洗った後、濡れたまま置かないで! フライパン専門店が注意を呼びかけ
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- 取材協力
- フライパン専門店 鐵兎堂
キッチンでよく使うフライパン。毎日のように使うからこそ、しっかりお手入れして、できるだけ長く使えるようにしたいですよね。
中には、鉄のフライパンを愛用している人もいるでしょう。
鉄のフライパンは熱伝導が優れており、短時間で高温に達し、蓄熱性も高いことから、焼き料理や炒め料理がおいしく仕上がるといわれています。
「お手入れ次第で一生使える」ともいわれる鉄のフライパンですが、どのようなお手入れが必要なのでしょうか。
鉄のフライパンのお手入れについて、京都府京都市にあるフライパン専門店『鐵兎堂(てっとどう)』に聞きました。
鉄のフライパンお手入れのNG
『鐵兎堂』の寺西貴美店長に聞いたところ、鉄のフライパンのお手入れでは『5つのNG』があるとのこと。
1.食材を入れっ放しにする
金属である以上、長時間フライパンに入れて保存すると、料理の塩分などの成分が内面に徐々に染み込み、目に見えないような小さな傷から腐食していく原因になります。
孔食(※)の一番の原因は、食材の入れっ放し。食事中くらいは大丈夫ですが、何時間も置いておくのはNGです。
※小さなピンホールのような穴ができ、その周囲が腐敗する現象。
2.食洗機に入れる
鉄のフライパンでは『酸化被膜』という油膜の一種を作り、育てることができます。食洗機に1回入れると、あっという間に油膜はなくなり、表面がカサカサに…。
焦げ付きを防ぐ『油ならし』という作業をやり直すことになるため、食洗機は鉄にとってあまりよくありません。
3.洗った後、濡れたまま置いておく
鉄のフライパンは水分が残っていると、錆びる原因になります。
窒化処理など錆びにくい加工がされているものもありますが、絶対に錆びないわけではないので、水気は飛ばして、なるべく風通しのよいところで保管してください。
長く使わない場合は、油を薄く塗布して、新聞紙などにくるんで湿気の少ないところに保管しましょう。
4.洗わずにキッチンペーパーで汚れを取る
キッチンペーパーで汚れを取ること自体は、絶対にNGではありません。
ただ、キッチンペーパーで汚れを取り切れずに、焦げ付きや汚れが残った状態でまた調理をすると、その部分がまたくっ付きやすくなり、どんどん汚れの層ができてしまいます。
衛生的ではないうえに、残った油も酸化してしまうので、調理後はぬるま湯でタワシなどを使ってしっかり洗ってください。汚れがひどい時は洗剤やクレンザーを使いましょう。
最後に手で触って確認すると、汚れが付いている所は滑らかではないので、洗い残しがよく分かります。洗い残しを確認したら、必ず汚れを取ってください。
5.急冷する
「鉄のフライパンは熱いうちに洗う」というのが定説ですが、これは熱々の鉄を湯気が出るほど、ジューッと水で洗うということではありません。
温かいほうが汚れを取りやすいのですが、やけどをしないためにも、少し冷めてからぬるま湯で洗うのがおすすめ。
急冷すると、熱で膨張した状態から元に戻れなくなり、これを繰り返すことでフライパンの変形の原因にもなります。
※写真はイメージ
寺西店長からは、最後にこのようなアドバイスもありました。
鉄フライパンにとって一番ストレスとなるのは錆びることです。
錆びにくくするため、各メーカーでいろいろな種類の表面加工などを工夫し、年々いろいろなものが発売されています。
それぞれの表面加工によって、使い始めの油ならしやシーズニング(※)と呼ばれるもの、また日々のお手入れも変わってきます。
鉄フライパンのお手入れで、してはいけないことをご紹介しましたが、購入する前にその鉄フライパンがどんなものか、お手入れも含めてしっかり知る必要があります。
※油をコーティングして、焦げ付きなどを防止すること。
『鐵兎堂』からのアドバイスを参考に、今使っているフライパンをできるだけ長く使えるよう、お手入れしてください。
画像提供:鐵兎堂
『鐵兎堂』は町家を改装したおしゃれなフライパン専門店。さまざまなメーカーから集めたフライパンを100種類以上そろえています。
気になった人は、以下のSNSをチェックしてみてはいかがでしょうか。
YouTube:フライパン専門店 鐵兎堂 – TETTODO –
Instagram:tettodo
[文/高橋モータース@dcp・構成/grape編集部]