども行っているそうです。
これまでにも、体重移動で移動する携帯可能なパーソナルビークル『Kinton(きんとん)』や、口臭をチェックするロボット『かおりちゃん』などを開発。最近では、北九州市、小国町森林組合、YK STORES株式会社と協力して、人の表情に反応して噴霧するアロマ噴霧器を開発し、リラックス効果が高まったと評判を呼んでいるそうです。
今回のプロジェクトは『人の役に立つロボット』、『愛情をもってもらえるようなロボット』を開発したいという学生たちの思いからスタートしており、社会生活の中で言葉には出さないものの、みんなが気にしていることのひとつが『生活臭』ではないかと考え、においをそれとなく教えてくれるにおい感知ロボットを作ったら人の役に立つのではないかと考えたようです。
スタッフの面々は、調査会社シード・プランニング社の2015年の調べをもとに、ルンバなどのお掃除ロボットの普及が2020年には100万台を越えると予想。購入理由が「便利そうだった」、「掃除が楽になりそう」、「ロボットに興味がある」などが上位を占めていたことにも注目。つまり、人のプライバシーに関わる便利ロボットは確実に普及する可能性があると彼らは睨んだわけです。
中でも『におい』というものは多くの人が悩み、気をつけるもの。特に女性はにおいに敏感で、においが原因で気が休まらないなどのニオイストレスを感じている人は、においに敏感な人の半数にものぼるという(レギットベンキーザー・ジャパン社2012)結果まであります。
かわいらしい犬型のロボットがデリケートな生活臭問題を一気に解決してくれたら、女性に気に入られること間違い無し!
そんな動機から、2年前に犬型の身だしなみチェックロボット『しゅんたろう』を開発。デリケートなにおいの状態を面白く伝えたいというコンセプトのもと、人の足のにおいを鼻に付いているセンサーで測定し、においの強さによって『すりよる』、『吠える』、『気絶する』という結果動作を完成させました。
ただそこで問題となったのがさらなるロボット開発にかかるセンサー、バッテリー、モーターなどの多額の部品や材料費。クラウドファンディングサイトを見ると「高性能のロボットをつくりたいという気持ちと、費用との折り合いが、いつも私たちの悩みの種となっています」という彼らの叫びが伝わってきます。
そんな思いがクラウドファンディングへの協力者の気持ちを動かし見事50万円の予算達成。『しゅんたろう』に新たな技術を備えて『はなちゃん』の開発に着手することとなったわけです。
今回はにおいセンサーで嗅ぎ分ける能力をさらに強力にしたうえで、さらににおいがひどい時は『消臭剤を噴霧する』機能を追加させる予定だそうです。
こうした生活密着型のロボットの進化もさらに加速されること間違い無しのようです。
[文・構成 土屋夏彦]
土屋夏彦
上智大学理工学部電気電子工学科卒業。 1980年ニッポン放送入社。「三宅裕司のヤングパラダイス」「タモリのオールナイトニッポン」などのディレクターを務める傍ら、「十回クイズ」「恐怖のやっちゃん」「究極の選択」などベストセラーも生み出す。2002年ソニーコミュニケーションネットワーク(現ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社)に転職。コンテンツ担当ジェネラルプロデューサーとして衛星放送 「ソネットチャンネル749」(現アジアドラマチックTV★So-net)で韓国ドラマブームを仕掛け、オンライン育成キャラ「Livly Island」では日本初の女性向けオンラインで100万人突破、2010年以降はエグゼクティブプロデューサー・リサーチャーとして新規事業調査を中心に活動。2015年早期退職を機にフリーランス。記事を寄稿する傍ら、BayFMでITコメンテーターとしても出演中、ラジオに22年、ネットに10年以上、ソーシャルメディア作りに携わるメディアクリエイター。