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片栗粉がない時の代用品11選 主な用途や大量消費に使えるレシピも紹介

By - grape編集部  公開:  更新:

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片栗粉の写真

※写真はイメージ

「片栗粉がなくて、あんかけを作れない」「から揚げの衣で片栗粉の代わりになるものはあるの」と、お悩みの人がいらっしゃるのではないでしょうか。

片栗粉はあんかけや揚げ物、肉団子などで欠かせないもの。しかし、いざ使おうとした時に家になかったり、賞味期限が過ぎてしまい使うのが不安だったりする人もいるでしょう。

自宅に片栗粉がない場合は、別の食材で代用することをおすすめします。

そこで本記事では片栗粉の代用品になるもの11種類をご紹介。片栗粉の用途ごとにおすすめの食材や調味料を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

片栗粉の主な用途3選

白身魚フライの甘酢あんかけの写真

片栗粉はじゃがいものでんぷんを粉末状にした調味料です。もともとはカタクリという多年草が原料でしたが、明治時代以降はじゃがいもが使われるようになりました。

水を加えて加熱すると粘性が強くなるのが特徴で、とろみを利用した料理によく使われています。

主な用途としては、以下のとおりです。

  • とろみを付ける。
  • つなぎに使う。
  • 表面のコーティングに使う。

それぞれどのような料理で使われているかも具体的に紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

とろみを付ける

あんかけやスープなどのとろみ付けでよく使われています。片栗粉でとろみを付けることで、見た目や口当たりのよい料理に仕上げられます。

とろみをつけることで、食材に味が絡みやすくなり、しっかりとした味わいを楽しめます。かた焼きそばや中華丼などにもおすすめです。

また、スープにとろみを付けることで、表面から水分が蒸発するのを抑えられるので、冷めにくくなる効果も。温かい状態で食べ続けられるので、寒い日にシチューやカレーなどを食べる際にもぴったりです。

つなぎに使う

肉団子やつみれを作る時に、タネが崩れないようにするためには片栗粉が欠かせません。

片栗粉は水分を吸収することで粘り気が強くなり、材料同士が離れにくくなります。また、片栗粉が水分を含んでくれることで、固くなりにくくふっくらした仕上がりに。

ハンバーグのパン粉の代用としても活用できるので、小麦アレルギーの人にもおすすめです。

表面のコーティングに使う

鶏肉や豚肉を茹でたり蒸したりする際にも、片栗粉が使われています。片栗粉をまぶしてから調理することでお肉の水分が保持され、つるっとした柔らかい食感に。パサパサした食感にならず、レストランの料理のような味わいを家庭で楽しめます。

また、片栗粉には魚のフライやカツ、から揚げなど、揚げ物の衣としての役割も。片栗粉を使うことで、食材の水分が逃げるのを防げるので、プリっとした食感になります。

外はカリっと中身はジューシーな揚げ物ができるので、小麦粉やパン粉の代わりに使う人も少なくありません。

片栗粉がない時の代用品11選

片栗粉の写真

片栗粉がない時の代用品には、以下の11個があります。

  • 小麦粉
  • コーンスターチ
  • 米粉
  • パン粉
  • 葛粉(くず粉)
  • じゃがいも
  • サイリウム
  • おからパウダー
  • オクラ
  • オートミール
  • きのこ

それぞれの代用品がどの用途で活用できるかについても詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

小麦粉

小麦粉は小麦を原料とした食材で、とろみ付けやつなぎ、揚げ物の衣など幅広い用途で代用可能です。

小麦粉にはたんぱく質の中にグルテンという成分が含まれています。グルテンは水と混ぜ合わせることで粘性が生まれるため、とろみ付けやつなぎにおすすめ。片栗粉よりも粘性が弱いので、少しとろみを付けたい時に代用しましょう。

つなぎとして使う場合は片栗粉の時よりもやや固めの仕上がりになります。やわらかい食感にしたい人は片栗粉を用意したほうがよいかもしれません。

揚げ物については、天ぷらやフライなどで問題なく活用できます。ただし、小麦アレルギーの人は使わないようにしましょう。

また、たんぱく質の量によって、小麦粉は以下の3つに分類されています。

  • 強力粉
  • 中力粉
  • 薄力粉

強力粉は3つの中でもっともたんぱく質の量が多いです。粘性が高いのでとろみ付けやつなぎに向いています。

一方で薄力粉はたんぱく質が一番少ない小麦粉です。粘性は弱いものの、揚げ物に使うことで軽い食感に仕上がりになり、おいしく食べられます。

それぞれの役割に合わせて代用してみましょう。

コーンスターチ

コーンスターチはトウモロコシのでんぷんを粉末状にしたもので、とろみ付けやつなぎとして代用可能。片栗粉よりも粘度は低いですが、充分にとろみを付けられるでしょう。

コーンスターチは一度粘り気が発生すると温度に関係なく、粘性を維持できるのが特徴です。片栗粉の場合、加熱したり料理の温度が下がったりすると粘性がなくなるので、とろみがなくなることがあります。

粘り気が温度に関係なく続くことから、カスタードクリームにもおすすめです。ただし、コーンスターチはとろみが付くと白濁するので、料理の色が白っぽくなることには注意しましょう。

米粉

米粉はお米を粉状にしたもので、以下のようにさまざまな種類があります。

  • もち粉
  • 上新粉
  • だんご粉
  • 白玉粉
  • パン用米粉
  • 製菓用米粉
  • 玄米粉
  • 米粉ミックス粉

米粉はとろみ付けやつなぎ、揚げ物の衣の代用としておすすめです。

グルテンフリーであるため、小麦粉アレルギーの人でも問題ありません。とろみ付けの場合は片栗粉のように透明にならず白っぽくなるので、色合いが変化することがあります。

揚げ物の場合は小麦粉よりも油の吸収率が低く、ヘルシーな仕上がりに。米粉の粒度が細かいほどサクッとした食感になります。

パン粉

パン粉はパンを粉状にした食材で、揚げ物の衣やつなぎとして代用できます。

エビフライやとんかつなどにパン粉をまぶすことで、ふっくらした食感になります。パン粉を使えば魚介類やお肉の水分を閉じ込めやすく、外はサクッと中はプリっとしておいしく食べられるでしょう。

つなぎの場合は、パン粉が肉汁や水分を吸収して、ジューシーな仕上がりになります。ただし、小麦が原材料に含まれているので、アレルギーの人は使わないようにしましょう。

葛粉(くず粉)

葛粉は葛の根のでんぷんを粉末にしたもので、片栗粉と似た性質をもっていることから代用できます。とろみを付けたい場合や、つなぎに使いたい場合におすすめです。

魚のすり身を使ったつみれはくず粉を使うことで、口当たりがなめらかな食感に。とろみ付けの場合は少し黄色っぽくなるので、透明感のある仕上がりにしたい人は片栗粉を使いましょう。

じゃがいも

じゃがいもをすり下ろして、代用するのもおすすめです。片栗粉の原料がじゃがいものでんぷんであることから、性質上はほとんど問題なく活用できます。

とろみづけの場合は、すりおろしたものをそのまま使うだけでOKです。ただし、片栗粉よりも少し粘り気が強いので使用量には注意してください。

つなぎとして使いたい場合は、水分が多いためキッチンペーパーで少し水気を減らしてから使いましょう。

サイリウム

サイリウムはオオバコという植物のタネの殻のことです。水と混ぜ合わせるとゼラチンのようになるので、とろみ付けに活用できます。とろみが強く片栗粉の5分の1の量で同等の仕上がりに。

粉末状のものも売られており、揚げの衣としても代用できます。片栗粉よりもカロリーや糖質が低いためダイエットをしている人にもおすすめです。

ただし、なかなか店頭で売られておらず、通販サイトでの購入が主になるため、入手に手間がかかるのがデメリットです。

おからパウダー

おからパウダーは健康志向の人におすすめの代用品です。おからは豆腐や豆乳を作る際の大豆の搾りかすから作られており、低糖質で食物繊維を多く含んでいます。

主につなぎや揚げ物の衣で使うことが可能です。ただし、油の吸収率が高いため、揚げ物の衣で使う場合は注意しましょう。また、生のおからでも代用できますが、揚げ物の衣で使う場合は一度煎る必要があります。

つなぎは生のおからでもおからパウダーでもそのまま代用可能です。肉汁や水分を吸収できるのでふっくらした仕上がりになります。

オクラ

オクラは粘り気の成分となっているペクチンが含まれており、料理のとろみ付けにおすすめです。

細かく刻むほど粘り気が強くなり、スープや炒め物に活用できます。

悪玉コレステロールを抑える効果や整腸作用もあり、健康を意識している人にもおすすめです。片栗粉よりもカロリーと糖質が低いことからダイエットにもぴったりです。

オートミール

オートミールは燕麦(えんばく)から作られている食材で、グルテンフリーであるため小麦アレルギーの人でも代用できます。

とろみ付けやつなぎ、揚げ物の衣の代用におすすめです。水を加えるととろみのある食感になるため、シチューやスープにも活用できます。揚げ物の衣に使うと、ざくざくとした食感になるのが特徴です。

また、オートミールには以下のような栄養素が含まれています。

  • 食物繊維
  • たんぱく質
  • ミネラル

糖質が片栗粉より低いので、ダイエット中の人は代用してみましょう。

きのこ

種類によりますが、きのこをみじん切りやすりおろしにして使うことで、料理のとろみ付けとして活用できます。

なめこやえのきなどのきのこは、片栗粉ほどでなくてもとろみを出せるので、汁物におすすめです。また、しいたけは水分を吸収するため、すり下ろしにしてハンバーグのつなぎにも代用できます。

ただし、きのこならではの風味が付いてしまうので、苦手な人は注意しましょう。

片栗粉や代用品を使った料理3選

唐揚げの写真

片栗粉や代用品で作れる料理を3つ紹介します。

  • 大根のそぼろあんかけ
  • 鶏のから揚げ
  • 豚ひき肉の肉団子

料理初心者の人にも分かりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

大根のそぼろあんかけ

【材料】

  • 大根:1/2本
  • 鶏ひき肉:200g
  • 水:400㎖(A)
  • 顆粒だし:小さじ2杯(A)
  • みりん:大さじ1杯(A)
  • 砂糖:大さじ2杯(A)
  • 醤油:大さじ3杯(A)
  • 酒:大さじ1杯
  • 油:大さじ1杯
  • 片栗粉:大さじ2杯

【作り方】

  1. 大根の皮を剥き、3cm程度の厚さにします。
  2. 大根と(A)を鍋に入れて中火で煮込み、大根に串が通ったら取り出しましょう。
  3. フライパンに油を挽いてひき肉を炒め、色が変わったら大根を煮込んでいた鍋に入れて煮ます。
  4. 鍋に水で溶いた片栗粉を入れて加熱しながらとろみが付くまで混ぜましょう。
  5. 大根を皿に盛り付け、上にひき肉をかけたら完成です。

大根を煮込んだ後の出汁を使うことで、調理の手間を減らせます。

鶏のから揚げ

【材料】

  • 鶏もも肉:1枚
  • 酒:大さじ1杯(A)
  • 醤油:大さじ1杯(A)
  • すりおろしニンニク:小さじ2杯(A)
  • すりおろし生姜:小さじ2杯(A)
  • マヨネーズ:小さじ2杯(A)
  • 鶏ガラスープの素:小さじ1杯
  • 塩コショウ:適量
  • 片栗粉:大さじ3杯
  • 油:適量

【作り方】

  1. 鶏肉をひと口サイズに切り、塩コショウを振ります。
  2. (A)と一緒に袋にいれてもみ込み、1時間ほど冷蔵庫で寝かせてください。
  3. 鶏肉の汁気を取り除いて、片栗粉をまぶします。
  4. 180℃の油で熱して鶏肉を揚げ、火が通ったら完成です。

1時間冷蔵庫で寝かせることで、染み込んでよりおいしさがアップします。

豚ひき肉の肉団子

【材料】

  • 豚ひき肉:250g
  • 卵:1個
  • 玉ねぎ:1/4個
  • すりおろし生姜:小さじ1杯(A)
  • 酒:小さじ1杯(A)
  • 醤油:小さじ1杯(A)
  • 片栗粉:大さじ1杯
  • 油:適量

【作り方】

  1. 玉ねぎはみじん切りに、卵は溶きほぐした状態にします。
  2. ひき肉と卵、玉ねぎ、(A)を入れて混ぜ合わせましょう。
  3. 片栗粉を加えてしっかりと混ぜたら、ひと口サイズの肉団子を作ります。
  4. フライパンに油を注いで火をつけ170℃にしたら、肉だねを入れて揚げてください。
  5. 全体的に揚げ色が付いたら、油を切って完成です。

シンプルな肉団子ができます。オイスターソースや甘酢だれなどをかけて、お好みの味にしましょう。

片栗粉は自宅にあるもので代用できる

豆腐と鶏ひき肉の餡かけの写真

片栗粉には、とろみ付けやつなぎ、揚げ物の衣などの役割があります。それぞれの役割で代用できる食材がありますので、試してみましょう。

なお、紹介した代用品については以下のとおりです。

用途片栗粉の代用品
とろみ付け・小麦粉
・コーンスターチ
・米粉
・葛粉
・じゃがいも
・サイリウム
・オクラ
・オートミール
・きのこ
つなぎ・小麦粉
・コーンスターチ
・米粉
・パン粉
・じゃがいも
・おからパウダー
・オートミール
・きのこ
揚げ物の衣・小麦粉
・コーンスターチ
・米粉
・パン粉
・サイリウム
・おからパウダー
・オートミール

それぞれ片栗粉と性質が少し異なり、完全に互換できるものではないので、料理に合わせて選ぶようにしましょう。


[文・構成/grape編集部]

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