「初春を迎え、新春気分で」 さて、いま『初春』をどう読みましたか? By - 押阪 忍 公開:2018-01-10 更新:2018-03-27 押阪忍連載 Share Post LINE はてな コメント こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。 ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独り言』にお付き合いください。 初春を迎えて… アナウンサー押阪忍の『美しいことば』 明けましておめでとうございます。 新年・初春を迎えました。相変わらずの拙文ですが、今年もお付き合いのほど、どうぞよろしくお願い致します。 さて、今皆さんは、「初春」をどう読まれましたか? 普通は初春(はつはる)ですよねぇ…。でも「初春の候」と書くと、書式の場合は初春(しょしゅん)と読むようです。 ことほど左様に、日本語は『音』と『訓』の読み方があり、時には戸惑うこともあります。 そこでお正月でもあり、気がつくまま、春の読み方を掲げてみましょう。 『春季(しゅんき)』これは大運動会、大売り出しなどで使います。 『春期(しゅんき)』は休暇、防火運動などで。『陽春(ようしゅん)』→の候などと。 『春先(はるさき)』→の風は冷たい。 『早春(そうしゅん)』→山野にも春が…。 『浅春(せんしゅん)』→爽やかな空気など。 『初春(しょしゅん)・迎春(げいしゅん)』…正月の異称です。 『晩春(ばんしゅん)』→の大和路など。 『暮春(ぼしゅん)』→山あいの村の風景など。 『行く春(はる)』…を惜しむ。 『常春(とこはる)』→いつも春のような気候。常夏についで使いますね。 『今春(こんしゅん)』→大学を卒業した。 『昨春(さくしゅん)』→就職した。 『来春(らいはる)』→には是非お越し下さい。 『明春(みょうしゅん)』→早々にお伺いします。 『翌春(よくしゅん)』→まで契約を実行する。 などなど。 春の一文字でも時と場合により、『音』と『訓』を使い分けるという日本語の繊細な使い方や、慣例、しきたりがあるのですねぇ…。 これは春に限らず夏、秋、冬にもあります。 今回は、お正月→初春(はつはる)に当たり初春(しょしゅん)気分で 『春』を集めてみました。どうぞ皆様、より良い一年でありますように…。 <めでたさも 中くらいなり おらが春> 一茶 <酒も好き 餅も好きなり 今朝の春> 虚子 <2018年1月> フリーアナウンサー 押阪 忍 1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。1965年には民放TV初のフリーアナウンサーとなる。以降TVやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典なども行う。2018年現在、アナウンサー生活60年。 日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。 「勘違いしてた…」 高速道路で見かける『i』のマーク、その意味は?高速道路の緑看板にある、『i』のマーク。その正体をご存じでしょうか? 縦に爪楊枝をさして? できたものに「この発想はなかった」「すごいアイディア」ぱるん(parun_kurashi)さんが紹介した、トウモロコシの小ワザに注目が集まりました。 Share Post LINE はてな コメント
こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。
ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独り言』にお付き合いください。
初春を迎えて… アナウンサー押阪忍の『美しいことば』
明けましておめでとうございます。
新年・初春を迎えました。相変わらずの拙文ですが、今年もお付き合いのほど、どうぞよろしくお願い致します。
さて、今皆さんは、「初春」をどう読まれましたか?
普通は初春ですよねぇ…。でも「初春の候」と書くと、書式の場合は初春と読むようです。
ことほど左様に、日本語は『音』と『訓』の読み方があり、時には戸惑うこともあります。
そこでお正月でもあり、気がつくまま、春の読み方を掲げてみましょう。
などなど。
春の一文字でも時と場合により、『音』と『訓』を使い分けるという日本語の繊細な使い方や、慣例、しきたりがあるのですねぇ…。
これは春に限らず夏、秋、冬にもあります。
今回は、お正月→初春に当たり初春気分で 『春』を集めてみました。どうぞ皆様、より良い一年でありますように…。
<めでたさも 中くらいなり おらが春> 一茶
<酒も好き 餅も好きなり 今朝の春> 虚子
<2018年1月>
フリーアナウンサー 押阪 忍
1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。1965年には民放TV初のフリーアナウンサーとなる。以降TVやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典なども行う。2018年現在、アナウンサー生活60年。
日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。