突然不登校になった小4息子 母子を救ったカウンセラーの『目からウロコな言葉』
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『不登校と向き合った2年間』 川口真目さんにインタビュー
―息子さんは現在、復学されているとのこと。なにかきっけはあった?
不登校になってから1年後に、息子は復学をしました。
たくさんの方に支えられたことがきっかけになっていると思います。まず、家庭と学校以外の居場所になってくれた、フリースクールとカウンセラーの先生方は心強く、私と息子が安心できる居場所になりました。
実際に元不登校の上級生もフリースクールで学ばれてたので、心強かったです。
そして、学校の中で信頼できる先生や、教頭先生と1年間かけて話し合いをしたことも大きかったと思います。別室登校を許可してくれたり、息子が安心できる先生の授業に参加させてもらったりしました。
その後、担任が代わり、新しいクラスになったため、復学できました。復学後も、フリースクールには通っていて、たまに学校をお休みしています。
習い事も学校も、一度全部お休みをしましたが、今は息子は自分で行くと決めた場所に、行くようになりました。
――不登校の期間、家ではどんな過ごし方をしていた?勉強など、ルールは決めていた?
不登校の初期、息子は傷付き、疲れ果てていたので、カウンセラーと相談し、学校だけでなく習いごともすべてお休みしています。
その頃、息子はゲームを夢中でしたが、カウンセラーに「子供はゲームをしながらいろいろと考えている」といわれたので、見守っていました。
「ゲームばっかりするなよ…」とか思うだけで息子は察知して罪悪感を持ってしまうタイプなので、親にとっては修行のような日々でした…。
――子供にイライラして「学校に行かないなら、勉強して」などうるさくいってしまいそうだが、その点で気を付けたことは?
「そんなにゲームするなら勉強したら」といっちゃったことがありました。その時の、息子の悲しそうな顔を今でも覚えています。
ただ、絶対に怒鳴らないと決めていました。私自身、親が厳しくて、怒鳴られて育ったこともあり、怒りではコミュニケーションを取れないと、身をもって実感してたので。
でもやっぱり、時々ため息をついたり、トイレで泣いたりはしちゃっていましたね。
あと、息子に勉強を教えるのは、すごくイライラしました。私自身教えることが苦手なので、息子が回復したタイミングで、フリースクールにお世話になりました。
――不登校の期間中、印象に残った出来事は。
不登校になってから1~2か月経った頃、息子が好きだった科学館なら行けるというので、週2~3回くらい通っていました。
行ける場所にある科学館のプラネタリウムは、ほぼ全部見たと思います。私自身も科学館は好きな場所でしたので、苦ではなかったです。
息子は元気になってから、この頃を振り返り「あの時、ママが楽しそうにしてくれたのが嬉しかった」と話してくれました。
不登校の子供の中には、「自分のせいで親を追い詰めてる」と悔やんでいる子供も多いと思います。
子供の不登校に悩む親御さんは、仕事もあるし、家事も増えるし、大変なことが多いので、どこかで楽しみを見つけてほしいと思います。
つらい時期を乗り越え、安心して過ごせる居場所を見つけることができた、川口さん親子。
たくさんの涙を流し、傷付きながらも不登校と向き合った経験、自分を支えてくれる人がいるという実感は、きっと息子さんの今後の人生において、大きな糧になるでしょう。
近年は、フリースクールを始め、不登校になった子供の居場所や学びの機会が広がっています。
「元いた学校に再登校する」ことだけが解決策ではありません。さまざまな関係機関と連携をしながら、子供に合った道を探していけるといいですよね。
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[文・構成/grape編集部]