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「一歩間違うと食中毒」 話題の調理法に、アイリスオーヤマが注意喚起

By - デジタル・コンテンツ・パブリッシング  公開:  更新:

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低温調理の写真

※写真はイメージ

「焼く・蒸す・煮るに次ぐ第4の調理法」などといわれ、注目が集まっている低温調理。

低温調理は簡単にいうと、低温調理器を使って、湯せんのような手法で食材を加熱する調理法です。

柔らかいローストビーフが簡単に作れるなどメリットも大きく、自宅で試す人もいますが、実は注意点もあるのです。

本記事では、低温調理器を開発・販売しているアイリスオーヤマ株式会社(以下、アイリスオーヤマ)に取材しました。

低温調理の意外な注意点

低温調理は食材をじっくりと低温で加熱する方法ですが、気を付けなければいけない点があります。

アイリスオーヤマによると、「低温で調理を行うため高温による殺菌ができない」といいます。

そのため、「調理方法を誤ると食中毒になるリスクを伴います」とのこと。

低温調理を行うにあたり、アイリスオーヤマでは、以下のような注意喚起を行っています。

●調理前に手や器具をよく洗い、衛生的に調理してください。

●食材は新鮮なものを使用し、調理に使用する密封袋は毎回新しいものを使用してください。

●調理時には食材に直接手で触れないでください。

●調理時・保存時は、菌が繁殖する5~55°Cの温度帯は避けるようにしてください。

●調理後は粗熱を取った後90分以内にお召し上がりいただくか、冷蔵保存をしてお早めにお召し上がりください。

アイリスオーヤマ ーより引用
低温調理の写真

画像提供:アイリスオーヤマ

低温調理をするうえで非常に重要となるのが加熱殺菌。食品安全委員会のウェブサイトによると、低温調理で作った料理を安全に食べるためには、想像以上に時間がかかるといいます。

鶏肉の場合、食中毒がもっとも心配されるのは細菌カンピロバクター。鶏刺しや鶏たたき、加熱不足の焼鳥などにより近年、多くの食中毒が発生しています。

しっかりと加熱殺菌するには、63℃加熱なら肉の内部温度が63℃になってから、さらに30分間の加熱を維持する必要があります。

70℃なら3分間、75℃なら1分間の加熱が必要。そうすれば、安全に食べられます。

つまり、この鶏むね肉を63℃で低温調理する場合には、肉の温度が上がるまでに平均68分、さらに30分間温度を維持する必要があり、調理に計100分ほどの時間を要します。

70℃や75℃の低温調理の場合も、同様に肉の内部温度がその設定温度にあがるのに平均して70分程度が必要。その上で、3分間とか1分間の温度維持をしなければなりません。

食品安全委員会 ーより引用

自宅で気軽に試せそうなイメージのある低温調理ですが、作る際には本記事で紹介した注意点を守るようにしましょう。


[文/高橋モータース@dcp・構成/grape編集部]

取材協力
アイリスオーヤマ株式会社

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