【危険ではない】ピーマンは生で食べられる! 生食のメリットやおいしい食べ方も
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- 出典
- 厚生労働省
加熱して食べる機会が多いピーマンですが、「生で食べられるのかな」と悩んだ経験を持つ人はいるのではないでしょうか。
ピーマンには毒があるという話も聞くため、生食に対して危険なイメージを持ってしまいます。
また、加熱すると栄養素が壊れるといいますが、生で食べる具体的なメリットが気になる人もいるでしょう。
この記事では、ピーマンが生で食べても安全なのか解説します。合わせて、ピーマンを生で食べるメリットやおいしく食べる調理方法・レシピを紹介します。
ピーマンを生で食べたいのに不安な人や、苦味を抑えておいしく食べたい人はぜひ最後まで読んでください。
【結論】ピーマンは生で食べられる
結論、ピーマンは生で食べられます。加熱推奨の食材ではないので、基本的に生食可能です。
ただし、生だとピーマンに含まれる苦味の成分『アルカロイド』の影響で、加熱時より苦く感じる場合もあります。
苦味が苦手な時は、新鮮なピーマンを選べば独特の青臭さや苦味が軽減可能です。
ピーマンは生で食べられる一方、アルカロイドの天然毒が含まれています。毒があると聞くと「生で食べたら危険なのか」と不安な人もいるかもしれません。
しかし、ピーマンに含まれるアルカロイドは微量なので、基本的に身体に影響はないです。ただし、食べすぎるとお腹を壊す可能性もあるので、適量を食べるよう心がけましょう。
ちなみに、ピーマンと同じナス科トウガラシ属のカラーピーマンやパプリカも、生食可能です。新鮮なものを選んで、生でおいしく食べてみましょう。
ピーマンを生で食べるメリット
生食でも安心して食べられるピーマンですが、実は生で食べたほうがメリットがあることも。実際、生食にはどんなメリットがあるのでしょうか。
ピーマンを生で食べるメリットは、大きく分けて以下の2つです。
栄養素を壊さず吸収できる
ピーマンには『ビタミンA』と『ビタミンC』などの栄養素が豊富に含まれています。
『ビタミンA』はトマトと同じくらいの量が入っており、『ビタミンC』はレモンの2倍近く含まれているといわれています。
また、鉄やカルシウム、カリウムなどのミネラルも多く含まれているそうです。
『ビタミン』など熱によって分解されやすい栄養素も含まれているため、加熱するとピーマンの栄養を十分に吸収できない可能性があります。
ピーマンの栄養をしっかりと摂りたい人は、生食がおすすめだといえます。
腸内環境や便秘を改善できる
ピーマンには、ビタミンやミネラルだけでなく、食物繊維が多く含まれています。食物繊維は小腸で吸収されず、大腸まで届く栄養素です。
食物繊維は『不溶性食物繊維』と『水溶性食物繊維』の2つに分類されます。
不溶性食物繊維は、水に解けず胃腸の中で水分を吸収して膨らみ、動きを活発にする効果が期待できる食物繊維です。
一方で水溶性食物繊維は、腸内で善玉菌を増やし、腸内環境の健康維持に効果があるといわれています。
ピーマンを生で食べるデメリット
ピーマンの生食は、栄養面などさまざまなメリットがありますが、一方で、ピーマンの生食にはデメリットも存在します。食べ方によっては健康に逆効果となる場合もあるので、注意しましょう。
食べすぎると下痢や吐き気を起こす可能性も
ピーマンは食物繊維が豊富で整腸作用が期待できますが、逆に食べすぎると、下痢や吐き気を起こす可能性があります。
ピーマンには『ビタミンC』や『ビタミンA』が豊富に含まれています。しかし『ビタミンC』を過剰摂取すると、腎臓に負荷がかかり、腹痛や下痢を起こす可能性があるので気を付けましょう。
さらに『ビタミンA』を過剰摂取すると、吐き気を催す可能性もあります。ピーマンを食べすぎると逆効果なので、1日あたり1~4個にとどめるなど適度な量を摂取しましょう。
加熱したピーマンより苦味が強くなる
ピーマンは生で食べると、加熱時より苦味を強く感じる場合があります。
原因はピーマンに含まれる、渋み成分の『クエルシトリン』です。クエルシトリンに香りの成分である『ピラジン』の一種が混ざると、舌の上で苦味が発生します。
ちなみにピーマンの苦味成分は、加熱すると苦味が軽減される特性があります。
生食の場合苦味が強くなるピーマンですが、味付けや切り方などで苦味を軽減することが可能です。後半で生でも苦味を感じにくくする方法を解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
ピーマンを生で食べる際の注意点
ピーマンは生で食べられますが、調理や食べる際に注意が必要です。続いては、ピーマンの生食に関する注意点を紹介しましょう。
新鮮なピーマンを選ぶ
生食用のピーマンを選ぶ際には、できるだけ新鮮なものを選びましょう。
生でおいしく食べるには、鮮度が命。傷んだものは味や風味が落ちて苦味が強くでたり、細菌などの影響で腹痛や下痢を起こしたりする可能性があります。
新鮮なピーマンの見分け方は、以下の通りです。
色が茶色や黒っぽい場合や、表面がシワクチャでハリがない場合は傷んでいる可能性が高いです。傷んだピーマンは、生で食べないように気を付けてください。
食べすぎに注意する
ピーマンには天然毒素のアルカロイドが微量含まれているので、食べすぎると腹痛や下痢の症状が出る可能性があります。
ピーマンの1日の摂取目安は明確に定められていませんが、厚生労働省が発表する野菜摂取目安量によれば、緑黄色野菜は120g以上とされています。
ピーマンの場合120gをすべて置き換えると、約4個ぶんです。
しかし、緑黄色野菜をすべてピーマンで摂取するとバランスが悪いので、ニンジンなどほかの野菜も合わせて摂取するように意識しましょう。
生で食べたい!ピーマンの苦味を抑える方法
生で食べると苦味が強くなることは、これまで解説してきました。それでも生で摂取したい場合はどうすればよいのでしょうか。
タネ・わたを除く
ピーマンのタネやわたを除けば、苦味を抑えられます。なぜならピーマンの苦味成分は、タネやわたに多く含まれるからです。
手軽にとり除くために、包丁を使用しなくても簡単に処理できる方法を紹介しましょう。
紹介した方法以外にも、包丁で半分に切ってからわたを取り除く方法もあります。どちらも簡単なので、好きな方法を選んでチャレンジしてみましょう。
繊維に沿ってカットする
ピーマンの繊維に沿って切れば、苦味が出にくくなるといわれています。繊維に沿って切ると細胞が壊れにくいため、それによって苦味成分が出にくくなるそうです。
ピーマンの繊維は縦に沿っているため、縦に切れば苦味を抑えられます。いつも横向きで切っている人も、生食の場合は縦に切ってみましょう。
水にさらす
ピーマンをカットした後に水にさらすことで、苦味の成分であるピラジンを軽減できます。苦味が軽減できる理由は、ピラジンが水溶性の栄養素だからです。
ただし、同じく水溶性の栄養素である『ビタミンC』や『カリウム』も水に溶けやすい栄養素といわれています。
もし健康維持が目的で生食したくて、どうしても苦味が気になる場合は、水にさらす時間を少なく調整してみましょう。
ピーマンを生でおいしく食べるレシピ
ピーマンを生でおいしく食べるためにも、新しい味付けや調理方法に挑戦してみてはいかがでしょうか。
苦味が苦手な場合もおいしく食べられるレシピを紹介するので、ぜひチャレンジしてみてください。
ピーマンのごま油和え
余ったピーマンでもう1品作りたい時におすすめです。火を通さずに調理できるので、とても手軽に作れて時間がない時に嬉しいレシピだといえます。
ピーマンのごま油和えの材料は、以下の通りです。
【材料(1人ぶん)】
ピーマンのごま油和えの作り方は、以下の通りです。
ピーマンとかまぼこの中華サラダ
時間がない時もパパッと作れるサラダを紹介します。ピーマンの苦味をうまく生かしており、クセになる料理です。
ピーマンとかまぼこの中華サラダの材料は、以下の通りです。
【材料(2人ぶん)】
【ドレッシング】
ピーマンとかまぼこの中華サラダの作り方は、以下の通りです。
おつまみに!生ピーマンのナムル
手軽にお酒のおつまみが作りたい場合は、調味料とピーマンだけでできる生ピーマンのナムルがおすすめ。
生ピーマンのナムルの材料は、以下の通りです。
【材料(2人ぶん)】
生ピーマンのナムルの作り方は、以下の通りです。
肉味噌のディップ
ピーマンをかじりたい場合は、肉味噌のディップがおすすめです。おつまみにはもちろん、子供もおいしく食べられる食べ方ですよ。
肉味噌のディップの材料は、以下の通りです。
【材料(4人ぶん)】
肉味噌のディップの作り方は、以下の通りです。
ピーマンを生で食べて、すべての栄養素を取り入れよう
ピーマンには食物繊維やビタミンが多く含まれており、生食なら栄養素を壊さず取り入れられます。しかし、生食にはリスクもあるので、鮮度や食べる量には注意しましょう。
また生だと苦味が強いため、苦手な場合は苦味を軽減するコツを実践してみてくださいね。生でもおいしく食べられるレシピも紹介したので、ぜひチャレンジしてください。
[文・構成/grape編集部]