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ナンプラーの代用方法13選! ほかの食品を使う際の注意点やおすすめレシピを紹介

By - grape編集部  公開:  更新:

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調味料の写真

※写真はイメージ

「タイ料理を作りたいけれど、ナンプラーがない」「ナンプラーの代わりになる調味料はないかな」「ナンプラーの賞味期限が切れていた」とお悩みの人もいるのではないでしょうか。

おいしそうなエスニック料理のレシピを見つけたのに、自宅にナンプラーがないと作れないのではないかと思ってしまいますよね。しかし、ナンプラーは自宅にある調味料で代用できます。

そこで本記事では、ナンプラーの代用品について解説します。家族の中にナンプラーが苦手な人がいても、雰囲気を味わえる方法も紹介。自宅にある調味料を組み合わせるだけで簡単にナンプラーの代用品が作れるので、ぜひ最後までお読みください。

ナンプラーとはタイの魚醤

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ナンプラーはタイの魚醤で、主にイワシが使われます。イワシなどの魚と食塩を混ぜて、約1年間熟成させた時に生じる上澄みがナンプラーです。

『ナム』はタイ語で水『プラー』は魚という意味。魚の旨味成分が凝縮されたナンプラーを使うことで、料理に独特な香りが付くだけでなく、コクが深まります。また、塩分を足したい時にも使える調味料です。魚醤の一種であるナンプラーには、身体にも嬉しい、以下の栄養素が含まれています。

  • アミノ酸
  • ミネラル類
  • ビタミン類

アミノ酸は旨味成分で、タンパク質の元として皮膚や髪などを構成している重要な栄養素です。ミネラルは骨や歯の元として、細胞を活性化させる働きをしています。身体の機能を調節する効果があるビタミンは、体内で作られないため、食べ物から摂取しなければなりません。

魚醤の一種であるナンプラーを使うだけで、味に深みやコクが出るだけでなく、さまざまな栄養素を摂取できます。ただし、ナンプラーには塩分が豊富に含まれているので、多量摂取は避けましょう。

ナンプラーの代用になる魚醤4選

魚醤の写真

ナンプラーの代用品として、日本やベトナムの魚醤が使えます。魚醤とは、塩で漬けた生の魚を発酵させることにより、旨味を凝縮した調味料です。ナンプラーの代用になる魚醤の特徴を詳しく見ていきましょう。

しょっつる

しょっつるは、ハタハタなどの魚を原材料として作られた、秋田県の伝統的な特産品。ナンプラーよりも魚の香りが弱いです。しかし、独特な香りがするため、好みが分かれます。しょっつるをナンプラーの代わりに使う時は、料理に使う前に、味と香りを確認しましょう。

いしる

いしるは、石川県にある能登半島の伝統的な魚醤の1つです。日本海に面した地域で作られており、イワシやサバなどの複数の魚が使われています。魚の配合は決められておらず、作り手によって味わいや香りが異なります。日本三大魚醤の中で、もっとも多く生産されているのがいしるです。

いしり

いしりは、石川県の能登半島で作られています。富山湾に面した地域で作られており、真イカの内臓が原材料の魚醤です。ナンプラーと比べると、和の香りが強いという特徴があります。

ナンプラーの代わりとして使う場合は、和の香りになっても問題ないか確認しましょう。初めて使う場合は料理を少量取り分け、いしりで味付けしてみるのがおすすめです。エスニックな風味に仕上げたい場合は、外国産の魚醤を試すとよいでしょう。

ニョクマム

ニョクマムは、ナンプラーと同じ原材料が使われていますが、作っている国の人の好みによって塩味や香りが少々異なります。ニョクマムは魚の香りが強く、色は濃い茶色です。ナンプラーは魚の香りは軽く、塩味が強め。色は茶色ですが、ニョクマムよりも薄いです。

しかし、ナンプラーとニョクマムの違いは、現地の人でも区別するのが難しいといわれています。代用食品の中では、ナンプラーに一番近い味を出せる調味料がニョクマムといえます。

調味料を組み合わせてナンプラーを代用する方法9選

3種の調味料の写真

「ナンプラーもほかの魚醤もない」という場合は、自宅にある調味料で味を再現しましょう。魚を発酵させて作られているナンプラーの味に近づけるためには、イカの塩辛やアンチョビなど、魚介が使われている食品に、薄口醤油をあわせるのがポイントです。分量を計って混ぜるだけで、簡単に代用できます。

薄口醤油がない場合は、濃口醤油に塩を少々加えることで代用可能です。ナンプラーの独特な風味が苦手な人でもチャレンジできる組み合わせも紹介しているので、詳しく見ていきましょう。

アンチョビ+薄口醤油+レモン

アンチョビと薄口醤油を組み合わせると、塩味と深みが出て、ナンプラーに近い味わいを作れます。アンチョビとは、ナンプラーの原材料にも使われているイワシを発酵させ、塩漬けにしてオリーブオイルにつけたものです。レシピは以下のとおりです。

  • アンチョビ:5〜10g
  • レモン汁:小さじ1
  • 薄口醤油:大さじ1

アンチョビを細かく刻んで、醤油と混ぜてください。生姜とにんにくをすって入れると、さらにナンプラーの味に近づきます。レモンを加えることにより、アンチョビの香りを柔らかくできるので、味を見ながらお好みで加えてください。

イカの塩辛+薄口醤油+レモン

魚の風味と旨味を出せるイカの塩辛と醤油を合わせると、ナンプラーに似たコクが出せます。イカの塩辛とは、イカの肝臓や身を塩漬けにして熟成させたものです。レシピは以下のとおりです。

  • イカの塩辛の汁:小さじ1/2
  • 薄口醤油:大さじ1

イカの身は使わず、塩辛の汁を活用しましょう。アンチョビとレモンの相性もよいため、生臭さを減らしたい場合は加えてみてください。

アンチョビ+イカの塩辛+酢+薄口醤油 

アンチョビとイカの塩辛の汁を合わせると、旨味がよりいっそう深まります。酢を加えることにより、味を引き締められます。レシピは以下のとおりです。

  • 薄口醤油:大さじ1
  • アンチョビの汁:小さじ1
  • いかの塩辛の汁:小さじ1
  • 酢:大さじ1/3~1/2

ポイントはアンチョビそのものではなく、汁を使うことです。アンチョビとイカの塩辛の濃厚な旨味を味わいたい人におすすめの組み合わせです。

シラス干し+塩麹+薄口醤油

シラス干しの原料には、ナンプラーに使われるイワシの稚魚が含まれています。シラスは以下の稚魚を表す総称です。

  • イワシ
  • ウナギ
  • アユ

一般的には、イワシの稚魚がシラスと呼ばれています。シラス干しで魚の風味を出し、塩麹を合わせることでより旨味が強まります。レシピは以下のとおりです。

  • 薄口醤油:大さじ1
  • 塩麹:小さじ1ほど
  • シラス干し:10gほど

シラスの塩味と塩麹の相性がよいため、自宅に材料がある人はぜひ試してほしい組み合わせです。

オイスターソース+薄口醤油

オイスターソースの味が好きな人は、薄口醤油を組み合わせて代用しましょう。オイスターソースとは、カキを塩漬けして発酵させたものを加熱し、濃縮させた調味料です。ナンプラーのコクをカキで補います。レシピは以下のとおりです。

  • 薄口醤油::大さじ1
  • オイスターソース:小さじ1/2
  • 塩:少々

オイスターソースは甘味がある調味料のため、調整しながら塩を加えて好みの味にしましょう。

鶏ガラスープの素+薄口醤油+レモン汁 

鶏ガラスープの素と薄口醤油にレモンを加えて、代用するのもおすすめです。さっぱりしつつも、鶏ガラスープの素によって旨味が出るので、ナンプラーの味わいに近づけます。レシピは以下のとおりです。

  • 薄口醤油:大さじ1
  • 鶏ガラスープの素:小さじ1
  • レモン汁:小さじ1

薄口醤油とレモン汁は液体同士で混ざりやすく、鶏ガラスープの素はすぐに溶けるので、簡単に作れます。

鶏ガラスープの素+オイスターソース+薄口醤油 

鶏ガラスープの素とオイスターソースを薄口醤油と合わせることで、ナンプラーのような深みを出す方法もあります。レシピは以下のとおりです。

  • 薄口醤油:大さじ1
  • オイスターソース:小さじ1/2
  • 鶏ガラスープの素:1つまみ

鶏ガラスープの素とオイスターソースどちらも自宅にある人に試してほしい組み合わせです。

レモン汁+薄口醤油

レモン汁と薄口醤油の組み合わせは、家族にナンプラーの独特な風味が苦手な人がいる場合にもおすすめです。また、ナンプラーの雰囲気を少し味わってみたい人にも向いています。レシピは以下のとおりです。

  • 薄口醤油:大さじ1
  • レモン汁:大さじ1/3~1/2

魚が入っていないため、ナンプラーの風味を再現したい場合には向いていません。隠し味として使うとよいでしょう。

薄口醤油+白だし+レモン汁

魚の旨味を感じつつも、生臭さを抑えたい人におすすめなのが、白だしと薄口醤油の組み合わせです。白だしとは、かつお節や昆布などで出汁をとり、みりんや砂糖などを加えて作られた調味料です。レシピは以下のとおりです。

  • 白だし:大さじ1
  • 薄口醤油:大さじ1
  • レモン汁:少々

注意点は、和風の味わいになること。レモン汁+薄口醤油と同様に、ナンプラーが決め手の料理ではなく、隠し味として使うのがおすすめです。

ナンプラーをほかの食品で代用する際の注意点

料理をする女性の写真

ナンプラーをほかの食品で代用する際は、合わせ調味料や魚醤の味見をしましょう。味見をしないと「想像していた好みの味にならなかった」となる可能性があります。強いナンプラー感を求めるのであれば、ニョクマムなどの魚醤で代用するのがおすすめです。また、調味料を組み合わせて、しっかりとナンプラー感を出したい場合は、アンチョビやイカの塩辛などの魚介は欠かせません。

家族にナンプラーの味が苦手な人がいる場合は、レモン汁と薄口醤油を組み合わせましょう。料理の味付けで失敗しないために、代わりに使う調味料の味見をすることが大切です。

ナンプラーの代用食品を活用できるレシピ3選

タイ料理の写真

ここでは、ナンプラーをほかの食品で代用できるレシピを厳選して3つ紹介します。ナンプラーをどのような食品で代用するのがおすすめかをレシピごとに紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

ガパオライス

一皿で栄養満点の料理が作りたいという人は、ガパオライスがおすすめです。ナンプラーの風味を再現したい場合は、以下の食品を組み合わせて代用しましょう。

  • アンチョビ
  • イカの塩辛
  • 薄口醤油

2人分の材料は以下のとおりです。

  • 鶏ひき肉(もも):300g
  • にんにくのみじん切り:10g(2~3片)
  • 唐辛子(小口切り):1本
  • 赤パプリカ:1/2個を約1cm幅で切っておく。
  • サラダ油:大さじ2

<ソースの材料>

  • オイスターソース:大さじ2
  • ナンプラー:小さじ2
  • 鶏ガラスープを湯で溶いておいたもの:大さじ2※
  • 砂糖:小さじ1
  • ※鶏ガラスープは表示とおりに水またはお湯に溶かす。

<タイ式目玉焼きの材料>

  • 卵2個
  • サラダ油:適量

作り方は以下のとおりです。

  1. フライパンに適量のサラダ油を熱し、にんにくを炒める。
  2. にんにくの香りがしてきたら、唐辛子を加えて軽く炒める。
  3. 鶏ひき肉、赤パプリカを順に入れる。
  4. 鶏ひき肉、赤パプリカを順に入れる。鶏肉に火が通ったら、ソースの材料を入れ、からめながら炒める。
  5. 適度に汁気を飛ばす。
  6. 別のフライパンに適量のサラダ油を熱し、ボウルに卵を割り入れる。
  7. 揚げ焼きにするためにフライパンを傾け、卵を投入する。
  8. フライ返しで白身の形を整えながら、カリッとするまで焼く。
  9. 器にご飯、ガパオ、目玉焼きを盛り付ける。

海鮮と鶏ひき肉の旨味が合わさって、濃厚な味わいのガパオライスができます。鶏肉がない場合は、シーフードや豚肉で代用可能です。

手羽中のハニーナンプラー

鶏肉を使った料理を作るなら、手羽中のハニーナンプラーがおすすめです。自宅にある調味料でナンプラーを代用するなら、以下の調味料を組み合わせましょう。

  • 薄口醤油
  • 白だし
  • レモン汁

さっぱりとした和風の味わいになります。2人分の材料は以下のとおりです。

  • 鶏手羽中:10本
  • 薄力粉:適量
  • ハチミツ:大さじ1
  • ナンプラー:小さじ2と1/2
  • サラダ油:大さじ1

作り方は以下のとおりです。

  1. 手羽中の水分を拭き取り、薄力粉を全体的にまぶす。
  2. フライパンにサラダ油を入れて熱し、手羽中を皮側から焼く。
  3. 皮がしっかり焼けたら裏返す。
  4. ハチミツとナンプラーを混ぜる。
  5. フライパンに付着した油をキッチンペーパーで軽く拭き取る。
  6. ハチミツとナンプラーを混ぜたものを加える。
  7. 全体にソースをからめる。

鶏肉の部位は、もも肉やささみなどでもおいしく作れます。辛いのがお好きな人は、一味唐辛子をかけて食べるのがおすすめです。

アボカドとトマトのサラダ

アボカドとトマトを使ったサラダのレシピです。ナンプラーは、以下の調味料を組み合わせた代用品を使ってみてください。

  • 鶏ガラスープの素
  • 薄口醤油
  • レモン汁

2人分の材料は以下のとおりです。

  • アボカド:1個
  • トマト:1個
  • たまねぎ:1/4個
  • ツナ(油漬け):1缶
  • ナンプラー:大さじ1杯
  • レモン汁:大さじ1と1/2杯
  • パクチー:適宜

作り方は以下のとおりです。

  1. トマトとアボカドを角切りにする。
  2. ツナ缶の油分を軽く切る。
  3. たまねぎを薄く切り、水にさらして数分したら、しっかり絞って水気を切る。
  4. ナンプラーとレモン汁を混ぜる。
  5. 皿に盛り付け、ナンプラーとレモン汁を合わせたドレッシングをかける。

ツナと鶏の旨味が合わさり、奥行きのある味わいに。パクチーが好きな人は、お好みで盛り付けてみてください。

ナンプラーがない時は自宅にある調味料で代用してみよう

調味料が陳列されている写真

ナンプラーは魚醤の一種のため、しょっつるやいしるなどで代用できます。魚醤は、メーカーや種類によって塩分濃度や香りが異なるため、料理に加える前に味見しておきましょう。魚醤がない場合は、アンチョビやイカの塩辛などを組み合わせることで、代用可能です。

ナンプラーの魚の匂いが苦手な人は、薄口醤油とレモンなどを組み合わせて代用しましょう。オイスターソースや鶏ガラスープの素など、自宅に常備していることが多い調味料もナンプラーの代わりに使えます。お好みの方法で、ナンプラーを代用してみてください。


[文・構成/grape編集部]

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